加齢による「背中の丸まり(脊柱後弯)」を、単に「歳のせい」と見過ごしてしまっていませんか。背中が丸まった状態が続くと転倒リスクが増加し、高齢者の場合はそのまま寝たきりになってしまう危険性もあります。
今回は、専門家の解説と海外の研究をもとに、背中の丸まりがもたらすリスクと今日からできる対策について考えていきます。
高齢者の転倒は脚の骨折などを引き起こし、そのまま寝たきりにつながるケースが少なくありません。医師の野尻英俊氏も著書『人は背中から老いていく』にて、「高齢者の転倒は本当に危険だ。骨折と、それにともなう寝たきりの可能性を高めてしまう。とくに脚の骨折は、長期間の自立歩行を妨げ、筋力低下を招いてしまうので、最大限気をつける必要がある」と、警鐘を鳴らしています。
また、高齢者の寝たきりにつながる転倒リスクを高める要因のひとつが、背骨の変形による「背中の丸まり」だとも言われています。日本老年医学会によると、背中のカーブの角度が40度以上になると、転倒から寝たきりにつながるリスクが高まるそうです。
このリスクは海外の研究でも同様に指摘されています。アメリカの医学誌「The Journals of Gerontology」に掲載されている論文では、「背中の丸まりが強い人はそうでない人に比べて、歩行困難やADL(物を持つ、椅子に座るなど、日常生活で使う動作のこと)制限のリスクが高まる。背中のカーブの角度が大きい人は、移動能力が制限されるリスクが通常の2倍になった」という見解が示されています。
背中の丸まりなどによる転倒を防ぐには、背骨を含む、体全体の骨を健康に保つことが重要です。そのためには、骨を生成するのに欠かせないカルシウムの摂取に加えて、定期的な運動が有効だと考えられています。
厚生労働省の「健康づくりサポートネット」によると、骨は縦方向に物理的な刺激が加わることでその強度が増すため、ウォーキングやジョギングなど、重力がかかる運動が効果的だそうです。さらに、骨は腱を介して筋肉につながっているため、筋力トレーニングによって直接骨に刺激を与えるのも有効だといいます。
長く健康的な日々を過ごすために、50代を過ぎたら、一度骨密度検査で自分の骨の状態をチェックしてみるのも良いかもしれませんね
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。