障がい者向けのグループホームでは、自立を目指す入居者のニーズに応え、一人暮らしに近い形態で生活を送るサテライト型が増設されています。
そこで今回は、サテライト型グループホームの特徴と受けられる支援について説明し、気になる入居期限についても解説します。
支援を受けながら共同生活を営むグループホームの本体住居では、通常2名以上の入居者が共同生活を送りますが、サテライト型グループホームの入居者は、グループホームの本体住居と密接な連携を取りながら、近くにあるアパートやマンションなどで一人暮らしに近い形で生活します。
「一人暮らしを目指しているがまったく支援がないのは不安」という方や、「将来的に一人暮らしを目指して練習している」といった方が、サテライト型グループホームを利用しています。
サテライト型グループホームの入居者は、普段はアパートなどの自室で生活し、それぞれの活動場所へ通います。本人の希望があれば、食事や家事、その他の余暇活動はグループホームの本体住居を利用することも可能です。
サテライト型グループホームの入居者は、単身生活で困ったことや相談があれば、本体住居のスタッフに連絡をして助けを求めることができます。また、本体住居のスタッフが巡回し、1日数回は入居者の様子を確認してくれるので、いつでも安心して過ごせます。
サテライト型グループホームの入居者は、一人暮らしのような環境の中で、さまざまな方の支援を受けながら生活を送ります。
障がい者向けのグループホームには、入居者の自立した生活を支援する世話人がいます。世話人には、入居者に直接接して身の回りの世話をする役割があり、具体的な業務内容には下記のようなものが挙げられます。
障がい福祉サービスを提供するグループホームには、サービス管理責任者の配置が義務付けられています。サービス管理責任者は、個別支援計画の管理やスタッフへの指導・助言、関係各所との連携などをおこなう形で、入居者の生活を支援します。
グループホームでは、生活支援員も入居者の生活を支えます。生活支援員の業務や役割は、施設によって異なりますが、入浴や排泄、食事介助などの介護業務がメインです。そのほかにも、日常生活のサポートや生活相談、家族との連携など総合的な支援をおこないます。
サテライト型グループホームの入居期限は基本的に3年で、永続的に利用できるわけではありません。一定の期間を定めることで、単身生活を目指す入居者の長期利用を回避し、効率的に支援しています。
そのため、サテライト型グループホームでは、入居期限が3年を過ぎたときには一般住宅へに移行できるよう、他の障がい福祉サービスなどと連携を取りながら、計画的な支援や配慮をおこないます。
また、将来的に一人暮らしができる可能性が高い場合には、市町村審議会の協議の結果、3年を超える利用が認められるケースもあります。
グループホームの形態は、サテライト型のほかにも「戸建て型」と「アパート型」に分けられ、それぞれの特徴の中から本人にあった形態を選択することが大切です。よって、ここでは、それぞれの特徴とサテライト型との違いを見ていきます。
戸建て型グループホームはその名の通り、戸建ての住宅で支援やサービスを受けながら、シェアハウスのような共同生活を送ります。
戸建て型のグループホームにも自分の部屋はありますが、食堂やリビング、トイレや風呂をほかの入居者と共有します。必然的にほかの入居者と過ごす時間が長くなり、プライベートな時間が作りにくい点はデメリットと言えます。
しかし、スタッフ、世話人、生活支援員の目が届きやすく、安心して生活できるというのは大きなメリットでしょう。施設によっては、食事や入浴などの介助を受けられるケースもあり、障がい区分が比較的重い方の利用が多い傾向です。
アパート型のグループホームの入居者は、アパートやマンションのような建物の個室にそれぞれ住みながら、支援やサービスを受けて生活を送ります。
交流室や共有スペースも設置されていますが、プライベートな空間が確保されていることに、安心感を感じる入居者もいます。
しかし、戸建て型のようにスタッフの目が行き届かないという点は否めません。よって、アパート型のグループホームは、比較的障がいが軽く、基本的な日常生活は1人でこなせる入居者でなければ利用できません。また、自立や就労支援を受けて働くことを目指す準備施設として利用される場合もあります。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。