認知症の予防に関する、新たな研究が発表されました。アメリカの大学の研究データをもとに、カナダなどの研究チームが分析したところによると、運動習慣のある高齢者はそうでない人と比べて、脳の健康に必要なタンパク質のレベルが高いことがわかりました。
この結果は、すでに認知症の兆候が脳に出ている人に関しても同様で、運動によって認知機能の低下を遅らせることができるとしています。
この研究は、既存の高齢者研究プロジェクトのデータを分析したもの。もともとのプロジェクトでは、70~80代の400名以上の高齢者を対象とし、年に1回の身体検査や死後の脳の調査などがおこなわれていました。
今回の研究では、改めて対象者の脳を調べて、認知症の兆候やシナプスの情報伝達を高めるタンパク質のレベルを確認しました。このシナプスとは、神経細胞と神経細胞をつなぐ接合部のこと。脳内ではシナプスを介して情報の伝達がおこなわれています。
この研究の結果、運動量の多い高齢者の方が、タンパク質のレベルが高いことがわかりました。脳に認知症の兆候がある人でも、同じ傾向があったそうです。
今回の研究は、運動と脳の健康の関連を示してはいますが、運動すれば絶対に認知症にならないというわけではありません。しかし、この研究の他に「中高年期の運動習慣が認知機能の低下を抑える」としている研究はあるので、運動は脳の健康に一定の効果があるのかもしれませんね。
また、さまざまな研究で認知症リスクを高める要因が示されています。例えば、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、喫煙や過度なアルコールも認知症になるリスクが上がるそう。運動に加えて食事なども同時に見直せば、認知症になるリスクをさらに下げられるかもしれません。
「散歩の時間を増やす」「階段を使ってみる」など、ちょっとしたことならすぐにできますし、今からでも対策をしておきたいですね。
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