感染拡大が長引いている新型コロナウイルス。特に高齢者は若い世代よりも重症化のリスクが高いと言われており、新型コロナの研究がいち早く進むことを期待している人も多いのではないでしょうか。
こういった状況のなか東京大学は、新型コロナと腸内細菌の関係についての研究を発表。それによって、感染した人の腸内では善玉菌が減少していることがわかりました。
東京大学が、新型コロナの感染と腸内フローラの関係についての研究を発表しました。
腸内フローラとは、腸内の細菌が種類ごとにグループを作ってすみついている状態のこと。この腸内細菌の状態がお腹の調子だけでなく、全身の健康に関わっていることが研究でわかっています。
そして新型コロナでは、呼吸器系の症状だけでなく下痢や吐き気といった消化器系の症状が出ることも。ウイルスが腸内で検出されることもあるそうです。
そこで研究グループは、新型コロナの感染と腸内フローラがどのように関係しているのかを調査しました。
今回の研究は、新型コロナ感染者22人の血液と便の検査を実施。入院初期と退院前、退院から1ヵ月後の状態を調査しました。
その結果、発症直後から腸内フローラが徐々に変化。発症から8~14日目にもっとも大きな変化があったそうです。
具体的には、腸内に存在するファーミキューテスという細菌グループが減少。発症から8~21日目が減少のピークで、その後は回復していました。
ファーミキューテスは、腸内環境の維持に関係するとされる細菌グループ。この善玉菌の細菌グループが減っていたのに対して、大腸菌などの悪玉菌が増加していたことがわかりました。
加えて腸内フローラが変化したことで、腸から細菌や毒素が体内に入り込みやすくなり、全身の炎症を強くさせている可能性があるそうです。
肺炎や咳などの症状で知られている新型コロナが、腸内フローラにも影響があることには驚きですね。
今回の結果を受けて、「腸内フローラと体内の炎症に関係があることから、新型コロナの重症化の予測と予防に役立つと期待ができる」と東京大学の研究グループは述べています。
現在流行中のオミクロン株は重症化率が低いとされていますが、それでも重症化する人がいることは確かです。
そこで、今回の研究のように重症化を予測する方法があると、少しは安心につながるのではないでしょうか。
そうなれば、重症化リスクの高い人から優先的に治療を受けられるので、死亡率の低下や医療現場の負担減少にもつながるかもしれませんね。
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