グループホームに入居する際は、介護度をはじめ、さまざまな条件が設けられています。
そこで本記事では、入居条件のほか、要介護度ごとの介護サービス費用を解説。また、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなど他施設との違いも説明します。
「グループホームの入居を考えているんだけど親は入居できるのかな?」などと疑問に思っている方は、是非、参考にしてみてください。
Contents
グループホームは介護保険法の規定に基づく施設のため、入居するためには要支援2~要介護5の認定を受けている必要があります。そのため、自立して生活できる方や要支援1の方は入居できません。
グループホームでの介護サービス費は、利用した分を支払う従量制ではなく1ヵ月単位の月額制です。必要なサービスは介護度によって変わり、介護度が上がるにしたがって介護サービス費も高くなります。
グループホームは1施設につき、1~3つのユニットの構成ですが、このユニット数によっても金額が異なります。加えて、地域によっても金額に多少の差が生じます。
介護サービス費には介護保険が適用され、多くの方は1割、一定以上の所得がある方は2~3割が利用者の自己負担です。
要介護度やユニット数、所得ごとの自己負担額は次の表で見てみましょう。
要介護度 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|---|
要支援2 | 22,800円 | 45,600円 | 68,400円 |
要介護1 | 22,920円 | 45,840円 | 68,760円 |
要介護2 | 24,000円 | 48,000円 | 72,000円 |
要介護3 | 24,690円 | 49,380円 | 74,070円 |
要介護4 | 25,200円 | 50,400円 | 75,600円 |
要介護5 | 25,740円 | 51,480円 | 77,220円 |
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
要介護度 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|---|
要支援2 | 22,440円 | 44,880円 | 67,320円 |
要介護1 | 22,560円 | 45,120円 | 67,680円 |
要介護2 | 23,610円 | 47,220円 | 70,830円 |
要介護3 | 24,330円 | 48,660円 | 72,990円 |
要介護4 | 24,810円 | 49,620円 | 74,430円 |
要介護5 | 25,320円 | 50,640円 | 75,960円 |
出典:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省)
グループホームに入居するには、介護度以外にも条件があります。それぞれ見ていきましょう。
グループホームに入居できるのは、原則65歳以上の方です。ただし、40~64歳の方が患う若年性認知症は、介護保険の特定疾病となるため入居可能です。
グループホームは認知症高齢者向けの介護施設です。そのため入居には、医療機関を受診して医師から認知症の診断を受ける必要があります。まだ認知症の診断を受けていない場合は、主に次の診療科を受診しましょう。
グループホームは「地域密着型サービス」を提供する介護施設です。地域密着型サービスとは、介護が必要な高齢者が住み慣れた地域で暮らせるよう支援するサービスのため、原則として施設と同じ市区町村に住んでいる方が対象です。
入居先としてグループホームを探す場合は、入居する本人の住民票が同じ市区町村にあるグループホームを探しましょう。ただし、希望する市区町村にグループホームがない場合や定員に空きがない場合などは、協議により近隣地区の施設に入居できる場合もあります。
グループホームは5~9人のユニットと呼ばれるグループで共同生活をします。そのため、暴言や暴力などの症状がある場合は入居を断られる場合もあります。また、ほかの入居者や職員に危害を及ぼすようなことがあれば、退去を求められることもあります。
入居の可否は症状や程度から判断されるため、まずは入居希望のグループホームに相談しましょう。また、認知症の症状を抑える薬が暴力行為の原因となることもあるため、医師に相談することも大切です。
グループホームについて知るためには、ほかの種類の施設と比較してみることも大切です。次の表で施設ごとの入居条件の違いを確認してみましょう。
老人ホームの種類 | 要介護度 | 年齢 | 認知症の診断 | 住民票 |
---|---|---|---|---|
グループホーム | 要支援2~要介護5 | 65歳以上 | 必須 | 同一市町村 |
介護付き有料老人ホーム | 自立~要介護5 | 65歳以上 | 必須ではない (受入可) | 条件なし ※地域密着型介護付有料老人ホームでは 同一市区町村の住民票が必要 |
住宅型有料老人ホーム | 自立~要介護5 | 60歳以上 | 必須ではない (受入は応相談) | 条件なし |
サービス付き高齢者向け住宅 | 自立~要介護5 ※一般型・介護型による | 60歳以上 | 必須ではない (受入は応相談) | 条件なし |
特別養護老人ホーム | 要介護3~5 | 65歳以上 | 必須ではない (受入可) | 条件なし ※地域密着型特別養護老人ホームでは 同一市区町村の住民票が必要 |
介護老人保健施設 | 要介護1~5 | 65歳以上 | 必須ではない (受入可) | 条件なし |
介護医療院 | 要介護1~5 | 65歳以上 | 必須ではない (受入可) | 条件なし |
ケアハウス | 自立~要介護5 ※一般型・介護型による | 60歳以上 | 必須ではない (受入可) | 条件なし |
施設ごとの入居条件を比較してみると、グループホームは認知症に特化した施設であることがわかります。また、地域密着型サービスを提供するため、施設の所在地と入居希望者の住民票が同じ市区町村であるという条件も特徴です。これらの特徴を踏まえた上で、入居を希望する本人の症状や介護度、居住地などに適した施設を選びましょう。
グループホームの入居に必要な介護度は「要支援2~要介護5」です。よって、自立して生活している方、要支援1の方、介護認定を受けていない方は入居できません。
「原則、65歳以上であること」「医師から認知症の診断を受けていること」「住民票が入居するグループホームと同じ市区町村にあること」「施設での共同生活に支障がない」ことが条件として挙げられます。
グループホームは、利用した分を支払う従量制ではなく1ヵ月単位の月額制です。また、グループホームでは、5人~9人以下の利用者を1つのユニットとし、1施設2ユニットまでと決められています。施設のユニット数によっても金額が異なり、さらに地域によっても多少の差が生じます。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。