コロナによって介護サービスの利用に制限が出るなど、介護をする者の負担は大きく、心労は深刻です。
村山洋史研究副部長をはじめとする研究チームは、2020年8〜9月の期間で、15〜79歳の25482名のうち家族などの介護をしている人(以下、家族介護者)1920 名を対象としたインターネット調査のデータを用い、コロナ禍により介護負担が増加した人の割合と、介護負担増加と心労との関連を調べました。
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調査の結果、対象者の半数以上(56.7%)の家族介護者が、介護負担の増加が報告されました。コロナ禍で介護負担が増加した人は、そうでない人と比べて、心労による不調となる危険性が 1.9倍高いという結果になりました。
また、回答者の生活環境や立場によって異なるかどうかを検討したところ、「配偶者の有無」「治療疾患の有無」「被介護者の介護度」で違いが認められました。
例えば、被介護者の介護度では、「認定なし」「要支援1・2」「要介護度1・2」と介護度が上がるほどリスクが高くなっていましたが(要介護度1・2では3.8倍)、要介護度3~5では介護負担増加と心労の関連は見られないという結果になりました。
要介護度1・2の者の利用が多い通所サービスなどは、コロナ禍で様々な制限を受け、コロナ前と介護の状況が変化したことが予想されます。その介護状況の変化が、家族介護者の介護負担増加とメンタルヘルスの関連に悪影響を及ぼしたと考察しています。
この研究をおこなったチームは、障がいや疾患を持ちながら地域で暮らす人々の生活には、家族等による臨機応変な支援が不可欠であり、既存の制度や支援だけでは、コロナによる介護負担増加および家族介護者の心労による不調を防ぐには不十分であった可能性があるとしています。
また、この成果は、長引くコロナ禍において、家族介護者の介護負担軽減とメンタルヘルス不調者への対策を早急に講じる必要性を示しているとして警鐘を鳴らしています。
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