「要支援2」の母の状態が悪化しています。どんな状態になったら「要介護1」に介護度が上がってしまうのでしょうか?

「要支援2」の母の状態が悪化しています。どんな状態になったら「要介護1」に介護度が上がってしまうのでしょうか?

更新日 2024/03/18
現在、「要支援2」の母と暮らしています。半年ほど前に認定を受けてから少しずつ状態が悪くなってきており、最近は自分の部屋でぼーっとしていることもあります。もしかしたら、「要介護1」の状態になっているのではないかと心配です。どんな状態になったら「要介護1」なのでしょうか?
(中川さん・パート・59歳)

「要介護1」で特徴的なのは、理解力や判断力といった認知機能の低下です。要介護状態になった人の理由として最も多いのが認知症なんです。ただ、”要介護”の中では最も軽い状態ですから、リハビリなどによっては”要支援”に改善することもありますよ。

要介護1とはどんな状態?

半年ほど前に母が「要支援2」の介護認定が下りたのですが、それ以降、だんだん状態が悪くなっているような気がして。デイサービスがない日は自分の部屋でぼーっとしているときもありますし…。もしかしたら、要介護1の状態になってしまったんじゃないかと不安です。

どんな状態になると要介護1と判断されるんでしょうか?

介護認定は、その人の身体機能や認知機能などを多角的に判断するものですから一概には言えないところですが…。一般的には、認知機能の低下が見られたら要介護状態になるとされています。

実は、厚生労働省の調べによると、要介護1も含めた要介護状態になった理由で最も多いのが認知症なんです。2019年時点では要介護状態になった人の約3割が”要介護1”の認定をうけています。

そうなんですね。認知症か…。

それに、2021年に介護認定を受けた人で一番多かったのが要介護1だったそう。やっぱり、「なんだかちょっと様子がおかしいな」とご家族が感じて、介護認定を受けたケースが多いのかもしれませんね。

要支援2、要介護2との違い

話を聞いていると、母が要介護1の状態に悪化してしまったような気がしてきました…。具体的には、要支援2とはどんな違いがあるんですか?

要支援2は、立ち上がりや両足で立つときなどに手助けが必要なことがある状態です。ただ、やはり”要支援”なので、日常的な動作に積極的な介助は必要としていません。

対して、要介護1は家事や入浴などの日常生活でも一部で介助が必要になってきます。この状態からさらに日常的な動作に介護を必要とする割合が増えると、より要介護度が上がってしまうんです。

要介護1の上は要介護2でしたっけ。要介護1と要介護2はどう違うんですか?

要介護2になると、トイレや入浴、歩行に加えて食事にも介助が必要になることがあります。また、着替えなどの身だしなみを整えるときにも見守りが要るとされていますね。

認知機能についても、思考力や判断力が低下しているためにひとりでできないことが多くなります。

なるほど。母はまだ着替えや食事は自分でできていますし、たぶん要介護2にはなっていないと思います。

要介護1で利用できるサービス

要介護1になると、利用できるサービスが少し変わります。

”要支援”では、身体機能が低下しないように支援をする「介護予防サービス」を受けられます。それが”要介護”になると、「介護サービス」として積極的に生活の介助をすることが目的のサービスを利用することになります。

利用できる在宅介護サービス

具体的には、どんな介護サービスを利用できるんでしょうか?

介護サービスは、おおまかに分けると在宅介護で使えるサービスと、施設に入居するサービスがあります。

まず、在宅介護で利用できるサービスには以下のようなものがありますよ。

訪問系サービス訪問介護
訪問入浴
訪問看護
訪問リハビリ
夜間対応型訪問介護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
通所系サービス通所介護(デイサービス)
通所リハビリ
地域密着型通所介護
療養通所介護
認知症対応型通所介護
多機能型サービス小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護
宿泊系サービス短期入所生活介護(ショートステイ
短期入所療養介護
福祉用具福祉用具貸与
特定福祉用具販売

今もデイサービスには通っています。それ以外にもこんなにいろんなサービスがあるんですね。

はい。介護サービスは多岐にわたるので、ややこしいですよね。訪問介護や訪問リハビリなどの”訪問系”と呼ばれるサービスは、自宅にスタッフさんが来てくれるのでとても便利なサービスです。

もし、デイサービスよりもしっかりと身体を動かしてリハビリをしたいと思ったときは、訪問リハビリを利用したり通所リハビリを利用するのも良いかもしれません。訪問リハビリでは、リハビリの専門家が自宅で一対一でじっくりやってくれますし、通所リハビリでは本格的な機械を使って身体を動かせますから。

へー、デイサービスでも体操をしているみたいですけど、本格的なリハビリも受けられるんだ。

また、今後のことを考えて、ご自宅の環境を整備しておくのもおすすめ。福祉用具貸与サービスを利用することで、割安で介護用具をレンタルできるんです。要介護1では、手すりや歩行器、歩行補助杖、スロープの4種類が借りられます。

他の介護サービスと同じようにレンタル費用の1~3割の自己負担で借りられますから、経済的にもうれしいですよね。

とても助かります!そうだ、要介護1の場合、介護保険の自己負担額の上限はいくらまでなんですか?

在宅介護サービスの利用限度額は1ヵ月あたり167,650円です。つまり、1割負担の人だと16,765円までであれば、介護保険が適用されます。

利用できる施設介護サービス

要介護1で利用できる在宅介護サービスにはさまざまな種類がありますが、施設介護サービスも実にいろんなものがあります。

要介護1で入居できる介護施設は、次の11種類です。

11種類も!こっちもいろんなサービスがあるんですね。

「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」といった民間企業が運営している介護施設は、要介護1より低い介護認定でも受け入れていることが多いですね。

しかし、その施設ごとに受け入れ条件を定めていることが多いので事前の確認が大切。もし、民間の介護施設への入居を検討するのなら「いい介護 入居相談室」にご相談ください。各施設の特徴をよく理解している相談員がお母様にぴったりの施設をお探ししますよ。

確かに、施設によって条件が違うなら確認するのが大変かも…。

民間施設が比較的軽度の人を受け入れているのに対して、公的施設は要介護1以上であることが入所条件のことが多いです。

例えば、公的施設である介護老人保健施設の入所条件は、65歳以上で要介護1以上の認定を受けていること。さらに「介護療養型医療施設」「介護医療院」といった、介護と医療的ケアの両方を受けられる公的施設も「要介護1以上かつ医療的ケアが必要な人」が条件です。

つまり、要介護1を境に公的施設の選択肢が広がるんですね。

そうなんだ。民間施設と公的施設は何か違いがあるんですか?

その施設の種類ごとに特徴はありますが、大きく異なるのは費用ですね。主な施設に要介護1の人が入居した場合の費用の目安をまとめてみました。

要介護1の目安介護サービス費用
(1割負担の場合)
月額費用相場合計(目安)
介護付き
有料老人ホーム
18,120円200,000円218,120円
住宅型
有料老人ホーム
19,705円
※1
200,000円219,705円
サービス付き
高齢者向け住宅
19,705円
※1
150,000円169,705円
グループホーム24,000円110,000円134,000円
老人保健施設
※2、※3
25,080円54,660円79,740円

もちろん、施設によっても料金は違いますし、利用する介護サービスによってはこの金額から上下する場合があります。あくまで参考程度にしておいてくださいね。

表にも書いてある通り、施設介護サービスでの利用限度額は1ヵ月あたり161,400円。1割負担の人なら、自己負担額が16,140円までであれば介護保険が適用されます。

うーん、やっぱり結構かかるんですね。もし、要介護1になったら施設も検討しなきゃかなと思っていたのですが…。

どうしても、在宅介護をするより施設に入居する方が費用はかかる傾向はあります。ただ、介護度だけで考えるよりも、お母様やご家庭の状況も含めて総合的に考えた方が後悔のない介護になると思いますよ。

まずは、担当のケアマネジャーさんに介護認定の区分変更申請をした方が良いのか相談してみるのが良いんじゃないでしょうか。

  • 要介護1になった要因の1位は認知症。認知機能の低下に要注意!
  • 老健といった公的介護施設などの利用できるサービスの幅が広がる
  • 在宅介護か施設入居かは、介護度だけでなく身体状況や家庭の事情もあわせて考えて

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