子育てと介護を両立するにはどうしたら良いですか?「ダブルケア」が大変と聞いたことがあるので不安です。

子育てと介護を両立するにはどうしたら良いですか?「ダブルケア」が大変と聞いたことがあるので不安です。

更新日 2024/06/21
保育園と小学校に通う子どもがおり、毎日育児に追われています。と同時に、同居している義両親の介護がそろそろ始まるかもしれないので両立できるか不安です。子育てと介護を両立させるにはどうしたら良いでしょうか?
(岡田さん・会社員・41歳)

子育てと介護の「ダブルケア」が始まるとさらに忙しくなると思うので、今から準備をしておきましょう。具体的には、介護については地域包括支援センターに、育児については子ども家庭支援センターに相談してみてください。今すぐに手を打てることがなくても、利用できる支援制度やサービスを把握しておくだけでもいざというときにスムーズに対応できますよ。

ダブルケアの問題とは

近所のご家庭が子育てとご両親の介護を同時にやっていて、とても大変そうなんです。うちにも小さな子が2人いますし、同居している義両親は今は元気ですが、急に介護することになったらと思うととても不安で…。

不安がっていてもしょうがないのはわかっているのですが、いざ両親の介護が始まったときにどうしたら良いのか…。

お子さんの子育てだけでも大変なのにそのうえ介護まで、となったらそれはもう大変ですよね。不安になる気持ちもわかります。

その近所のご家庭のように、介護と子育てを同時におこなう「ダブルケア」が話題になっているんですよ。

ダブルケア、ですか?

はい。親御さんの介護とお子さんの子育てを両立していたり、親御さんとパートナーの介護を同時にしたり、障がいのあるお子さんとその他のお子さんの子育てをしなければいけなかったり…。いろんなケースがありますが、1人で2人のお世話をしていることを「ダブルケア」と言います。

なかには、親御さんとパートナーの介護と育児を並行する「トリプルケア」なんてケースもあります。

トリプルケア!育児だけでも大変なのに…。

おっしゃる通りです。しかも、こうしたダブルケアを担っているのは女性が多いこともわかっています。

次のグラフは内閣府の調査結果を参考にしたものです。25万人以上いるとされるダブルケアラー(ダブルケアをする人)のうち、女性の方が男性よりも2倍もいることがわかっています。

出典:『育児と介護のダブルケアの実態に関する調査報告書』(内閣府)

こんなに人数が違うんですね!…やっぱり「育児や介護は女性がするもの」という意識があるんでしょうか?

残念ながら、それもあると思います。それに加えて、男性の方が管理職に就いていたり長時間労働していることが多く、介護や育児を女性に任せてしまう傾向があるようです。自分で言っていて耳の痛い話ですが…(苦笑)。

しかし、介護や育児の負担が1人に集中してしまうと、介護離職や介護うつを招きかねません。

「介護離職」や「介護うつ」ってニュース番組で見たことがあります。

育児はもちろん、介護も経済的な負担が大きいです。なので、介護の時間を確保するために仕事を辞めてしまうことはおすすめできません。それに、仕事によって介護から離れる時間を強制的に作ることで、気を紛らせられるメリットもあるんです。

確かに。私も仕事と育児の両立は大変ですが、仕事が気晴らしになっている面もありますね。

そうですよね。介護の場合も同様で、あまりにもストレスを溜め込んでしまうと介護うつになってしまうことも。「介護に疲れたから」という理由で親御さんを手にかけてしまう悲しいニュースもありますから、介護をする人が心身ともに健康であることが大切なんです。

ダブルケアラーが増えていく?

先ほど、25万人以上もダブルケアラーがいるというお話をしましたよね。実は、この数は今後、さらに増えていくとされているんです。

そうなんですか!それはなぜですか?

主な理由に、晩婚化や出産年齢の高齢化があります。

少し前までは20代で結婚・出産をする人が多かったですが、今は30代で結婚するのが自然になりました。それに伴って出産年齢も上がりますよね。すると、昔は子育てが終わってから介護が始まったのに、最近は子どもが成人する前に親の介護が始まってしまうんです。

我が家もそんな状況です。子どもはまだまだ手がかかるのに、もしこんな状況で義両親の介護まで始まってしまったら…。

晩婚化は進んでいくと考えられるので、岡田さんご一家のようなご家庭は今後も増えていくでしょう。なので、ダブルケアへの対策が重要なんです。

ダブルケアへの対策

我が家はまだダブルケアにはなっていませんが、もし義両親の介護も始まったらどうしたら良いんでしょう?

まず大切なのは、誰かに頼れる状況を作っておくことです。そうして頼れる状況を作ったならば、そこに“頼る”ということに尻込みしないこと。

頼るって、自分の弱いところをさらけ出すことでもあるので、それを嫌がる人は多いものなんですよね。ましてやそれが、介護という家族の問題ならなおさらです。

でも、そうして誰にも頼らずに自分や近しい家族だけで抱え込んでいたら、先ほども言った「介護うつ」などにつながる可能性が高まってしまうんです。

でも…誰に相談すればいいんでしょう…?

岡田さんの旦那様やきょうだいなどのご家族には事前に相談しておきましょう。加えて、同居されている義理のご両親が元気なうちに介護について話し合っておくと良いでしょう。

えっ!義両親に相談するんですか?心配と言っても、まだまだ元気だから言い出しにくいです…。

確かにご本人たちに話をするのは抵抗があるかもしれません。ですが、介護が必要になったらすぐに老人ホームに入居したいのか、在宅介護でがんばりたいのかなど、お2人の気持ちを知っておくといざというときに対応しやすいと思いますよ。

それに合わせて、「地域包括支援センター」でどんな介護サービスが受けられるのかも聞いておくと、介護が必要になったときのイメージがしやすくなります。

地域包括支援センターとは何ですか?

地域包括支援センターは、地域の福祉を支える総合窓口です。地域の福祉の専門家と市民をつなげる役割もあるので、「介護が必要かも」と思ったらまずはじめに相談する窓口ですね。対して、育児については子ども家庭支援センターが相談窓口です。

今の段階では利用できるサービスや支援制度はなくても、将来に備えて介護の情報を集めておくといざというときにあせらなくて済みますよ。

育児のことはいろいろと調べたけど介護のことは何もわからないので、まずは知ることからですね!

もし、介護と育児の両立をすることになったら、とても大変だと思います。在宅介護サービスを利用していても手が回らなくなることもあるかもしれません。そういうときには、老人ホームに入居するのもひとつの手。今とは状況がまったく異なると思いますが、「いい介護 入居相談窓口」ならそのときの状況に応じたピッタリの施設をご案内できますよ。

老人ホームかぁ…。まったく実感がわきませんが、あまりにも大変になったら検討するかもしれません。

あとは、地域によっては「ダブルケアカフェ」を開催しているところもあります。ダブルケアをしている人同士が育児や介護の悩みを共有し合う場所です。同じ環境の人と交流することで、気持ちが楽になることもありますし、有益な情報をもらえることもありますよ。

へぇ、ダブルケアをしている人の集まりがあるんですね。知らなかったです。

ダブルケア自体、まだまだ認知度が高いとは言えませんからね。なので、介護や育児に横断した支援策があまりないのも事実なんです。

だからこそ、ダブルケアが始まる前の準備が大切です。介護について学んだり、介護についてご家族でよく相談しておくことも非常に重要なことなんですよ。

うーん、ダブルケアについてまだまだ不安なことはありますが、とりあえず介護について勉強してみようと思います。

はい!今から準備しておけば、いざというときに余裕をもって介護ができるようになると思いますよ!

  • ダブルケアは複数の人の介護や育児を同時におこなうこと
  • 介護・育児の負担が女性に偏っている
  • 介護が始まる前に、介護制度や介護サービスを把握しておこう

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