要介護の一歩前の段階とされる「フレイル」。気持ちが落ち込むことで、食欲がなくなったり、身体がだんだんと弱まっていく状況を指します。
このフレイルの予防には、栄養・運動・社会参加が重要とされています。その中でも、岡山県岡山市の総合病院岡山協立病院では栄養に注目し、地元企業と協力して「やわらか蒲鉾 日の出」を開発しました。
これは従来のかまぼこよりもやわらかく、噛む力が落ちてきた人でも食べやすいものになっています。また、見た目も一般的なかまぼこと変わらない形にして、”おいしい見た目”になるよう工夫されています。
岡山市の総合病院岡山協立病院では、噛む力が低下した患者には「きざみ食」「ミキサー食」などの食事を細かくしたものを提供しています。しかし、そうすると見た目が変わってしまうため、”食の楽しみ”が減ってしまうことが課題でした。
それを解決するために、地元の老舗企業である長谷井商店と共同で、食べやすいかまぼこを開発。やわらかさだけでなく、栄養にもこだわりました。
長谷井商店の従来品よりもタンパク質を多く含んでおり、塩分を2割カット。フレイル予防で大切なタンパク質の摂取と、高齢者にうれしい低塩を実現しています。
また、このかまぼこのやわらかさは「ユニバーサルデザインフード区分1」に該当するそう。
ユニバーサルデザインフードとは、やわらかさや具材の大きさに配慮した介護食のことです。この区分とは、ユニバーサルデザインフードで定めているかたさの規準のことで、「区分1」とは「容易にかめる」やわらかさ。厚焼き玉子や、やわらかいご飯が該当します。
つまり「やわらか蒲鉾 日の出」は、ユニバーサルデザインフードとしても認められているものなんですね。
岡山市では、病院と地元企業が協力して、介護食の開発をしてフレイル予防に取り組んでいるようです。
一般的に「介護食」と聞くと、「おいしくない」「見た目が悪い」といったイメージを持ってしまいがち。しかし、この商品は普通のかまぼことまったく変わらない見た目のため、見ただけでは介護食とは思わないでしょう。加えて、創業93年の老舗かまぼこ店が製造しており、味にもこだわっています。
フレイルになると気持ちが落ち込んでいきます。そんな状況では、見た目の良くない食事は尚更食べたくないですよね。そんな状況でも「食べたい」と思えるような、視覚からもおいしさを感じられる商品が増えると、食事のバリエーションも増えてうれしいですね。
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