認知症の母の過食が止まりません。買い置きの食品も食べてしまうので、困っています

認知症の母の過食が止まりません。買い置きの食品も食べてしまうので、困っています

更新日 2024/03/15
認知症の母の過食が止められずに困っています。日中、家で1人になると買い置きのパンやお菓子などを勝手に食べてしまいます。食べ過ぎを止めさせる対策はあるでしょうか?
(内田さん・パート・61歳)

認知症の人は「食べたこと自体」を忘れてしまっているケースが多いんです。そのため、食事が終わっても食器を片付けずに残しておいて、「食事がもう終わった」と意識付けをすると過食が減ることがあります。それでも食べ物を欲しがる場合は、お菓子などの軽食を渡して「食べたい」という気持ちを解消するのもひとつの方法です。

認知症で過食してしまう理由は?

認知症の母の過食で困っています。つい最近まではそんなことはなかったんですが、冷蔵庫や棚にしまっておいた買い置きのお菓子やパンを食べてしまうようになりました。明らかに食べ過ぎなので、止めるように言うんですが、全く聞く耳を持たなくて…。

朝・昼・夕ときちんと食事をしているのに、どうしてこんなに食べてしまうんでしょう?

おそらく、認知症の影響でしょうね…。というのも、過食は認知症の周辺症状のひとつなんです。

周辺症状って何ですか?

認知症の典型的な症状である「中核症状」によって引き起こされる症状のことです。「行動・心理症状(BPSD)」とも呼ばれます。

認知症の症状については、以下のご質問で詳しくお答えしているので参考にしてみてください。

お母様の場合、認知症の記憶障害の症状の影響で食事をしたこと自体を忘れてしまっている可能性があります。それで「まだ食事をしていない」と考えて買い置きの食品を食べてしまっているかもしれません。

そうなんです!食事をして少し経つと「ごはんはまだ?」と聞いてきます。「さっき食べたでしょ」と言うんですが、それでも「お腹が空いた」と言って納得しなくて…。

記憶障害の特徴として、「体験したことを丸ごと忘れる」ということがあります。そのため「さっき食べたよ」と言っても、ご本人の中にはその記憶がないので納得できないんですね。

そうだったんですね…。でも、記憶になくても食事をしたことには変わりありませんよね?だったら「お腹が空いた」と感じないんじゃないですか?

それも、認知症が関係しています。認知症になると満腹中枢が上手く機能しなくなります。そのせいで食べても満足感が得られず、空腹を感じてしまうんです。

合わせて食事した記憶がないわけですから「まだごはんを食べていない」と考えてしまうわけです。

認知症になるとお腹いっぱいになりにくいんですね。知らなかった…。

でも、認知症の人の過食は一時的なケースが多いです。次第に食欲は落ち着いていきますし、体力が落ちることで食欲も落ちていくことが多いですよ。食べられる元気がある、と前向きにとらえるのも良いかもしれません。

認知症による過食の対応策は?

母の過食の理由はわかりましたが、だからといって、健康のことを考えると今のままたくさん食べ続けるのが良いとは思えません。過食を抑える方法はないですか?

いくつかあります。例えば、食器をすぐに片付けないこと。食後にすぐに食器を下げずにしばらく食卓に残しておくんです。

それによって「食事は済んだ」と意識付けになります。あわせて、食後にお茶を飲みながらおしゃべりすると、食卓についていた記憶が残りやすいので「ごはんを食べていない」と感じにくくなると思います。

そんな手があったんですね!簡単なので、今日からやってみます。

…でも、母の場合、それでも「何か食べたい」と言い出すような気がします。どうしたら良いですか?

そういうときは、もう食べ物を渡しちゃいましょう!

えぇ!?食べさせちゃうんですか!

はい。お母様の「食べたい」という気持ちを否定することで、余計にその気持ちが強くなる可能性がありますから。お菓子やおにぎりなどを渡して食べたい気持ちを解消してもらうんです。

もし食べ過ぎになりそうだったら、1回の食事の量を減らして、こまめに食事をするようにするものアリ。「食べたい」と言い出すのを前提で食事を用意するんですね。

なるほど…。確かにそれは良い方法かもしれません。

あと、お母様はしまっておいた買い置きの食品を食べてしまうとおっしゃってましたよね?

そうなんです!うちは夫や娘も同居しているので、買い置きをしないわけにはいかなくて。すぐに食べられるパンやお菓子とかは、母に食べられてしまいます。

となると、冷蔵庫や棚に鍵をつけるのはどうでしょうか?後付けできる鍵が売ってますので、それで開けられないようにしておくと過食を防げるかもしれません。

冷蔵庫や棚の鍵があるんですね。試してみようかな…。

認知症の人の過食は、記憶障害による「食べられない」という不安感が大きな原因です。食事は生きるために必須のことですから、否定してしまうと余計にその不安感が大きくなって状況が悪化することもありえます。

食事は生活の大きな割合を占めることですから、過食にうまく対応できると介護の負担が大きく減ります。なので、まずはお母様の気持ちを否定せずに耳を傾けるだけでも、介護の負担が軽くなると思いますよ。

  • 過食は、認知症によって食事したこと自体を忘れたり満腹を感じにくくなっていることが原因
  • 食器をすぐに片付けない、軽食を渡す、冷蔵庫や棚に鍵をかけるなどの対応策がある
  • 認知症の人の言葉を否定すると、不安になって余計に症状が悪化することもあるので要注意

地域から老人ホーム・介護施設を探す

北海道・東北

北海道札幌市)|青森県岩手県宮城県仙台市)|秋田県山形県福島県

関東

東京都神奈川県横浜市 / 川崎市 / 相模原市)|埼玉県さいたま市)|千葉県千葉市)|茨城県栃木県群馬県

甲信越・北陸

新潟県新潟市)|富山県石川県福井県長野県山梨県

東海

愛知県名古屋市)|岐阜県三重県静岡県静岡市 / 浜松市

関西

大阪府大阪市 / 堺市)|京都府京都市)|兵庫県神戸市)|滋賀県奈良県和歌山県

中国・四国

岡山県岡山市)|広島県広島市)|鳥取県島根県山口県徳島県香川県愛媛県高知県

九州・沖縄

福岡県福岡市 / 北九州市)|熊本県熊本市)|佐賀県長崎県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

【徹底解説】介護付き有料老人ホームとは?|費用・サービス・入居条件までわかりやすく解説

「介護付き有料老人ホーム」とは、介護サービスが常に受けられる有料老人ホームのことを指します。介護職員が24時間常駐し、食事・入浴・排泄などの生活支援を受けながら、自分らしい生活を続けられるのが特徴です。 少子高齢化が進むなか、「家族だけでは介護が難しい」「将来、介護が必要になったときの住まいを考えておきたい」という方が増えています。 この記事では、介護付き有料老人ホームの特徴・サービス内容・費用・入居条件・選び方まで、初めての方にもわかりやすく解説します。 介護付き有料老人ホームの定義と特徴 介護付き有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。この指定により、入居者は介護保険を使って施設内の介護サービスを受けることができます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 主な特徴 介護職員が24時間常駐しており、夜間や緊急時も対応可能 介護・生活支援・食事・健康管理などが一体的に提供される 看取り対応が可能な施設もあり、終身まで安心して暮らせる 居室は個室型が多く、プライバシーを確保できる 費用と入居条件のまとめ 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 他の施設との違い 施設の種類主な特徴介護体制介護付き有料老人ホーム介護職員常駐、介護サービス込み24時間体制住宅型有料老人ホーム生活支援中心、介護は外部事業者利用外部依頼サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)自立~軽介護者向け外部利用中心 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、施設選びのチェックポイントをわかりやすく解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 そこで検討したいのが「グループホーム」という選択肢です。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説していきます。入居条件をはじめ、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援2以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など、入居者が自身の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を送ること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事をおこなうことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則として1施設につき2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、家庭での生活にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームの入居条件は以下の通りです。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている 医師から認知症の診断を受けている 心身とも集団生活を送ることに支障がない グループホームと同一の市町村に住民票がある 生活保護を受けている方も入居は可能 生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームでの暮らし・サービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア グループホームでは、認知症の進行を遅らせ、穏やかな生活を送れるようにするためのケアが日常的に行われています。 少人数制の家庭的な環境の中で、スタッフが入居者一人ひとりの生活リズムや性格を理解し、声かけや見守り、会話を通じて安心感を提供します。 また、料理や掃除などの役割を担ってもらうことで「できること」を引き出し、自尊心を保つ支援が重視されています。こうしたケアにより、認知症の方が自分らしく過ごせる環境づくりが実現されています。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

article-image

【徹底解説】有料老人ホームとは?費用・種類・サービス内容と特養との違い

有料老人ホームとは、民間事業者が運営する高齢者向けの居住施設を指します。介護が必要な方はもちろん、自立して生活できる方まで、幅広い高齢者を対象にしているのが特徴です。 「老人ホーム」と聞くと、特別養護老人ホーム(特養)を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし特養は、原則として要介護3以上でなければ入居できず、さらに入居待機者が多いという課題があります。その一方で有料老人ホームは、比較的入居しやすく、生活支援から介護、医療連携まで幅広いサービスを受けられることが魅力です。 本記事では、有料老人ホームの種類や費用、提供されるサービス、そして特養やサービス付き高齢者向け住宅との違いまでをわかりやすく解説します。これから施設を検討される方やご家族にとって、選択の参考になる情報をまとめました。 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト