高齢者の徘徊を救え!山岳救助の技術を転用したキーホルダー
更新日
2022/01/27
認知症高齢者の
徘徊が増えています。警察庁によると、2019年度の認知症の人の行方不明者人数は1万7000人以上。この数は毎年増加しているようです。
認知症の人の行方不明が増えると、
事故や怪我が増えるだけでなく、自宅に帰れず衰弱して亡くなる危険性も高まります。
今回、こうした問題の解決の糸口になるかもしれないグッズが発売されました。大阪市にあるNPO法人光探索協会が開発した「可変QRコード再帰性反射キーホルダー」です。
山岳救助でも使われる技術を活用
「可変QRコード再帰性反射キーホルダー」は、
光を反射しやすい素材にQRコードを印字して、キーホルダーにしたもの。山岳救助の現場などで活用されている技術を使用しています。
このキーホルダーに使用されている「再帰性反射材」は、高速道路の標識や反射材テープにも使われています。光を反射しやすいので、暗い場所でも目立つという特徴があります。
車のライトなどを反射するため、交通事故のリスクを下げられます。さらに、
認知症の人が夜間に外出してしまった際に姿を見つけやすいのもポイントです。
また、印字されているQRコードは、
登録内容を自由に変更できます。例えば、認知症の人の顔写真や住所、家族の連絡先なども登録可能。QRコードを読み取れば、スムーズに家族に連絡が取れるようになります。
手軽に取り付けられるキーホルダー型
もともとNPO法人光探索協会は、山岳遭難者を救助するシステムの普及活動をしている団体だそう。そこで、その技術をさまざまな場面で活用できないかと製作したのが、今回のキーホルダーです。
このキーホルダーは、認知症高齢者の徘徊時リスクを減らすだけでなく、ビジネスの場面で名刺代わりに使ったり、ペットの迷子札としても活用できるそうです。
キーホルダー型なので、バックなどに取り付けるのが簡単なのもうれしいですね。
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