「老人ホームに入りたい人がいるから、あなたの名義を貸してほしい」などの電話を受け、北海道に住む高齢女性が現金およそ1500万円をだまし取られる事件が発生しました。
警察は詐欺事件として捜査を進めています。
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警察の調べによると、2022年10月下旬、北海道北広島市に住む80代女性に見知らぬ男から電話があったそうです。
男は老人ホームの関係者を名乗り「あなたは老人ホームに住む枠に入った。もし入る予定がないなら、入りたい人にあなたの名義を貸してほしい」などと言いました。
さらに、今度は弁護士を名乗る男からも電話がかかり「あなたは名義を貸している。名義貸しは違法だ。現金を国に差し押さえられる前に、私がお金を預かる」と金銭を要求されたのです。
女性はその電話に応じてしまい、複数回にわたって現金およそ1500万円を口座に振り込んだり宅配便で指定された場所に送ったりしました。
この女性の話を息子が聞き、警察に相談して事件が発覚。警察は捜査を始めました。
また、札幌市在住の別の高齢女性も同様の手口に遭い、現金およそ500万円をだまし取られています。
警察は、「宅配便で直接現金を送る行為は法律で禁じられている。もし宅配便で現金を要求してきたら、まずは警察に相談してほしい」と注意を呼びかけています。
相次ぐ詐欺事件を防ぐために、北海道は民間・行政ともに対策に乗り出しています。
例えば、函館市のとある量販店では、電話を使った詐欺に対応した固定電話のコーナーを設けてあります。
その固定電話に電話がかかると、「この音声は録音されている」という趣旨の自動音声が流れ、録音してくれるのです。
また万が一怪しい電話を受けても、「迷惑ストップ」というボタンを押せば「この電話はこれ以上受けることができない」という自動音声が流れ、電話を切ってくれます。
北海道の今金町では、電話を使った詐欺に効果がある機能がついた固定電話を購入した65歳以上の高齢者に、現金を補助する取り組みを始めました。
今金町くらし安心課の岸哲郎氏は「特殊詐欺の被害がかなり発生しているという情報がある。この制度で、被害に遭う人を減らしたい」としています。
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