首都圏エリアを中心に対面型入居相談員として活躍される田中さん。入居相談を始めるきっかけや、ご相談を受けるうえで心がけていることについて伺いました。
―入居相談のお仕事を始めるきっかけについて教えてください。
大学を卒業してから新卒で老人ホームの介護スタッフとして働き、同じ会社で経理も経験しました。その後、老人ホームの紹介センターに転職をして、入居相談のお仕事を始めました。
―介護の現場からキャリアをスタートしたんですね。新卒で老人ホームに就職されたきっかけを教えてください。
―経理を経験された後、老人ホームの紹介センターに転職された理由を教えてください。
紹介センターに転職したのは、やはり人と関わるのが好きだと気づいたからです。 経理だと基本、本社での電話対応や請求業務などの事務作業が多くて、対面で人と関わる機会がほとんどなかったんです。
老人ホームのスタッフをやっていた時に、やっぱり「人と直接話をする」ところにやりがいを持っていたんだなと気づいたことが、転職のきっかけになりました。
―介護の現場に戻るのではなく、紹介センターへの転職を選ばれたのは、どんな理由からでしたか?
もともと働いていた老人ホームが、24時間看護師常駐の介護付き有料老人ホームだったんですが、施設に入居される方のミスマッチがすごく見えて。
スタッフ目線でも「この方には、もう少しお元気な方向けの施設のほうがいいんじゃないか」と感じることが多くありました。もう少し具体的に言うと、ご家族とご本人のご意向のすれ違いやご入居者同士のミスマッチがあるんです。
―どんなすれ違いやミスマッチがあるのでしょうか?
例えば、ご家族は「24時間看護師がいる施設の方が将来的にずっと安心だよね」と、これから先お父様・お母様が安全に暮らせる施設を選ばれます。しかし、そういった医療や介護が手厚い施設のご入居者は、やっぱり重篤な方、介護度の高い方が多く、ご入居者同士でのコミュニケーションが難しいことがあります。その中にお元気な方が入ってしまうと、かえってお体の状態を悪くしてしまうことがあるんです。
同じような事例を数多く見てきたので、ミスマッチを減らせるような仕事がしたいと思いました。
紹介センターの入居相談員であれば、ご入居の前にきちんと施設の情報や特徴をお伝えできます。また、入居相談員は施設のスタッフとは異なり、第三者的な立場で、ご家族やご本人と関わることができます。
これまでの経験を活かして、「ご本人に合った施設を選ぶ」というのをやってみたいと思って、紹介センターに転職を決めました。

―入居相談を受けるうえで、心がけていることはありますか?
私は自分自身の立ち位置として「営業職ではなくて、福祉の仕事である」というのを大切にしながら仕事をしています。
このお仕事は、営業といっても「モノ」を売る仕事ではありません。「生活」という一番根幹の大切な部分を扱う仕事です。だからこそ、福祉の心を忘れずに取り組もうと思っています。
必ずしも老人ホームに入居するという選択が最適とは限りません。入居相談員としての都合で施設を選ぶのではなくて、お客様の利益を第一に、ご本人と同じ目線で「何が最適なのか」と考えることを大切にしていますし、それが自分の一番の強みだと思います。
また、お客様にご提案する前に「自分の親にも同じ提案をするか?」ということを考えています。自分の親も安心して任せられるような施設だけをご提案しているので、お客様にはご安心いただきたいですね。
―印象に残っているエピソードを教えてください。
ご家族がいない、独り身のご本人と一緒に施設探しをした時のことが一番印象に残っています。
ご相談からご入居まで2年くらい寄り添いました。初めは、将来的な参考のためにお話を聞きたいというご相談だったのですが、徐々に入退院を繰り返すようになり、老人ホームへの入居が現実味を帯びてくる中で、葛藤もあるご様子でした。
―どんな葛藤があったのでしょうか?
ご高齢の方の場合、老人ホームに対して「入居させられる」とか、暗いイメージを持たれていることが多いです。だからこそ、ご入居に至るまでにすごく葛藤があって。「そろそろ入らなきゃいけないんだけど、やっぱりギリギリまでは入りたくない」といったお話もありました。
ただ、最終的には、笑顔でご入居していただけました。
老人ホームは「入りたい」と思って入る方はすごく少ない場所ですが、そういった中でも納得してご入居できるお手伝いができたことが、一番印象に残っています。 今でもお元気で生活されてまして、お電話でのやり取りが続いています。
―その方が最終的にご入居を決断された決め手はなんだったのでしょうか?
立地も含めて、今までの生活環境に近いことが決め手になりました。ガーデニングがお好きな方なのですが、施設のベランダにプランターを置いてもよいとなったことは大きかったですね。あとは、施設からの眺望も緑が多くて、自宅にちょっと近い雰囲気だったりとか。
今では、毎日食事も出てくるし生活が楽になったともおっしゃっています。「なまものが少ない」とか、最近はそういった不満もあるみたいですけど、ただそういう小さい不満を言えるぐらいには生活に馴染めているのかなと、ポジティブに受け取っています。

―今後の展望を教えてください。
葬儀や相続、不動産など、終活のサービスを数多く展開している鎌倉新書のグループ会社としての強みを活かせるよう、終活関連のサービスを理解して、お客様のお困りごとをより多く解決できるようになりたいと思います。
入居相談だけでなく、終活全般のご相談に乗ることができる。それが「いい介護」の老人ホーム紹介の魅力だと思います。老人ホーム探し以外のお困りごとのご相談にも乗れることで、長くご家族と関われることが、自分にとってモチベーションにもなっていますね。
【プロフィール】
田中 一樹
最近お子さんが生まれたばかりの田中さん。最近は、赤ちゃんをお風呂に入れてあげたり、一緒に遊んだりすることが一番の趣味になっているそうです。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。