高齢化と核家族化が進む中、介護問題は社会的な課題となっています。人々の平均寿命が延びている今、深刻になっているのが高齢者同士による「老々介護」です。
本日は、「老々介護」をする中でおこってしまった事件をお伝えします。
日立市の神長順被告(87)は今年3月、当時住んでいた日立市の自宅で、目が不自由で被告が介護をしていた妻のスミ子さん(85)の胸を包丁で刺して殺害したとして殺人の罪に問われました。
これまでの裁判で、検察が「死亡という結果は重大であり、ほかに取り得る手段があったのに安易に命を奪った」として懲役5年を求刑。その一方で、被告の弁護士は「病院からがんの疑いがあると診断され、子どもたちに負担をかけるわけにはいかないと無理心中を考えるようになった」などとして情状酌量を求めています。
5日の判決で裁判長は、「妻を残して、逝くわけにはいかないと思い詰めた被告人の心情を独りよがりで身勝手と断ずるのは酷である」などとして懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
そして、判決の言い渡しのあと、中島裁判長は「あなたが被害者の冥福を祈りながら余生を全うすることが裁判員と裁判官全員の願いです」と被告に語りかけました。
高齢者が高齢者を介護している「老々介護」の場合、肉体・精神ともに疲弊してしまうことがあります。介護者の限界が来てしまう前に、第三者のサポートを早い段階で求めていくことが必要かもしれません。
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