人間の脳は、水分を除くとその6割以上が脂質であると言われています。また、最近の研究により、アルツハイマー型認知症の原因ともされる脳内物質の蓄積に、「質の悪い油」の過剰摂取が関わっていることも指摘されています。
言い換えると、日々の生活でどのような油を摂取するかが脳の健康に大きな影響を与えると言っても過言ではありません。
今回は、世界の最新研究をもとに、脳を健やかに保つ方法を食生活の側面から考えていきます。
認知症の中で最もメジャーな「アルツハイマー型認知症」は「アミロイドベータ」と呼ばれるたんぱく質の一種が長い年月をかけて脳内に過剰に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症すると考えられています。
アミロイドベータが脳内に蓄積する原因はさまざまですが、加工食品などに多く含まれるトランス脂肪酸や飽和脂肪酸も原因のひとつだとされています。
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸は脳内の炎症を引き起こします。その結果、アミロイドベータを脳から排出するはたらきを持つ「血液脳関門」と呼ばれる部位の機能が低下することで、アミロイドベータが過剰に蓄積してしまうのです。
現代の医学では、一度発症した認知症を根治することは困難なのが実情。そのため、できる限り認知症の原因物質であるアミロイドベータを溜め込まない生活を送ることが認知症予防において重要です。
「アルツハイマー型認知症の原因物質の蓄積を招くトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取量を減らし、『良い油』を摂るようにすることが大切だ」と述べるのは、国際予防医学協会アドバイザーの根本千代子氏。どんな油が「良い油」なのでしょうか?
根本氏がメディア「HALMEK up」にて、「良い油」として提示したのが「オリーブオイル」や「DHAなどの魚の脂」「アマニオイル」など。特に、オリーブオイルは主成分のオレイン酸やポリフェノールなどの抗酸化作用が豊富に含まれており、脳を健やかに保つのに有効だといいます。
実際、ハーバード大学公衆衛生大学院の研究によると、1日に7g以上のオリーブオイルを日常的に接種している人は、そうでない人に比べて認知症関連死のリスクが28%低くなったことが示されています。
認知症を防ぐには、食生活の改善だけでなく、ウォーキングなどの運動習慣も大切。もちろん、実践したら必ず認知症にはならないというわけではありませんが、少しでもリスクを減らしておくためにも、一度生活習慣を見直してみると良いかもしれませんね。
参考
National Library of Medicine-Relationship Between Amyloid-β Deposition and Blood–Brain Barrier Dysfunction in Alzheimer’s Disease
JAMA-Consumption of Olive Oil and Diet Quality and Risk of Dementia-Related Death
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。