ヨガや瞑想などが、2型糖尿病患者の血糖コントロールに役立つ可能性が最新の研究で示唆されています。
この研究は、アメリカの南カリフォルニア大学に所属するFatimata Sanogo氏が中心となっておこなわれたものです。
糖尿病には大きくわけて1型糖尿病と2型糖尿病があります。
1型糖尿病はインスリンを作り出す細胞が破壊され、インスリンがほぼ分泌できなくなることで発症します。
一方、2型糖尿病は、生活習慣が乱れることで糖の代謝を調節するインスリンの作用が低下した結果、発症することがわかっています。
こうした糖尿病になると、糖が血管を傷つけ、心臓病や脳梗塞などといった合併症のリスクが上昇。危険な合併症を予防するために、血糖のコントロールが重要になってくるのです。
今回のこの研究をリードしたSanogo氏はヨガのインストラクターでもあり、「ヨガや瞑想などといった行為が血糖値にどう影響するのか、科学的な論拠を掘り下げたかった」と研究の動機を語りました。
Sanogo氏は、すでに発表されているヨガや瞑想、マインドフルネスに関する文献や論文をデータ化し、それに加えて公開されている28件の臨床試験の結果を合わせて解析しました。
すると、過去1~2ヵ月の血糖値を反映したHbA1cが、ヨガや瞑想をした人では平均して0.84%低下していたことが判明。これは、一般的によく使われている降圧剤で示されている効果、約1%とほぼ近いことがわかります。
また、ヨガの頻度が重要であることも判明。毎日ヨガをすると、より血糖値が下がる傾向が見られたのです。
しかし、なぜ、ヨガが血糖値に良い影響を与えたのかはまだ判明していません。ただ一説によると、ヨガによってストレスホルモンが低下し、全身の炎症反応が抑えられることで、血糖値も下がった可能性が考えられるそうです。
Sanogo氏は、「この研究結果は、運動や食事療法、薬物療法といった標準治療に代替できるものではない。標準治療をしっかりした上で、実践を考慮するべきだ」と正しい理解を求めました。
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