50歳以上のアメリカ人の実に半数以上が、高齢者に代わって、もしくは一緒になって買い物やお金の管理、庭仕事などの生活援助をしていることが調査から明らかになりました。
この調査は正式には「健康的な老化に関する全国調査」と言い、2022年7月にミシガン大学のCourtney Polenick氏が中心となっておこなわれたものです。
この調査は、ランダムに決められた全米に住む50~80歳の男女2163人を対象に、電話またはオンライン上で実施されました。
その調査の結果、過去2年間に50歳以上のアメリカ人の54%が、65歳以上の高齢者に対し生活援助をおこなっていたことが明らかになったのです。
ミシガン大学の研究グループは「この調査結果は、一般の人々が高齢の家族に果たしている重要な役割を示している」と述べました。
「健康的な老化に関する全国調査」の詳細を見ていきましょう。
まず生活援助をする相手を尋ねたところ、45%が「肉親や義理の親」と回答。「友人または隣人」と答えた人は19%、「結婚相手またはパートナー」と答えた人は17%となりました。
次に、「どんな生活援助や身体介助をおこなっているか」と尋ねました。すると、「診察に同行したり、医療従事者とのやりとりを代行するなどの、診療にまつわる援助をしている」と回答した人が33%と最多でした。
次に、家の掃除や庭仕事などの住環境にまつわる援助をしている人が32%、食事の支度や買い物などの食事にまつわる援助をしている人が31%と続きます。
着替えや入浴といった身体介助をしていると答えた人は、わずか16%という結果になりました。日本だったら、身体介助の割合はさらに高くなる可能性がありますね。
さらに、生活援助をしている人のおよそ3人に1人は、生活援助によって何らかの問題を抱えたことが判明。特に「身体面や感情面で疲労している」と答えた人が34%いました。また、「仕事との両立が難しい」「自分の時間が取れない」といった声も多く聞かれました。
一方、生活援助をしている人の96%が高齢者を援助することで、やりがいを感じたり、友人との距離も縮まったりといったポジティブな意見を挙げています。
96%の人が「生活援助にやりがいを感じている」と回答したアメリカ。彼らのポジティブなマインドは、学ぶところがありそうですね。
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