全国に1000万人もいるとされている糖尿病患者。生活習慣の変化による肥満の増加や高齢化などの影響で、患者数は年々増加しています。
そのため、各地で糖尿病の治療法についての研究が進められています。その1つに、はくばく社の大麦に関する実験があります。
それによると、食事療法をしていたり治療薬を利用している糖尿病患者が大麦を食べることで食後の血糖値の上昇が抑えられたそうです。
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穀物の加工や販売をしているはくばく社が、茨城県の那珂記念クリニックと山梨大学と協力して大麦の血糖値抑制効果についての研究をおこないました。
この研究の対象となったのは、食事・運動療法をしていたり、それに加えて「メトホルミン」「アカルボース」という糖尿病治療薬を摂取している人、それぞれ10人、合わせて30人です。
食事・運動療法をしている人に加えて特定の治療薬を利用している患者も研究対象としたのは、これまでの研究の多くが健康な人を対象としたものだったからだそう。大麦の食後高血糖を抑える効果を調べた研究はこれまであったものの、特定の薬を摂取している糖尿病患者を対象とした研究はありませんでした。
そこで今回、メトホルミンとアカルボースという2種類に注目し、これらの治療薬を摂取している人への大麦の効果を調査しました。
今回の研究では、メトホルミン、アカルボースを摂取している人、食事・運動療法のみをおこなっている人の3グループに分けて実施。白米ごはんを食べる日と麦ごはんを食べる日のそれぞれの血糖値を測定して比較しました。
その結果、麦ごはんを食べたときには白米ごはんを食べたときよりも血糖値の変動の平均値が低下。特にメトホルミンを摂取している人の低下傾向が顕著だったそうです。
さらに、すべての対象者において、麦ごはんを食べた日は血糖値が平常値内に収まる時間が長くなったこともわかりました。
大麦は食物繊維が豊富なため健康的なイメージはこれまでもありましたが、糖尿病の治療をしている人にも有効なのは驚きです。
もし大麦を食べることで血糖値の上昇が抑えられるのであれば、治療薬を減らしながらも食事療法で効果的に血糖値のコントロールができるようになるかもしれません。薬が減れば体への負担が減りますし、薬代の削減にもなるのでとても助かりますね。
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