「認知症検査」と聞いて、どんなものをイメージするでしょうか。
一般的な認知症検査は、筆記テストなどで認知機能を測定するものや、CTやMRIなどの機械によって脳の状態を撮影する検査など。その多くが医療機関で専門の医師によっておこなわれ、時間がかかったり料金が高額だったりと検査の負担が大きいのです。
そこで、慶應義塾大学はどこでも認知症の早期発見できる脳波計を開発。約30秒で計測ができるうえに、ヘッドバンド式なので測定中の負担が少ないのが特徴です。
Contents
慶應義塾大学が、簡単な脳波計をつかって軽度認知障害(MCI)の傾向を発見することに成功したことを明らかにしました。
軽度認知障害とは、認知症の前の段階のこと。物忘れなどが増えているものの、日常生活の支障は出ていない状態を指します。
この脳波計は、軽度認知障害の傾向を見つけることで認知症の早期発見をするもの。頭に巻くだけで約30秒程度で脳波を測定できます。
今回、研究グループはこの脳波計を使って120人を対象にした実験を実施。健常・MCI・認知症を判定するためにそれぞれの脳波の周波数の特徴を明らかにしたのです。
そうして、脳波の特徴を明確にしたことで、脳波計だけで認知症を簡易的に判定できるようになったそうです。
今後は、この脳波計を活用して自宅などで日常的に脳波を測り、軽度認知障害や認知症の可能性を計測できるようになることが期待できるとのことです。
現在の認知症検査は大掛かりなものが多く、費用や時間がかかるためになかなか検査を受けようと思わないのが実情ではないでしょうか。
特に認知症検査のハードルになるのが、心理的な部分。「認知症」と診断が出るのが怖かったり周囲の目を気にして検査を受けるのが遅くなってしまうケースもあるのです。
そこで、今回の慶應義塾大学が開発した脳波計が実用化されたら、血圧や体重のように自宅で気軽に脳波を測るのが当たり前になるかもしれません。
血圧を測って高血圧を予防するのと同じように、脳波を測って認知症を予防するような時代がすぐそこまでせまっているようですね。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。