群馬県が2021年度における高齢者施設で起きた虐待件数を調査。その結果、相談・通報件数が48件、実際に虐待と認められた件数が10件で、いずれも過去最多となったことがわかりました。
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2021年度、高齢者施設で起きた10件の虐待の内容を種類別(複数回答)にすると、高齢者を殴ったり手足を拘束したりするなどの身体的虐待が8件、高齢者に罵声を浴びせたり言葉で行動を制限したりするなどの心理的虐待が3件だったことがわかりました。
さらに群馬県は、虐待が発生した要因も調査。その結果、以下のような要因で施設内で虐待が起こったことが明らかになりました。
群馬県渋川市では、職員が利用者の身体を拭かないなど不衛生な状態にしていたなどの複数の身体的・心理的虐待がありました。2022年12月には、その虐待があった施設を運営していた事業者に対して、群馬県は業務改善命令を出しています。
2023年1月10日にも、群馬県桐生市の特別養護老人ホームで利用者に熱湯をかけるなど虐待をしたとして、施設で働いていた介護士が逮捕されるという事件もありました。
警察の調べによれば、2022年9月1日の午前10時ごろ、逮捕された介護士は利用者の入浴介助をしていたとのこと。このとき、入浴していた女性利用者にシャワーで熱湯をかけて頭や胸などに重症を負わせた疑いが持たれています。
介護士は容疑を認めていて、警察はさらに詳しく調査を進めていく方針です。
高齢者施設内で虐待が起こってしまう理由のひとつに、職員間のコミュニケーション不足が挙げられます。お互いがどう利用者と接しているのかがわからないからこそ、裏で利用者に対して強く当たってしまうのです。
逆に、コミュニケーションが円滑におこなわれていれば、虐待の前段階で注意を促したり担当を変えたりするなどの対策を打てます。綿密に職員間でコミュニケーションを重ねて、虐待を未然に防いでいってほしいですね。
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