2025年9月15日の「敬老の日」にちなみ、総務省は日本の高齢者人口に関する最新の推計を発表しました。総人口に占める65歳以上の割合は29.4%と過去最高を更新し、世界で最も高い水準にあることが改めて示されました。
一方で、働く高齢者数も過去最多を更新。シニア世代になってもアクティブに活動し続けている人が多数いることもわかりました。
本記事では、最新の公的データをもとに、日本の高齢化の現状と、変化するシニア世代の姿を見ていくことにします。
総務省統計局の最新の人口推計によると、日本の65歳以上の人口は3619万人となり、総人口に占める割合は29.4%に達したことが明らかになりました。諸外国の割合と比較してみると、2位のイタリアが25.1%、3位のドイツが23.7%であることから、日本の高齢者割合は世界でも突出して高いことがわかります。
注目すべきは、高齢者の絶対数は5万人減少したにもかかわらず、総人口に占める高齢者の割合が上昇している点です。これは、高齢者人口の減少を上回るペースで日本の総人口が減少しているためであり、社会全体の少子高齢化が加速していることの表れだと言えるでしょう。
この傾向は今後も続くと見られ、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、50年後には日本の高齢化率が40%に近づくと予測されています。
今回の統計局の調査では、高齢化が進む一方で、働く高齢者数も増加し続けていることがわかりました。
具体的には、65歳以上の就業者数が2004年以降21年連続で増加し、今回は過去最多の930万人に達したことが明らかになったのです。これは、就業者数全体の13.7%を占める数字です。
なぜ、これほど多くの高齢者が働き続けているのでしょうか。
内閣府の「高齢社会白書」によると、「収入がほしいから」といった経済的理由に加えて、「働くことで老化を防ぎたいから」「自分の知識や経験を生かせるから」などの理由が挙げられています。
今後、さらに高齢化が進むことが見込まれています。経験豊かなシニア世代がその能力を存分に生かせる環境を整備していくことが、これからも成長し続けられる社会づくりのカギになるかもしれませんね。
参考
「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」総務省統計局
「日本の将来推計人口」国立社会保障・人口問題研究所
「高齢社会白書」内閣府
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