診断精度が高くなったことや化学療法の質の向上により、がん治療が進歩しています。それによって、がん患者の寿命が改善し、病状が安定しました。
その一方で、循環器疾患(高血圧や心不全、血栓症など、心臓・血管に関する疾患)を合併するがん患者が増えています。
どうしてがん患者が循環器系の合併症を起こしやすいのか詳しく説明します。
がん患者が高血圧になりやすい理由のひとつは、がん患者の高齢化が進んだことから、高血圧、糖尿病といった病気のリスクを多く抱えていることが挙げられます。そのため、がん発症時にすでに循環器疾患を合併しているケースもあるのです。
さらに、がんと循環器疾患は日本人の死因の1位と2位。2つの病気を併せ持つ方も必然的に多くなります。
また、抗がん剤を使用する副作用として高血圧を引き起こすことも原因のひとつであり、「がん」と「循環器疾患」は切っても切り離せない関係です。
そうした背景のもと、東京大学や佐賀大学などの共同研究グループががんと高血圧の関連についての研究を実施しました。
その結果、がん患者の場合、高血圧の診断基準よりも低い「軽度高血圧」の状態でも心不全のリスクが高くなることが判明。具体的には、いわゆる”上の血圧”である「収縮期血圧」が140mmHg以上または”下の血圧”の「拡張期血圧」が90mmHg以上でも心不全リスクが上昇したそうです。
重い病気につながる「高血圧」。普段から予防をすることが大切です。ここでは、日常でできる高血圧予防についてご紹介します。
野菜や果物を多く摂りましょう。野菜や果物には血圧を下げる効果があります。さらに塩分も控えるようにしましょう。
たばこに含まれるニコチンは血圧を上昇させます。
アルコールを大量に摂取すると 血圧が上昇します。
日頃からウォーキングなど有酸素運動をすることで血圧が下がります。
睡眠中は副交感神経が活発化するため、血圧が下がります。
がんと高血圧、今まで関連づけて考えることのなかったテーマですが、これからはこの2つと上手く付き合うことが長寿の秘訣となりそうですね。
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