家族の世話に追われている子ども「ヤングケアラー」の現状を把握しようと、千葉県は今年の7~8月にアンケート調査を実施しました。
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ところで、「ヤングケアラー」とは具体的にどのような子どもを指すのでしょうか?
厚生労働省によると、法的な定義はありませんが、「本来大人が担うと想定されている家事や、家族の世話を日常的にしている子ども」のことを指すとしています。
例を出すと、家族に代わり幼いきょうだいの世話をしている子どもや、障がいや病気のある人、足腰が弱った高齢者の身の回りの世話をしている子ども、家計を支えるために労働している子どもなどが挙げられます。
勉強する時間や友人と遊ぶ時間などを犠牲に家族の世話をしているため、本来なら享受できたはずの「子どもとしての時間」が奪われているのです。
その結果、授業に出席できず、家でも勉強する時間がないため、学業へ悪影響が出ることもあります。また、課外活動もできず就職へ影響が出たり、コミュニケーションを取る時間も奪われるので、友人関係にも影響が出ることも考えられます。
千葉県は、千葉市をのぞく公立の小学6年生、中学・高校の2年生の計11万7000人を対象にアンケート調査を実施しました。
現在、自分が世話をしている人の有無を尋ねる質問で「いる」と答えたのは、小学6年生の14.6%、中学2年生の13.6%、高校2年生の10.5%でした。しかし、このうち「自分はヤングケアラーである」と認識しているのは、小学6年生で7.1%、中学2年生で6.4%、高校2年生で8.5%にとどまりました。
家族の世話をしている時間は、小中高生とも平均は2時間半程度となっています。さらに7時間以上世話をしていると回答した子どもも2%ほどいました。
子どもがのびのびと暮らし、健やかな成長ができる社会にするためにも、ヤングケアラー問題には早急に取り組む必要がありそうです。
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