「コレステロール値が上がるから牛乳や肉は控えめに…」
もしかしたら、そう考えている人もいるかもしれません。
しかし、最新の医学研究によると、食事によるコレステロール値への影響は限定的であり、むしろコレステロール値を気にしすぎて過剰に食事を制限してしまうと、かえって健康に悪影響を与えてしまう可能性すらあるというのです。
本記事では、最新研究からわかった知見を参考にしながら、コレステロールと健康の関連性について考えていきます。
かつて、コレステロールは心筋梗塞などの原因とされ、食事から摂られるすべてのコレステロールが悪者扱いを受けてきました。
しかし、近年の研究では、コレステロール値に大きな影響を与えるのは喫煙や運動不足といった生活習慣がほとんどで、食事由来のコレステロールは全体の2割程度に過ぎないことが明らかになりました。
また、日本動脈硬化学会は2015年に、食事からのコレステロール摂取量の上限目標値を撤廃しています。つまり、特段の持病がない健常者においては、「卵や乳製品を食べると、危険なほどコレステロール値が上がってしまう」という見方は現在では否定されていると考えてよいでしょう。
むしろ、持病がない高齢者にとっては、極端な低コレステロールが問題となる可能性も指摘されています。国立がん研究センターなどの研究チームが実施した研究によると、コレステロールが極端に低い人はそうでない人に比べて、肝がんのリスクが上昇したことが判明したのです。
もちろん、コレステロール値を下げる必要はないといっても、脂質異常症などの持病がある人は、医師の指示にしたがって食生活を見直す必要があることには注意が必要です。
医師の和田秀樹氏は、「コレステロールを上げるリスクと言われてきた牛乳こそ、高齢者にとって必要な栄養素を多く含んでいる」といいます。
高齢者の寝たきりを防ぐには、筋肉や骨をつくる「たんぱく質」や「カルシウム」といった栄養素が特に大切。牛乳はそれらの栄養素を豊富に含んでいるため、朝食の飲み物を牛乳にする、シチューなどに活用するといった簡単な工夫で、毎日の食事の栄養価を大きく向上させられます。
一方で、牛乳は栄養価が高いとはいっても、食物繊維や鉄分など、牛乳にはあまり含まれていない栄養素もあります。やはり、バランス良くさまざまな食品を食べることが毎日の健康につながるのかもしれませんね。
参考
「コレステロール摂取量に関する声明」日本動脈硬化学会
「総コレステロールとがん発生リスクとの関連」国立がん研究センター
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