厚生労働省が、「日常生活支援総合事業(通称:総合事業)」で直面しうる課題の解決方法などをまとめたハンドブックを作成したことを、全国の自治体に通知しました。
総合事業は、市町村によって運営される「地域支援事業」の中心に据えられている事業で、現在、国が積極的に推進している背景があります。
そもそも、「地域生活事業」とはどのような事業なのでしょうか?
厚生労働省は今回作成したガイドブックの中で、市町村が運営する地域支援事業についてこうまとめています。
「地域支援事業は、高齢者が要介護状態または要支援状態となることを予防し、社会に参加しつつ、地域 において自立した日常生活を営むことができるよう支援することを目的とした事業である」。
つまり、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を続けるために、各自治体が多角的にサポートしていく事業が地域支援事業なのです。
より具体的に言うと、地域支援事業には大きく分けて次の3つの事業があります。
任意事業では、介護給付の急激な増加を防ぐことを目的とした「介護給付等適正化事業」や介護を家庭内でおこなっている家族への支援を目的とした「家族介護支援事業」などが実施されています。
2023年5月15日、厚生労働省は、地域支援事業をおこなう際に直面しうる課題の解決方法や実践のポイントなどをまとめたハンドブックを作成したことを全国の自治体に通知しました。
このハンドブックでは、主に以下のような内容が書かれています。
担当者は、「市町村が総合事業への理解を深めつつ、施策の立案などをおこなう際の参考資料にもなるだろう。これから積極的に使ってほしい」と関係者に呼びかけています。
現在、国は増大し続ける介護保険費用を抑えるために、要介護1・2の訪問介護などを介護保険ではなく、総合事業への一環としておこなう案を出しています。要介護1・2に該当する高齢者は認知症の人も多く、これまでよりも専門的なケアが必要になります。現場が適切に対応できるように、ガイドブックは状況に応じて見直していってほしいですね。
参考:「介護保険最新情報 Vol.1152」(厚生労働省 老健局)
参考:「地域づくり支援ハンドブック」(厚生労働省)
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