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がん

がん 心疾患 最新研究

がんリスク26%減!?1日15分の早歩きが心臓病・白血病を予防する

新たな研究で、早歩きなどの中強度の運動を1日15分間おこなうだけでも心臓病やがんなどの生活習慣病の予防や改善につながることが示されました。 この研究はイギリスのケンブリッジ大学によっておこなわれ、その研究結果は「British Journal of Sports Medicine」という学術誌に掲載されています。 1日15分の運動習慣が生活習慣病を予防 研究グループは94件の大規模研究を対象とした196件の論文を分析。対象となった研究参加者の人数は3000万人以上に上りました。 分析の結果、早歩きなどの中強度の運動を1日15分間おこなうだけで、心筋梗塞などの心血管疾患の発症リスクが17%、がんの発症リスクが7%低下することが明らかになったのです。 がんの部位別にみると、肺がんや肝臓がん、乳がんなどのリスクは3~11%、血液のがんである白血病などのがんのリスクは14~26%それぞれ低下したこともわかりました。 ケンブリッジ大学医学研究評議会に所属するジェームズ・ウッドコック氏は「運動は1日10分しかできない人であっても、毎日10分しっかり運動する習慣を続けていれば、その分、生活習慣病のリスクは減らせる」としています。 どんな運動が効果的か では、どんな運動が効果的なのでしょうか? ケンブリッジ大学医学研究評議会のソーレン・ブラージ氏によると、心拍数が上がり息も切れるが会話はできるくらいの強度が目安だと言います。具体的には、ダンスやサイクリング、ハイキングなどです。もし運動にウォーキングを取り入れるのであれば、なるべくきびきびと早歩きくらいの速さで歩くと良いそうです。 さらに「運動に慣れてきたら、少しずつ運動の時間と強度を上げていくとより効果が高められる」としています。 ブラージ氏は「何もしないより、少ない運動量であっても何か運動したほうがずっと良い」と言います。健康のためにも、自分にもできそうな運動を見つけて、それを長く続けていきたいですね。

2023/03/13

がん 最新研究 糖尿病治療

糖尿病の人はがんリスクが2倍!?一方で、発症リスク60%減の方法も

新たな研究で、糖尿病の人はがんによる死亡リスクが糖尿病でない人に比べて高いことが明らかになりました。 この研究は、イギリスのレスター大学糖尿病研究センターが主導するグループによっておこなわれ、その研究結果は「Diabetologia」と呼ばれる欧州糖尿病学会が刊行している医学誌に掲載されています。 糖尿病になるとがんによる死亡リスクが高まる 研究グループは、1998~2018年にイギリスの医学データベースに登録され、新規に糖尿病と診断された成人13万7804人のデータを解析。その結果、糖尿病の人のがん死亡率は、そうでない人に比べて18%高いことがわかりました。 さらに、がんの種類ごとに分析すると、肝臓がんや膵臓(すいぞう)がん、子宮内膜がんの死亡率は特に高く、約2倍にまで上昇したことが判明したのです。 この結果を受けて、研究グループは「糖尿病の人は長期間にわたって血糖値の高い状態が続き、炎症にもさらされている。そうした状態ががんによる死亡リスクの上昇につながっているのではないか」としています。 糖尿病の人ががんを予防するために 別の研究によると、糖尿病の人であっても、良好な血糖管理を続ければがんの発症を大幅に減らせると言います。 スウェーデンのヨーテボリ大学は、スウェーデン国内のがん統計や「スウェーデン肥満研究」などの医学データを解析。その結果、血糖値を適切にコントロールできていて、肥満治療も受けている人は、がんの発症リスクを約60%減らせることが判明したのです。 この結果を受けて、ヨーテボリ大学の分子医学部に所属するマグダレナ・タウベ氏は「今回の研究で、糖尿病を治療するとがんが予防できる可能性が高まることが明らかになった」としています。 糖尿病の人であっても、うまく血糖値をコントロールできればがんの発症リスクを大幅に減らせることがわかりました。健康に長生きするためにも、糖尿病がある人は日々の生活を見直してみてはいかがでしょうか。

2023/02/01

がん 最新研究

ウォーキングでがんを抑制?1日20分で腸内細菌のバランスが向上

新たな研究で、ウォーキングなど適度な運動を続けると腸内の細菌バランスが整い、大腸がんの進行を抑制する可能性が示されました。 この研究はアメリカのユタ大学がん研究所が発表したものです。 腸内の細菌と健康 人の腸内には、人間のすべての細胞の数60兆個よりはるかに多い、約100兆個とも推定される細菌が棲んでいます。その種類は1000種類ほど。これらの腸内細菌は健康と密接に結びついていて、腸内菌の種類が多様でバランスが取れているほど好ましいとされています。 しかし、食事が肉食中心になると、動物性タンパク質を好む悪玉菌の数が増え、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。腸内細菌のバランスが崩れると、下痢や便秘、大腸がんなどさまざまな腸疾患の原因になると考えられています。 運動が腸内細菌のバランスを向上? 今回の研究では、大腸がんの患者を対象にした研究に参加した179人の男女を対象に実施されました。 研究グループは、対象者の運動や身体活動の状況を調査し、採取した便から腸内細菌を検査しました。その結果、運動を活発にしている人ほど腸内細菌の種類が多様で、大腸がんの進行を促す細菌の種類が少ないことが判明したのです。さらに、運動している人ほど、がんから保護する細菌の量も多かったそうです。 この結果を受けて、ユタ大学人間科学部に所属するキャロライン・ヒンバート氏は「今回の研究で、運動を習慣にすると腸内細菌のバランスが整うことがわかった。運動は体格に関係なく、すべての人に恩恵をもたらす」と述べました。 またヒンバート氏によると、激しい運動ではなくても日常的に適度に身体を動かすことで効果があるそうです。 ではどれくらいの運動量が適度なのでしょうか? アメリカの運動ガイドラインでは、1日20分くらいのウォーキングが目安だとされています。 ユタ大学の人間科学部所属のコーネリア・ウルリッヒ氏は「大腸がんを発症した人でも、適度な運動をすることで腸内の状態が改善され、長生きできる可能性があることを多くの人に知ってもらいたい」と運動の重要性を訴えました。

2022/12/15

がん 最新研究 糖尿病予防

高齢者の骨折で死亡リスク増加!?骨折したがん患者の4割が死亡

高齢者の骨折において、骨折した部位が体の中心に近い場合や、骨折した高齢者に基礎疾患がある場合に死亡率が高まることが研究で明らかになりました。 この研究は、オーストラリアのカーヴァン医学研究所に所属するJacqueline Center氏が牽引しておこなわれました。 研究の詳細 この研究の対象者は次の通りです。 対象者は直近14年の間に骨折した50歳以上のデンマーク人30万7870人 対象者のうち、男性は9万5372人で、女性は21万2498人 対象者はさらに4つのグループに分けられました。グループはそれぞれ、比較的健康なグループ、心疾患を患っているグループ、糖尿病を患っているグループ、がんを患っているグループとなっています。 平均して約6年間にわたって追跡したところ、男性の約43%と女性の約39%にあたる人が死亡。また、死亡者のうち半数近くが、2つ以上の疾患を持っていました。最も多くの人が患っていたのは心疾患で、次に多かったのはがんだったそうです。 さらに、各グループの骨折部位と骨折後の死亡率、基礎疾患の有無を照らし合わせました。すると、太ももの骨にあたる大腿骨(だいたいこつ)、股関節にあたる大腿骨近位部、骨盤、肋骨(ろっこつ)、鎖骨などの体の中心に近い部位を骨折し基礎疾患がある人は、そうでない人に比べて骨折後の死亡率が上昇したことが明らかになったのです。 特に死亡率が高かったのは、がんのグループの大腿骨近位部を骨折した男性で、40.8%の人が死亡しました。 一方、手や前腕などといった体の中心から離れた部位を骨折した、比較的健康なグループでは、死亡率の増加はほぼ見られませんでした。 研究を通して考えられること なぜ、基礎疾患がある人が骨折すると、死亡率が上がったのでしょうか? この研究をリードしたCenter氏は具体的なことはまだわかっていない、としながらも、「骨と免疫系の相互作用によるものである可能性が高い」と考えています。基礎疾患があると、骨折による炎症を引き起こしている原因分子をうまくコントロールできず、結果として骨折が基礎疾患を悪化させているのではないかと推測しました。 今回の研究論文の筆頭著者であるThach Tran氏は、「この研究は、骨折と基礎疾患が相互に関連していることを明らかにしたもので、リスクが高い患者を特定しやすくするものかもしれない」と話しました。 高齢者は骨がもろくなり、骨折しやすくなります。骨折の原因になりやすい転倒を減らす工夫が大事ですね。

2022/11/11

がん 最新研究 糖尿病予防 高血圧

がんリスク44%増!菓子パン、ジュース…加工食品ががんを招く?

ピザやケーキ、インスタントラーメンなどの人が何らかの形で加工した食品はおいしいですよね。最近は食べ物の西洋化が進み、若い世代だけでなく、高齢者も加工食品を食べている姿を見かけます。 このように世代を問わず食べられる加工食品ですが、実は食べすぎると大腸がんになりやすくなるという研究結果があります。 この記事では、将来がんを発症するリスクが高い食品と、逆にがんの発症リスクを下げる食品を紹介していきます。 大腸がんのリスクが高い食品 アメリカのタフツ大学とハーバード大学の研究によると、ピザやケーキなどの加工食品をよく食べている男性は、ほとんど食べない男性に比べて大腸がんのリスクが29%高いことが明らかになりました。 さらに、ソーセージやベーコンなどの加工肉を食べている男性の大腸がんのリスクは、そうでない男性グループに比べ44%も高かったのです。 つまり、加工肉の食べすぎは腸内環境を悪くし、がんの発症リスクを上昇させる可能性があることがわかります。 大腸がんのリスクを高める加工食品の特徴は、全体的に塩分や脂肪、添加物が多く含まれており、食物繊維が少ないこと。その結果、大腸がんだけでなく、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病のリスクも上昇します。 大腸がんのリスクを下げる食品 では、大腸がんのリスクを下げる食品にはどのようなものがあるでしょうか? 腸内環境の悪化ががんの発症リスクになるのであれば、逆に腸内環境を良くすれば、がんの発症リスクが抑えられるかもしれません。 実際、先述したタフツ大学とハーバード大学の研究で、ヨーグルトをよく食べている女性は大腸がんのリスクが17%減少したことが判明。ヨーグルトや納豆などの発酵食品には、腸内環境を改善する効果があることがわかりました。 もちろん、発酵食品は一度に多く食べる必要はなく、毎日継続して摂取することが大切。一日の献立に発酵食品を取り入れ、腸内環境を改善していきましょう。

2022/11/04

がん 高血圧

がん患者は「血圧高め」で心不全リスクが上昇!?より血圧管理を重視して

診断精度が高くなったことや化学療法の質の向上により、がん治療が進歩しています。それによって、がん患者の寿命が改善し、病状が安定しました。 その一方で、循環器疾患(高血圧や心不全、血栓症など、心臓・血管に関する疾患)を合併するがん患者が増えています。 どうしてがん患者が循環器系の合併症を起こしやすいのか詳しく説明します。 どうして高血圧になりやすいのか? がん患者が高血圧になりやすい理由のひとつは、がん患者の高齢化が進んだことから、高血圧、糖尿病といった病気のリスクを多く抱えていることが挙げられます。そのため、がん発症時にすでに循環器疾患を合併しているケースもあるのです。 さらに、がんと循環器疾患は日本人の死因の1位と2位。2つの病気を併せ持つ方も必然的に多くなります。 また、抗がん剤を使用する副作用として高血圧を引き起こすことも原因のひとつであり、「がん」と「循環器疾患」は切っても切り離せない関係です。 ”高血圧ぎみ”でも心不全リスクが上昇 そうした背景のもと、東京大学や佐賀大学などの共同研究グループががんと高血圧の関連についての研究を実施しました。 その結果、がん患者の場合、高血圧の診断基準よりも低い「軽度高血圧」の状態でも心不全のリスクが高くなることが判明。具体的には、いわゆる”上の血圧”である「収縮期血圧」が140mmHg以上または”下の血圧”の「拡張期血圧」が90mmHg以上でも心不全リスクが上昇したそうです。 普段からできる高血圧の予防 重い病気につながる「高血圧」。普段から予防をすることが大切です。ここでは、日常でできる高血圧予防についてご紹介します。 食生活の見直し 野菜や果物を多く摂りましょう。野菜や果物には血圧を下げる効果があります。さらに塩分も控えるようにしましょう。 禁煙をする、たばこの煙を避ける たばこに含まれるニコチンは血圧を上昇させます。 お酒は適量を守る アルコールを大量に摂取すると 血圧が上昇します。 適度な運動をする 日頃からウォーキングなど有酸素運動をすることで血圧が下がります。 十分な睡眠をとる 睡眠中は副交感神経が活発化するため、血圧が下がります。 がんと高血圧、今まで関連づけて考えることのなかったテーマですが、これからはこの2つと上手く付き合うことが長寿の秘訣となりそうですね。

2022/09/27

がん 調査結果

がんで亡くなった人の5割が80代以上。最期を介護施設で過ごすケースも

がん患者には、身体の痛みや治療、生活への不安から心身ともに負担がかかります。負担が大きいと、痛みや将来の心配から眠れなくなったり無気力状態になってしまうこともあります。 そのため、がんの治療と並行して痛みの緩和やメンタルのサポートなどの緩和ケアがおこなわれます。 そこで、国立がん研究センターは、がん患者の人生の最終段階の療養について、遺族にアンケートを実施。この調査をもとに、患者の療養場所や医療に関する意思決定支援などの具体的な政策の提言につなげたいとしています。 がん治療の実情とは 国立がん研究センターが、がん患者の遺族に対しておこなった調査の結果を公表しました。 この調査は、がん患者が人生の最期で利用した医療サービスや療養生活の実態を明らかにするため実施されたものです。 その結果、最期を療養する場所として、症状の重い患者はがん治療を中心におこなう病院を選択し、症状が比較的落ち着いており高齢な患者の場合は介護施設を選択していたことがわかりました。 さらに、死亡時の年齢が80代以上だったがん患者は約5割。多くの人が高齢になってから亡くなったことがわかっています。 また、遺族の約8割が「患者の苦痛に対して医療従事者はよく対応していた」と回答している一方で、「身体の苦痛が少なく過ごせた」と回答したのは約4割にとどまりました。 この結果から、緩和ケアの際、痛みへの基本的な対応はされているものの、それだけでは緩和されない症状がある場合やがん以外の症状が混在するなど複雑なケースがあることが判明。そのため、緩和ケアの効果が十分に得られなかった可能性があるそうです。 こうしたことを受けて、国立がん研究センターは「がん患者の苦痛緩和は改善の余地」があると指摘。医療従事者への緩和ケアへの教育と同時に、複雑な場面での診断方法や治療の難しい症状への新しい治療法の開発を検討する必要性を伝えています。 患者が自分らしい生活をできるように 特にがん治療において、痛みの制御や精神的な支援などの緩和ケアが重視されています。 というのも、がん患者は痛みや倦怠感などの身体的な症状や、がんと診断されたことによる落ち込みや悲しみを経験するから。苦しみや無力感によって治療する気力をうばうこともあります。それを抑えて、自分らしい生活を送れるようにするのが緩和ケアの役割です。 今回の調査で、緩和ケアは完全に痛みを取ることもできる一方で、基本的な対応だけでは痛みを緩和しきれないこともあることがわかりました。多様なケースに対応できるように、治療や緩和ケアの選択肢が増えることに期待したいですね。

2022/05/23

がん 最新研究

がん、糖尿病…痛みが引く仕組みを発見!モルヒネが効かない痛みの解消に?

がんや脳梗塞などで神経が傷つけられると、痛みが出ることがあります。神経が過敏になって、痛みの信号が出過ぎてしまっている状態です。 こうした痛みは、慢性的になると鎮痛剤などの一般的な薬では抑えられないほどになることも。ときにはモルヒネなどの強い薬を使って痛みをコントロールすることもありますが、それでも痛みが抑えられない場合もあります。 今回、こうした痛みを回復させる細胞があることを九州大学などの研究グループが発見。その細胞が痛みをやわらげるホルモンを作っていることもわかり、将来的には新たな鎮痛薬の開発につながる可能性があるそうです。 「痛みが引く」メカニズムが明らかに 九州大学などの研究グループは、痛みを回復させる細胞とホルモンを発見しました。 この研究グループは、神経がダメージを受けると脊髄で「ミクログリア」という細胞が活性化して痛みを発生させることを明らかにしていました。 しかし、実験で神経を損傷させたマウスは傷が治っていないのにも関わらず、痛みが弱くなっており、このメカニズムが詳しくわかっていませんでした。 そこで今回の研究で、自然に痛みがやわらぐ仕組みについて調査しました。 その結果、ミクログリアの一部が変化して「IGF1」というホルモンを作るようになり、痛みをやわらげていることを発見しました。 今回の実験では、マウスから変化したミクログリアを取り除いてマウスの痛みもチェック。すると、通常は徐々に収まっていくはずの痛みが非常に長く持続することもわかりました。 つまり、「変化したミクログリアがIGF1を作り出さないと痛みが収まらない」ということも同時に明らかになったのです。 今回の結果から、変化したミクログリアを増やしたりIGF1を増やすことで痛みをやわらげるような治療薬につながる可能性があるそうです。 新しい痛みの治療法が開発される? 神経が傷つけられることで発生する痛みの治療をしている人は、国内で約600万人いるとされています。 特にがん末期となると約7割の人が痛みがあり、そのうちの約8割は激痛に苦しんでいるそうです。 そうしたときに麻薬のモルヒネを使用することもありますが、耐性がついて薬が効かなくなったり吐き気などの副作用が起こるおそれもあります。 そこで今回の研究をもとに新しいタイプの鎮痛薬が登場すれば、こうした激痛で苦しむ人が減る可能性もあるので、今後の研究に期待したいですね。

2022/04/13

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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