新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいとされている糖尿病。今回、アメリカの大学で糖尿病の人は新型コロナ回復後の長期にわたる後遺症「ロングCOVID-19」が現れる可能性が高いことがわかりました。
この研究を発表したのは、エモリー大学の研究グループ。研究によると、糖尿病の人は新型コロナの長期の後遺症があらわれる可能性が、最大で4倍高いことが明らかになったそうです。
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アメリカのエモリー大学は、糖尿病患者の長期的な新型コロナ後遺症についての研究結果を発表しました。
この研究は、糖尿病とそうでない人の感染後の状態を最低4週間にわたって調査したもの。あわせて、2020年1月~2022年1月までの感染者の状態に関するデータも調査しました。
その結果、新型コロナに感染した人の10~30%が新型コロナの症状が長引くことが判明。特に重症化した人の多くが症状が残ったそうです。
また、過去のデータの43%が糖尿病が新型コロナ後遺症の危険な要因と特定していることもわかりました。
過去の研究でも、糖尿病の人が血糖値のコントロールが上手くいっていないと新型コロナに感染したときに重症化しやすいことが報告されています。
ただ、ワクチンを接種することで入院が必要になるほどの重症になるリスクは低下。後遺症が出るリスクが50%下がるという研究も発表されています。
そのため研究グループは、「糖尿病の人は必ずワクチンを接種してください」と強調しています。
新型コロナ後遺症には、倦怠感、集中力の低下、息切れなどの症状が出ることが知られています。
なかには、外に出られないほどの倦怠感や日中に強い眠気があったり、脳にもやがかかったように思考がうまくできなくなる「ブレインフォグ」といった症状が出ることもあり、生活に支障をきたすケースも報告されています。
こうした後遺症はまだ解明されていない部分が多く、「新型コロナ後遺症」としての治療というよりは、個々の症状に対応しているのが現状。多くは数ヵ月で症状がなくなるものの、1年以上も症状が残るケースもあるそうです。
また、今回の研究によって重症化リスクの高い人が後遺症リスクも高いことが判明しています。糖尿病などの持病を持っている場合は、持病の治療が新型コロナ後遺症の予防につながりそうですね。
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