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糖尿病治療

健康管理 最新研究 糖尿病治療

ストレスで糖尿病が悪化!?ストレスが原因で血糖値が高くなり合併症も

英国糖尿病学会の研究により、ストレスを抱えていると血糖値が高くなり糖尿病の合併症のリスクを高める可能性があることがわかりました。 また、糖尿病のある人は、糖尿病のない人に比べて、日常生活の中で不安を感じる可能性が20%高く、うつ病になる可能性が2〜3倍高いという研究結果も出ているそうです。 ストレスホルモンが血糖値に悪影響 英国糖尿病学会によると、人がストレスを感じたときに出す「ストレスホルモン」が、身体の中にあるインスリンに影響を与え、正常に機能できなくなる可能性があるそうです。インスリンは糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きがあるため、インスリンが正常に働かない場合には血糖値が上昇してしまいます。 また、ストレスが解消されないと血糖値が高くなるだけでなく、糖尿病の合併症のリスクが高まる可能性があるそうです。 英国糖尿病学会は「ストレスと2型糖尿病のリスクとの間に関連性がある可能性があるという証拠がいくつかある。しかし、ストレスだけが糖尿病の原因ではない」とも言っています。 気持ちをコントロールするのが大切 糖尿病と診断されると、食べるものに細心の注意を払い、糖尿病に関して新しいことを学んだり覚えたりするなど、ストレスを感じる場面が多くあります。 また、糖尿病の治療で血糖値を頻繁にチェックしたり、毎日自分で注射をしなければならない場合もあります。そういった糖尿病への対応が、糖尿病のある人は糖尿病のない人に比べて、ストレスを感じる場面が多いという結果に繋がると考えられます。 米国糖尿病学会は、糖尿病により精神的にストレスを感じた際に気持ちをコントロールするためのポイントを紹介しています。ストレスを感じたときに考えるおすすめポイントは例えば以下です。 「血糖値をコントロールできない」と不安にならずに「私は大丈夫」と安心してリラックスする 散歩など1日30分程度の軽い運動を毎日のスケジュールに取り入れる ストレスを感じたらゆっくりと深呼吸をする。また、朝と就寝時に深呼吸をする習慣を付ける 血糖値などの結果の数値を重く受け止めない。また、数値は糖尿病を管理するために必要な単なる数字と割り切る ストレスを感じたら数分間目を閉じて、自分の好きな場所にいる様子を想像する 就寝前に温かいお風呂に入る 病気と付き合って日常を送るのは想像よりもとても大変なことです。病気を治すための行動でストレスが溜まり悪化してしまっては元も子もありません。ストレスを溜めずに病気と向き合いたいですね。 参考:「糖尿病のストレスを和らげる」(米国糖尿病学会)

2024/04/10

最新研究 糖尿病治療

糖尿病の注射しなくていい!?将来にはインスリン治療薬がカプセルに

新たな研究で、インスリンなどのタンパク質を含む薬剤を経口カプセルで投与する技術が開発されました。これまで、インスリンのようなタンパク質を含む薬剤は胃の中で早く分解されるため、経口投与は難しいとされていました。 今回の研究は、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Biomaterials Advances」という学術誌に掲載されています。 糖尿病とその治療について インスリンとは、血糖を下げるホルモンのこと。糖尿病情報センターによると、このインスリンの働きが悪くなったり分泌量が少なくなったりして血糖値が下がりにくくなった状態が、糖尿病患者の大半を占める2型糖尿病だそうです。なお、1型糖尿病では、インスリンそのものがほとんど分泌されなくなるといいます。 以上のように、体内で分泌するのが難しくなったインスリンを、注射で補うのが現在広く知られているインスリン療法です。医療技術の進歩によって以前に比べてかなり痛みは減ったとはいえ、毎回注射しなければならないため、治療を負担に感じている人も少なくありません。 特殊なコーティングでインスリンの経口摂取が可能に 今回、ロイヤルメルボルン工科大学の研究グループが開発したカプセルには特殊なコーティングが施されていて、胃の中でカプセルが溶けないように設計されています。カプセルは腸で溶けるため、インスリンが腸で吸収されるようになっているのです。 ロイヤルメルボルン工科大学の生物物理化学部に所属するシャーロット・コン氏は「インスリン治療を経口で可能にする今回の試験は、非常に有望な結果となりました。できるだけ早く臨床試験を始められるようにしていきたいです」と話しています。 今回の研究がさらに進み、インスリン治療がカプセルの経口投与でおこなえるようになれば、糖尿病を患っている高齢者の治療もより簡便にできるようになりそうですね。 参考:「糖尿病とは」(糖尿病情報センター)

2023/08/18

最新研究 糖尿病治療

減量すれば糖尿病が治る!?100人に1人は薬がなくても病状が治まる

これまで、「糖尿病に一度かかったら薬を一生飲み続けなければならない」と言われてきました。 しかし、新たな研究で、糖尿病にかかってしまった人の中には薬が不要な「寛解」状態にまで回復する人も、一定割合で存在することが明らかになったのです。 この研究は新潟大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Diabetes, Obesity and Metabolism」という医学誌に掲載されています。 5万人近くの臨床データを解析 今回、研究グループは、糖尿病患者の医療データを収集している「糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)」の協力のもと、日本全国の糖尿病専門施設に継続して通院している、糖尿病患者およそ4万8000人の臨床データを解析しました。 すると、日本人の糖尿病患者のうちおよそ100人に1人が、正常な値の血糖値が3ヵ月以上続き、服薬も不要になった「寛解」状態にまで回復していることが明らかになったのです。 研究グループが解析を進めていると、以前から肥満があったものの、体重を大きく減らした患者は特に寛解している人が多い傾向にあることが判明。具体的には、体重の1年間の減量幅が5〜9.9%の⼈は寛解率が2.5倍に、10%以上の減量に成功した人では5.0倍にまで増加したことがわかりました。 さらに、1年間に5%以上の減量に成功した人は、薬が不要な「寛解」状態が長く続くことも明らかになりました。 ほかにも、以下のような特徴がある患者は、寛解状態にまで回復した人が多い傾向にあると言います。 糖尿病と診断されてからの期間が短い人 直近1~2ヵ月の血糖値を示すHbA1cの値が低い人 薬物治療を受けていない人 寛解後も継続的な体重管理が重要 これまで、日本人を含む東アジア人は欧米人に比べて、糖の代謝を促すインスリンの分泌能力が低く、欧米人に比べて糖尿病を寛解する人はかなり少ないと考えられてきました。 しかし、今回の研究ではじめて欧米人と同程度、寛解する人がいることが判明しました。 今回の結果を受けて、研究グループは「たとえ糖尿病と診断されても、早期のうちに生活スタイルを改善したり減量に取り組んだりすることで、インスリンを分泌する力が弱いとされる日本人であっても、糖尿病が寛解する可能性が示されました」と述べています。 また、一度寛解した場合でも、体重を適切に管理して定期的に受診することが糖尿病の再発予防に重要だとしています。 もちろん、できることなら糖尿病にかからないのが一番です。階段の使用やウォーキングなど、簡単なところから運動する習慣をつけてみると良いかもしれませんね。

2023/06/07

糖尿病予防 糖尿病治療

糖尿病用のウォーキングアプリ?「そとでる」で楽しみながら運動を

ノボ・ノルディスク・ファーマ株式会社と公益社団法人日本糖尿病協会は、2023年4月から、糖尿病啓発を目的とした「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」を開催することを明らかにしました。 対面での開催は4年ぶり。1年間に40地域以上で開催する予定としています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」とは そもそも「糖尿病ウォークラリー」とはどのようなものなのでしょうか? 「糖尿病ウォークラリー」とは、糖尿病とともに健康的に暮らすことの重要性を広めるために、ノボ・ノルディスク・ファーマと日本糖尿病学会が1992年から共同で開催しているイベントのこと。このイベントに参加すると、糖尿病に関する講演やゲームなどを通じて、血糖値をうまくコントロールする方法や効果的な運動療法などを学べるのだそうです。 また、今回のイベントでは、糖尿病を患っている人向けのウォーキングアプリ「外に出ることから始めよう(通称:そとでる)」を活用した「日本一周1万2000kmチャレンジ」という新しい試みもおこなう予定。4~11月にかけて、「そとでる」を使って歩いた人の合計距離で、日本一周分となる1万2000kmを目指すとしています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」の開催概要 今回の「糖尿病ウォークラリー」の概要は以下のとおりです。 開催時期:2023年4月~2023年11月  場所:全国40ヵ所以上の地域 内容:糖尿病に関するクイズ、糖尿病専門医による勉強会など ウォーキングは血糖値を良好に保つのに効果的であることはわかっていても、一人だとなかなか続かないという人も少なくありません。しかし、このイベントに参加すれば多くの仲間とともに楽しみながらウォーキングを継続できる可能性があります。 気になった人は参加してみてはいかがですか。

2023/03/30

がん 最新研究 糖尿病治療

糖尿病の人はがんリスクが2倍!?一方で、発症リスク60%減の方法も

新たな研究で、糖尿病の人はがんによる死亡リスクが糖尿病でない人に比べて高いことが明らかになりました。 この研究は、イギリスのレスター大学糖尿病研究センターが主導するグループによっておこなわれ、その研究結果は「Diabetologia」と呼ばれる欧州糖尿病学会が刊行している医学誌に掲載されています。 糖尿病になるとがんによる死亡リスクが高まる 研究グループは、1998~2018年にイギリスの医学データベースに登録され、新規に糖尿病と診断された成人13万7804人のデータを解析。その結果、糖尿病の人のがん死亡率は、そうでない人に比べて18%高いことがわかりました。 さらに、がんの種類ごとに分析すると、肝臓がんや膵臓(すいぞう)がん、子宮内膜がんの死亡率は特に高く、約2倍にまで上昇したことが判明したのです。 この結果を受けて、研究グループは「糖尿病の人は長期間にわたって血糖値の高い状態が続き、炎症にもさらされている。そうした状態ががんによる死亡リスクの上昇につながっているのではないか」としています。 糖尿病の人ががんを予防するために 別の研究によると、糖尿病の人であっても、良好な血糖管理を続ければがんの発症を大幅に減らせると言います。 スウェーデンのヨーテボリ大学は、スウェーデン国内のがん統計や「スウェーデン肥満研究」などの医学データを解析。その結果、血糖値を適切にコントロールできていて、肥満治療も受けている人は、がんの発症リスクを約60%減らせることが判明したのです。 この結果を受けて、ヨーテボリ大学の分子医学部に所属するマグダレナ・タウベ氏は「今回の研究で、糖尿病を治療するとがんが予防できる可能性が高まることが明らかになった」としています。 糖尿病の人であっても、うまく血糖値をコントロールできればがんの発症リスクを大幅に減らせることがわかりました。健康に長生きするためにも、糖尿病がある人は日々の生活を見直してみてはいかがでしょうか。

2023/02/01

最新研究 糖尿病予防 糖尿病治療

糖尿病の改善には「アプリ+カウンセリング」?より効果的な治療法を開発

東フィンランド大学で、食事の質を改善したり、運動量を増やしたりといった日々の生活習慣を改善し、糖尿病のリスクを減らすことを目的とした研究がおこなわれました。 具体的には、糖尿病患者およびその予備軍の人に、糖尿病管理のスマホアプリとカウンセリングで、1年間にわたって生活スタイルに対し介入したのです。 その結果、お腹の脂肪は減り、糖の代謝を助けるインスリンの効果も上がったことが示されました。 研究の概要 研究は、2型糖尿病の人とその予備軍、合わせてフィンランドの18~74歳の2907人の男女を対象に実施。食事・睡眠・運動など400以上の項目で生活習慣の改善を支援するスマホアプリ「BitHabit」を使用しました。 また、研究の対象者をアプリのみを使用したグループ、アプリの使用に加えてカウンセリングも受けるグループ、ただ従来の治療を受けるだけのグループにランダムに分けました。 研究の結果 1年間研究を続けたところ、アプリの使用に加えてカウンセリングも実施したグループでは、平均の腹囲が減少し、空腹時のインスリンの値も改善されていたことが判明。一方、アプリのみを使用したグループでは特に変化が見られませんでした。 またアプリとカウンセリングを併用したグループでは、食生活の質が良くなり、野菜の摂取量も増加。さらに運動量は増え、座る時間は減ったことが明らかになりました。 つまり、生活習慣の改善を支援するアプリを使用し、カウンセリングもおこなうことで、日々の生活習慣が改善したことがわかったのです。 東フィンランド大学生物医学研究所のTimo Lakka博士は「人々が自身の糖尿病リスクを認識し、糖尿病を予防するために、日々の生活習慣を見直し、必要なサポートを受けられるようにすることが重要だ」と話しています。

2022/11/21

最新研究 糖尿病治療

糖尿病にたった数分のウォーキング!食事60~90分後が効果的

新たな研究で、食事の運動を数分間おこなうだけでも、血糖値の上昇が緩やかになることがわかりました。 運動が健康に良いことはわかっているけれど、いざ実践となると億劫になるもの。わずか数分間の運動で良いなら続けられそうですね。 研究結果 Sports Medicineという雑誌に掲載された7つの研究を分析。7つの研究のうち5つは糖尿病に罹患していない被験者が対象になったもので、残りの2つは糖尿病の有無を問わない被験者が対象となりました。 研究の中で、軽くウォーキングしている状態と同じ時間座っていたり、ただ立っていたりする状態を比較し、どちらが血糖値に良い影響を与えるか検証しました。 すると、数分間の軽い運動でも血糖値の変化が緩やかになったことが判明。特に、血糖値がピークになる食後60~90分以内にウォーキングすると、より血糖値の上昇が抑えられたのです。 糖尿病をコントロールする医療機器の提供をおこなっている、アボット社の最高医学責任者であるニック・ウエスト博士は、「食後にウォーキングなどの運動をすることで血糖値をコントロールしやすくなる。血糖値をコントロールできれば、糖尿病の合併症を予防できる可能性もある」としています。 ただ、ウエスト博士は、「食事をした直後に運動すると消化不良を起こす危険性もある」と注意も促しています。 糖尿病を予防するために 健康的でバランスの取れた食事も、糖尿病や脳梗塞・心筋梗塞などといった糖尿病の合併症を予防するのに有効です。特に、食物繊維を取ると血糖値の上昇が穏やかになることがわかっています。食物繊維が豊富な野菜を積極的に取り入れましょう。 健康的な食事をすることは、適正体重の維持にもつながります。肥満は、糖の代謝を助ける酵素であるインスリンのはたらきを低下させるのです。肥満な人と肥満でない人を比較すると、肥満な人のほうが約5倍糖尿病のリスクが高いことがわかっています。 糖尿病に一度かかってしまうと、一生、血糖値のコントロールが必要になります。糖尿病や糖尿病の合併症を予防するためにも、適度な運動を生活に取り入れたいですね。

2022/11/17

糖尿病予防 糖尿病治療

糖尿病治療を50年以上!?「リリー インスリン50年賞」の受賞者を発表

11月14日は、インスリンを発見したバンティング医師の誕生日であり「世界糖尿病デー」でもあります。この日に合わせて、インスリン治療を50年以上続けてきた人を表彰する「第20回リリー インスリン50年賞」の受賞者が発表されました。 リリーインスリン50年賞について 医薬品開発をおこなっている日本イーライリリーは、「リリー インスリン50年賞」の今年の受賞者を発表し、糖尿病とともに人生を歩んできた21人を表彰。受賞者には名前を刻印したトロフィーが送られたそうです。 この「リリー インスリン50年賞」は、インスリン治療を長年にわたって継続してきた糖尿病患者の努力をたたえるために、1974年にアメリカで始まりました。日本でも2003年からスタートし、これまでに219人が受賞しています。 インスリンの進化 インスリンが発見されたのは、今から約100年前の1921年。カナダ人のフレデリック・バンティング医師が発見しました。 インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一種で、糖の代謝を調節するはたらきがあります。糖尿病に罹患すると、インスリンがほとんど出なくなったり、はたらきが弱くなったりして、体内の糖の調節がうまくいかなくなってしまいます。 そこで、外部からインスリンを取り入れる必要があるのです。 バンティング医師がインスリンを発見するまでは、糖尿病は不治の病とされ、食事を極端に制限して血糖値の上昇を抑えるしかありませんでした。 しかし、バンティング医師がインスリンを発見したことで、糖尿病を患っていても、今までと変わらず食事を楽しめるようになったのです。 現在、インスリン製剤はさらなる進歩を遂げています。注射針は細くなり、患者の負担も以前に比べ軽くなりました。またインスリン製剤の種類も増え、個々の病状に合ったものを選択できるようになっています。 もちろん、糖尿病にかからないようにするのが一番です。食事と運動などといった日々の生活習慣に気を付けましょう。

2022/11/16

最新研究 糖尿病治療

ヨガで糖尿病治療!?ストレスホルモンの低下が血糖値に好影響か

ヨガや瞑想などが、2型糖尿病患者の血糖コントロールに役立つ可能性が最新の研究で示唆されています。 この研究は、アメリカの南カリフォルニア大学に所属するFatimata Sanogo氏が中心となっておこなわれたものです。 2型糖尿病とは 糖尿病には大きくわけて1型糖尿病と2型糖尿病があります。 1型糖尿病はインスリンを作り出す細胞が破壊され、インスリンがほぼ分泌できなくなることで発症します。 一方、2型糖尿病は、生活習慣が乱れることで糖の代謝を調節するインスリンの作用が低下した結果、発症することがわかっています。 こうした糖尿病になると、糖が血管を傷つけ、心臓病や脳梗塞などといった合併症のリスクが上昇。危険な合併症を予防するために、血糖のコントロールが重要になってくるのです。 研究の概要 今回のこの研究をリードしたSanogo氏はヨガのインストラクターでもあり、「ヨガや瞑想などといった行為が血糖値にどう影響するのか、科学的な論拠を掘り下げたかった」と研究の動機を語りました。 Sanogo氏は、すでに発表されているヨガや瞑想、マインドフルネスに関する文献や論文をデータ化し、それに加えて公開されている28件の臨床試験の結果を合わせて解析しました。 すると、過去1~2ヵ月の血糖値を反映したHbA1cが、ヨガや瞑想をした人では平均して0.84%低下していたことが判明。これは、一般的によく使われている降圧剤で示されている効果、約1%とほぼ近いことがわかります。 また、ヨガの頻度が重要であることも判明。毎日ヨガをすると、より血糖値が下がる傾向が見られたのです。 しかし、なぜ、ヨガが血糖値に良い影響を与えたのかはまだ判明していません。ただ一説によると、ヨガによってストレスホルモンが低下し、全身の炎症反応が抑えられることで、血糖値も下がった可能性が考えられるそうです。 Sanogo氏は、「この研究結果は、運動や食事療法、薬物療法といった標準治療に代替できるものではない。標準治療をしっかりした上で、実践を考慮するべきだ」と正しい理解を求めました。

2022/11/15

最新研究 糖尿病予防 糖尿病治療

ヨガ・瞑想が糖尿病薬と同じ効果?「心身プラクティス」が血糖値を抑制

糖尿病患者の3分の2が「糖尿病のせいで、気持ちが落ち込むことがある」と感じています。糖尿病とともに生きる人の多くが、心理的な負担に苦しめられているのです。糖尿病ケアを効果的に進めるには、体のケアだけでなく、こころのケアも必要です。 そこで今回は、今注目されている糖尿病ケア「心身プラクティス」というトレーニング法について紹介します。 心身プラクティスとは 「心身プラクティス」は、自分がストレスなどに対処しやすくなるためのトレーニング法で、代表的なものに「ヨガ」や「瞑想」があります。米国では、糖尿病患者において心身プラクティスが実践されており、2型糖尿病などの病気と闘うための方法として人気が高まっています。 2型糖尿病とは、食生活や運動不足、あるいはそれらに基づく肥満など、環境因子により起こる糖尿病のことです。 薬と同じくらいの効果が期待できる「心身プラクティス」 米国の研究グループは、ヨガや瞑想などのストレス軽減につながる行動が、血糖値にどう影響するかを調査。その結果、心身プラクティスを良好におこなうことが血糖値の大幅な低下につながることが明らかになりました。 特に「ヨガ」は、医師から処方された治療薬と同じくらいの効果が期待できるということが示されたということです。 メンタルヘルスと向き合おう「世界メンタルヘルスデー」 10月10日は、「世界メンタルヘルスデー」です。世界保健機関(WHO)が協賛し、正式な国際デーとなっています。メンタルヘルスとは「精神面における健康」や「心の健康状態」を表す言葉で、世界規模で「メンタルヘルスケアの大切さ」が呼びかけられています。 こころの病気は身近な問題ですが、そのことに自分自身が気づいたり周囲の人が気づいたりすることは難しいものです。世界メンタルヘルスデーをきっかけに「自分のこころは大丈夫かな」「周囲でこころの不調を感じていそうな⼈はいないかな」などメンタルヘルスについて考えてみてはいかがでしょうか。

2022/10/13

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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