日本の”野草”を見直すことで地域の活性化を目指す取り組みが、福島県矢祭町でおこなわれています。
この町では、日本で昔から親しまれてきたヨモギやシソなどの野草を「矢祭和ハーブ」としてブランド化し、首都圏のレストランや百貨店などに出荷することを目指しています。
町は和ハーブを高齢者の新しい収入源にすることを見据えており、町内で和ハーブ部会を設立。現在は出荷に向けた調査を進めている段階だそうです。
福島県矢祭町では、「矢祭和ハーブ」を新しい町の名産として出荷するために調査が進められています。
「和ハーブ」とは、江戸時代より以前から日本人の暮らしや文化を支えてきた有用植物のこと。ヨモギやヤマブドウ、ベニバナなど食品に使われるもの以外の植物も含まれます。
この和ハーブは、近年、首都圏の若者を中心に人気が出ているものの、その出荷数が少ないのが現状。調味料やお茶などの新たな需要があるのにも関わらず、出荷が間に合っていないそうです。
そこで、矢祭町の野草を「矢祭和ハーブ」としてブランド化する事業が発足。この事業は福島県の地域創生総合支援事業の採択を受けて、出荷に向けて調査などの準備が進められています。
さらに、農家などによって今年の春に和ハーブ部会が設立。現在、町内外の約10人が登録して、高齢者の新しい収入源につなげる取り組みもおこなわれています。
和ハーブ部会は、今月下旬に町民向けの報告会を開く予定。現在の現地調査の結果をふまえて出荷に向けた計画を具体化していくそうです。
高齢化や医療の発達により、年をとっても働く意欲のある高齢者が増えています。
内閣府による「高齢社会白書」によると、労働者全体を占める65歳以上の高齢者の割合は13.4%。25年間で2倍に増えています。
そうした背景には、働きたい高齢者の増加とともに働かないと生活できない高齢者の増加があるのです。
もし、今回の高齢者による地域おこし活動が盛り上がれば、高齢者の収入増加と町の増収の両面で良い効果が望めるでしょう。
ただ、高齢者が働く場所は環境整備が重要。若い世代よりも怪我をしたり病気になりやすいのでシビアに管理する必要があります。
高齢者が働きやすい環境を整えることが、この事業を長く続けていくカギのひとつとなりそうですね。
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