年齢を重ねていくにつれてリスクが高まる高血圧。2014年の厚生労働省の調査によると、40~70歳では男性の60%、女性の40%が高血圧を発症しているとされており、さらに75歳以上では、男性が74%、女性が70%まで高血圧患者が増加することがわかっています。
また、日本人は食塩の摂取量が多い傾向があるため、食事の面でも配慮することが高血圧予防に。なかでもタンパク質は、多様な食品から摂取することで高血圧のリスクが66%低下することが中国でおこなわれた研究で明らかになりました。
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中国で1万2200人を対象に、高血圧リスクとタンパク質の供給源の多様性についての研究が実施され、その結果をアメリカ心臓協会が公開しました。
この研究は、1997~2015年に実施されたもの。対象者を平均6年間にわたって追跡調査し、タンパク質を含む食品の種類数と高血圧発症との関連を評価しました。
研究では、タンパク質の供給源として「未加工肉」「加工肉」「魚」などに区分。対象者の食事の多様性を「多様性スコア」として点数化しました。
その結果、タンパク質の多様性スコアが最も高い人は、最も低い人に比べて高血圧の発症リスクが66%低いことがわかりました。
さらに、タンパク質の摂取量が少なすぎる人と多すぎる人も高血圧リスクが高かったそうです。
アメリカ心臓協会は、心疾患の予防のためにタンパク質を摂取することを奨励。豆類などの植物性のものや赤身の肉、魚介類などを挙げており、タンパク質を適量食べることで食事の質が上がるとしています。
また、特に高齢者にとってタンパク質不足は、高血圧以外にもフレイルのリスクも高めることにもなりかねません。
フレイルとは、要介護状態の前段階の状態のこと。栄養不足などで身体の筋力が低下し、身体機能も落ちることで自立した生活が送れなくなることもあります。
さらに、身体機能が落ちることで外出がおっくうになり、社会的な交流の機会が減ることも。そのままにしておくと、うつ病や認知症を発症するおそれもあります。
このように、栄養状態が悪いと心身ともに弱ってしまいます。特に年齢を重ねるとこうした影響を受けやすくなるので、食べるものの種類を増やして、いつまでも健康を維持したいですね。
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