最近、リハビリの一環として「アニマルセラピー」を導入する介護施設が増えています。犬や猫といった動物が心身機能や認知機能の維持と改善に役立つことが、さまざまな研究で明らかになってきているからです。
今回紹介する研究もそのひとつ。新たな研究で、犬を飼育している人は記憶力の低下が緩やかになり、猫を飼育している人は言葉の流暢さを司る認知機能の低下が緩やかになったことがわかりました。
今回、研究グループは50~99歳までの中高齢者1万6582人を対象に調査を実施しました。対象者のうち、約40%が何らかのペット(犬、猫、鳥、魚)を飼っていたといいます。
飼育しているペットの種類ごとに、18年分のデータを解析したところ、犬を飼育している人はペットを飼育していない人にくらべ、記憶力の低下が緩やかだったことが判明。また、猫を飼育している人は言葉の流暢さを司る認知能力の低下が緩やかだったことがわかりました。
一方、魚や鳥を飼うことと認知機能の健康効果との関連性は、今回の研究ではみられませんでした。
今回の結果を受けて、研究グループは「犬や猫との触れ合いは、ほかのあまり要求の強くないペットでは顕著でない、独特の認知刺激を与える可能性がある。犬や猫によって促される社会的刺激が、飼い主の認知機能の低下を遅らせているのではないか」と分析しています。
アメリカのワシントンDCにある非営利団体「ヒューマン・アニマル・ボンド研究所」のSteven Feldman氏は「今回の研究によって、犬や猫を迎えることを検討する高齢者に説得力のある理由が示された」と言い、さらに次のように続けました。
「今回の研究で得られた最も重要な知見は、高齢者がペットを飼いやすい環境を整備するための、具体的な政策を裏付ける確かな証拠が示されたことだ。例えば、高齢者施設では単にペットの飼育を許可するだけでなく、入居者が積極的にペットを飼うことを促すような特典を設けるべきだろう」
犬や猫などのペットは、散歩中に他者と話すきっかけになったり家族との会話の潤滑油になったりと、社会的つながりの醸成という観点でも大切な存在です。ともに人生を歩む覚悟がある方は、新たな家族を迎え入れてみてはいかがですか。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。