医療ケアの対応ができるショートステイ(短期入所療養介護)があります。医師や看護師が配置されているので、インスリン注射や胃ろうなどの医療行為もできる体制が整っています。入院のときだけでなく、介護疲れをリフレッシュするためにも定期的に利用しておくと、お父様もショートステイに慣れて快適に過ごせるようになると思いますよ。
もしかしたら、今後、私の持病が悪化したら入院してしまうかもしれません。そうしたら、父の介護はどうしたら良いのか…。
それは大変です!もしそうなったらどれくらいの期間の入院が必要なんですか?
だいたい2週間くらい…長ければ1ヵ月くらいかかると医師に言われました。父は私が介護をしているのですが、インスリン注射が1日3回必要で。父も自分ではできないですし、他には私しか注射を打てないので、どうしようか悩んでいるんです。
そのために、父も入院させるわけにもいかないし…。
それだったら、「短期入所療養介護」という医療行為に対応しているショートステイを利用してみたらどうでしょうか。
うーん、ショートステイですか。ケアマネジャーさんから聞いたことはありますが、よくわからないんですよね。「短期入所療養介護」というと、普通のショートステイとは違うんですか?
一般的なショートステイは、食事や排泄介助など生活に関するサポートが中心で医療処置には対応していません。一方で、短期入所療養介護は医療体制が充実しており、医療行為が日常的に必要な方も利用できるサービスなんです。
なので、医療面に特化したショートステイという意味で「医療型ショートステイ」「療養ショートステイ」と呼ばれることもありますよ。
へぇ!医療型ショートステイだったらインスリン注射も対応してくれるんでしょうか?
対応している医療行為については施設ごとに異なるので、施設に確認が必要ですね。ただ、多くの医療型ショートステイで対応していると思いますよ。
他にも、胃ろうや人工肛門(ストーマ)、痰吸引、終末期ケアなど、一般的なショートステイでは対応できない医療ケアも対応してくれる施設もありますよ。
でも、こういうところって、どうしても家族が介護ができない事情がないと受け入れてくれないですよね?私の入院が確定しないと、預かってくれなさそう…。
そんなことありませんよ!ショートステイは、体調不良や仕事などで介護をする人が介護ができなくなった場合だけではなくて、リフレッシュ目的でも利用して良いんです。
「旅行に行きたい」「介護から離れて休憩したい」といった理由で利用している人もたくさんいますよ!
そうなんですね、知らなかったです。…実は、父のトイレ介助のために夜中に起きなきゃいけなくて、常に寝不足なんです。疲れも取れないし…。こういう場合でも医療型ショートステイを利用しても良いんでしょうか?
もちろんです!むしろ、早いうちから定期的にショートステイを利用した方が、万が一、前田さんが入院することになったときにサービスを使いやすくなるかもしれません。
「サービスを使いやすくなる」ってどういうことですか?
ショートステイは人気のサービスなので、予約が取りにくいことが多いです。なので、本当に必要な緊急時だけでなく、介護に余裕のある段階から利用することでショートステイの施設とつながっておくんですね。
それに、「毎週月曜~水曜日」「毎月第2金曜~月曜日」など、定期的に利用しておくことで同じ施設の予約が取りやすくなりますし、お父様ご自身もショートステイに慣れて生活リズムが作りやすくなりますよ。
ちなみに、短期入所療養介護を提供している施設は限られているので、探すときに注意してくださいね。
どんな施設なら良いんですか?
最も多いのが介護老人保健施設です。よく”老健”とも呼ばれていますね。
あとは介護療養型医療施設や、療養病床を持つ病院・診療所などでもショートステイを受け入れていることがあります。
病院でもショートステイをやっているんですね!病院で預かってもらえるなら安心かな。
はい。ただ数が少ないので、老健で医療型ショートステイの提供をしているところを探した方がスムーズかもしれませんね。
どの施設も医師や看護師が配置されています。医療ケアをおこなうことが前提なので、医療体制が整っている施設でないと提供できないということですね。
さっそく医療型ショートステイを利用してみたいと思うんですが、どうしたら良いでしょう?
まずは、ケアマネジャーさんに相談してください。ケアマネジャーさんが候補となる施設を出してくれますから、その施設を見学することになります。
そのときにお父様もいっしょに見学できると、施設の担当者さんとの面談も同日におこなえるのでスピーディーに進むと思います。
ショートステイを利用するためには見学が要るんですね。
そうです。短期的な利用とはいえ大切なお父様を任せる施設ですから、他の利用者さんの雰囲気やスタッフのコミュニケーション、施設の清潔感などを実際に目で見て確認するのは大切です。
見学して施設が決まったあとは、お父様の健康状態を記した診療情報提供書を主治医に作成してもらい、施設に提出します。それと同時に初回の利用日を調整して、サービスの利用開始、という流れですね。
最初のサービス利用までにいろんな手続きが必要なんですね…。こんなに手続きが必要なら、事前に利用しておかないと私が入院するとなってもすぐにショートステイが使えないですね。
おっしゃる通りなんです。はじめはいろいろと手続きが必要ですし、すぐに必要書類がそろうわけでもありませんから、切羽詰まった状況ではなく余裕のある今のうちに手を打っておくことをおすすめします。
そういえば、医療型ショートステイの費用はどのくらいかかるんでしょう?あんまり高いとそんなに何度も使えないんですが…。
| 要介護度 | 従来型個室 | 多床室 (2名以上) | ユニット型個室 |
|---|---|---|---|
| 要介護1 | 752円 | 827円 | 833円 |
| 要介護2 | 799円 | 876円 | 879円 |
| 要介護3 | 861円 | 939円 | 943円 |
| 要介護4 | 914円 | 991円 | 997円 |
| 要介護5 | 966円 | 1045円 | 1049円 |
この基本料金に加えて、滞在費や食費がすべて自己負担の料金としてかかってくる点に要注意です。
ちなみに、これらの費用は利用した日数の分かかります。医療型ショートステイは1泊から利用できますが、費用は利用した日数分かかるので1泊2日でも2日分の料金が発生することも気をつけてくださいね。
うーん、さまざまな費用がかかるんですね…。
医療型ショートステイは1泊から最大何日まで利用できるんですか?やっぱり”ショートステイ”なので、数日しか利用できないんでしょうか。
いえ、最大30日間はサービスを連続利用できます。ただ、これは施設の空き状況にもよるので、必ずしも希望した日数を利用できないこともありますね。
ここでも、早めの予約が大切になってくるんですね。
そうなんです。施設のなかには2~3ヵ月前から予約を受け付けているところもあるようなので、計画的にショートステイを組み込んでみると良いんじゃないでしょうか。
それに、ショートステイと在宅介護を組み合わせることで、介護をする前田さんの気持ちの余裕もできると思いますから、ご自身の体調の管理もしやすくなると思いますよ。
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