飲み込む(嚥下)機能や噛む機能が落ちた高齢者が食べやすいように、多くの介護食が開発されており、食べる人の嚥下機能・噛む機能に合わせて、きざみ食やソフト食、ミキサー食などの形態があります。
しかし、ミキサー食のように食材の形がわからないほどに細かくした介護食の場合、見た目があまり良くないために食欲が落ちて、低栄養状態になってしまうおそれもあります。
そこで、山形大学では3Dプリンターを使って食材の形を再現した介護食を研究。3Dプリンターで食材を形作ることで、リアルな見た目になるそうです。
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山形大学が、これまでとはまったく異なる介護食の開発に取り組んでいます。
それは、3Dプリンタで作った介護食。3次元データをもとに材料を1層ずつ重ねることで、実際の食事の見た目にそっくりに再現できるそうです。
3Dプリンタ技術は、一般的には建築模型や金属部品、プラスチック製品の試作品などの製造に利用。細かな部分も再現できたり、プリンタ本体と材料があれば製造に取り掛かれたりと成形の自由度と手軽さが特徴です。
山形大学が取り組んでいるのは、ペースト状の材料で食材にできるだけ見た目を近づけた介護食の製作です。
例えばかぼちゃの煮物を作るときには、かぼちゃの実の部分のオレンジ色のペーストと皮の部分の緑色のペーストの2種類を使ってプリント。実と皮の部分を分けてプリントすることで、より「かぼちゃらしい」見た目を再現できるそうです。
ただ、3Dプリンタでの製作はある程度の粘り気がないと成形できないのが課題。粘り気を出すために米粉を混ぜているため、餅のような風味が残ってしまうそうです。
これまでのミキサー食やペースト食は、やわらかく調理した食材をミキサーにかけており、スープのような見た目をしていました。そのため、美味しそうには見えず、食べる人の食欲が落ちてしまって栄養状態が悪くなるという問題がありました。
そこで、本来の食材に近い見た目の介護食に変えれば、美味しそうに感じられて食欲が湧くかもしれません。
また、この技術を応用して介護食だけでなくフードロス問題を解決する可能性もあるそう。必要な分だけ3Dプリンタで作成できるうえに、材料を粉末にすることで保存期間を延ばすことも検討しているそうです。
介護食の製作がきっかけになって、食そのものの概念を大きく変える未来もあるのかもしれません。
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