厚生労働省の調査によると、年金を受給している高齢者世帯のうち、公的年金のみで暮らしている世帯は半数以下にとどまることが明らかになりました。
つまり、残りの半数以上の高齢者世帯は何らかの形で働くなどして、そこから得た収入を上乗せして生活しているということになります。
本記事では、最新の公的データに基づき、高齢者世帯のリアルな生活費・貯蓄・年金の実態を見ていくことにします。
厚生労働省は、国民の生活実態を探るためにおこなった「国民生活基礎調査」の最新版を公表しました。
それによると、年金を受給している高齢者世帯のうち、「公的年金・恩給」のみで暮らしているのは全体の43.4%にとどまり、残りの56.6%は何らかの収入を上乗せして生活していることが明らかになりました。
続いて、高齢者世帯が得ている年金の平均額を見てみましょう。厚生労働省の別の調査によると、厚生年金では約15万円、国民年金では約5万円であることがわかりました。これらの額はあくまでも「平均」のため、人によってはそれより下回っているケースも少なくありません。
一方で、総務省統計局の家計調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、税金や社会保険料を含めた月々の総支出額が約28.7万円に上ります。
以上のことから、収入の柱である年金のみでは生活費のすべてを賄いきれず、パートなどから得られる収入も合わせることで何とか生活できているという実情が伺えるでしょう。
「年金のみで暮らすのが難しければ今までの貯金で生活すればいいのではないか」
そう考えた人もいるかもしれません。そこで、高齢者の貯蓄額も見てみることにしましょう。
J-FLEC(金融経済教育推進機構)が2024年に実施した「家計の金融行動に関する世論調査」によると、70代かつ二人以上世帯の貯蓄額の平均は1923万円であることが判明。より実態に近いとされる中央値を見ると、平均額を大きく下回る800万円でした。
貯蓄額階層別の世帯割合を見ると、貯蓄額3000万円以上の世帯が19%存在する一方で、貯蓄ゼロの世帯が20.8%を占めています。このことから、裕福な世帯と生活に困窮している世帯に大きく二分していることが伺えます。
以上のことから、年金収入のみをあてにして生活していくことは難しいという実情が明らかになりました。幸い、今は再雇用制度や新NISA・iDeCoなど、高齢になっても収入を得られる仕組みづくりが着々と進められています。これらの制度をうまく活用して、より良い老後を迎えましょう。
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