人間は短命か長寿か遺伝子レベルで決まっているという話がありますが、それだけですべてが決まるわけではないようです。今日はその一例をご紹介します。
ウォーキングやテニスなどの運動を余暇時間におこなっている高齢者は、あらゆる原因による死亡のリスク、さらには心血管疾患やがんにより死亡のリスクが低いことが米国国立衛生研究所の大規模な調査で明らかになりました。
同研究所でがん疫学や遺伝子学を研究するエレノア ワッツ氏は「余暇時間に行う運動や身体活動は、どんな種類のものでも、高齢者の死亡リスクの減少と関連していることが示されました。特に高齢者にとって、楽しみながら続けられる余暇活動をみつけることは重要です」と述べています。
研究グループは、7種類の運動(ウォーキング・ランニング・サイクリング・水泳・その他の有酸素運動・テニスなどのラケットスポーツ・ゴルフ)とレクリエーション活動の影響について調査を実施。これらの身体活動を組み合わせておこない、推奨されている活動量を達成した高齢者は活動をしていない高齢者に比べ、死亡リスクが13%減少することが分かりました。
また、規定の活動量を満たしておらず、軽めのレクレーションしかおこなわなかった場合でも何もしてない人に比べ、死亡リスクが5%減少した結果となり、運動の習慣はその強弱に関わらず長生きに良い影響があると分かりました。
カリフォルニア大学の研究では、米国の様々な疾患を持つ63歳以上の女性5446人に遺伝子検査を行った上で7日間、運動や座りっぱなしの時間などを測定する調査をおこないました。結果として、座ったままの時間を減らして運動や身体活動を行うことは、どのような遺伝的な体質の人でも長寿に繋がることが示されました。
今回の調査で、長寿の遺伝子を持っている人とそうでない人も運動によって同じ恩恵を得られること、運動不足で座っている時間が長いほど死亡リスクが高くなることが分かりますね。
以前から運動の習慣化は健康に良いとされてきましたが、今回のように数字で見ることでより実感しますね。年齢を問わず自分のペースで運動を取り入れて健康長寿を目指したいですね。
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