食べ物を飲み込む能力のことを「嚥下(えんげ)機能」と言います。
年齢を重ねると、のどの筋力の低下によって嚥下機能も低下するため、多くの高齢者が「嚥下障害」になっているのです。
そこで、キユーピーは飲み込みやかみ砕く機能が低下した人向けの食事「やさしい献立」シリーズを展開。噛む力や飲み込む力が落ちた人でも食べやすい食品を提供しています。
今回、その中のひとつである「とろみファイン」というとろみ調整食品が、消費者庁の「えん下困難者用食品 とろみ調整用食品」の許可を取得したことを明らかにしました。
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マヨネーズなどの調味料を手掛けるキユーピーが、とろみ調整食品「とろみファイン」が「えん下困難者用食品 とろみ調整用食品」の許可を取得したことを発表しました。
「えん下困難者用食品 とろみ調整用食品」とは、消費者庁が定めている特別用途食品の区分のひとつ。特別用途食品は、アレルギー源を除去した食品や乳児用調整粉乳などの通常の食事を食べられない人のための特別な食品で、さまざまな基準を満たしたその用途に適切な食品にのみ表示できます。
その中でもえん下困難者用食品は、加齢や障害などによって飲み込む力が低下した人のための食品。今回、許可が下りたとろみ調整用食品は、飲み物などにとろみをつける、いわゆる「とろみ剤」にあたるものです。
キユーピーのとろみファインは、お茶やみそ汁などの水分に使えるパウダータイプ。少量でダマになりにくいのが特徴で、飲み物の味や見た目を変えずにとろみをつけられます。
そのため、飲み物だけでなくあんかけなどのおかずにも使用可能。あんをかけることで、嚥下障害のある人でも他の家族と同じ食事を食べられることもあるそうです。
嚥下機能が落ちると、食事だけでなく飲み物でもむせるようになります。それが肺に入ると、誤嚥性肺炎を引き起こすこともあるのです。
そこで、嚥下機能が落ちてきた高齢者の食事には、とろみをつけることが重要。とろみ剤であればいつもの食事や飲み物に使えて手軽なのが魅力です。
また、嚥下機能に合わせてとろみの強さを変えられるため、体調などによってとろみを強くするといった細かな調整も簡単です。
特に、これからの暑い時期は水分の補給が大切。高齢者は熱中症リスクが高いので、飲み物にとろみをつけて飲みやすくすることでこまめに水分を補給できるようにしておくと良いですね。
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