そんなことはありませんよ!ほとんどの介護施設で、基本的には外出や外泊が可能です。
ただ、介護度の高い人向けの施設の場合、安全のために事前に連絡しておく必要があります。一方で、介護の必要ない自立の人や介護度の低い人向けの施設では、施設側に連絡しなくても良いことも。外出・外泊の扱いは施設によって大きく異なるので、事前に確認しておいてくださいね。
母が入る介護施設を探しています。母は一人暮らしということもあり、友達に会いに行ったり近所に買い物に行ったりと自由に過ごしています。でも、施設に入ったら今のように自由に外出したりはできないですよね?
母に「自由に出かけられないなら老人ホームには入らない」と言われていて、どうしようか悩んでいます。
ほとんどの介護施設で外出は可能ですよ!ただ、施設のタイプや身体状況によっては、外出がしやすいケースとそうでないケースがあるんです。
どういうことですか?
具体的に外出がしやすいケースというと、「自立の人向けの施設」「介護度が低い」状況です。
「自立の人向けの施設」とは、どんな施設ですか?
例えば、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」などが当てはまります。サ高住は介護を必要としない自立の人が入居することを想定した施設。お母様のようにお元気な方の場合、自由におでかけをしたいことが多いですから、外出を制限していないんです。
また、自立の人であれば外出時に介助や付き添いがなくても大丈夫なので、1人でお出かけするのに制限を設けていないことが多いですね。
うちの母はまだ1人で出かけられますが、今後もし介助が必要な状態になったら誰か付き添いが必要ですもんね…。
また、”完全に自由に”というわけにはいきませんが、介助が必要な人でもご家族などの付き添いがある場合には外出ができます。
家族の付き添いが難しいときは、施設の介護職員さんが付き添いしてくれたりはしないんですか?
うーん、それはケースバイケースですね。例えば、協力医療機関への通院であれば介護職員さんが付き添いをしてくれることがあります。また、短時間であれば近所のスーパーへの買い物に同行してくれることもありますね。
ただ、これは人員に余裕がある施設だからできること。施設の中には、職員さんの外出の付き添いはまったくおこなっていないところもあります。もし、外出の付き添いをしてほしい場合は、事前に施設に確認が必要です。
今のところは1人で外出できていますし、大丈夫だと思います。
ちなみに、外出がしにくいケースはどんな状況ですか?
「介護が必要な人向けの施設」「介護度が高い」と、安全を確保するために外出に制限がかかることが多いです。つまり、「外出がしやすいケース」と反対の状況ですね。
「介護が必要な人向けの施設」というと、どんな施設ですか?
例えば「特別養護老人ホーム」や「介護付き有料老人ホーム」などが介護が必要な人向けの施設に該当します。こうした施設には認知症の人が生活していることが多いため、安全のために出入口が施錠されていることが多いんです。
そうすると、出入口を開けてもらうために職員さんに声をかける必要がありますよね。なので、介助が必要ない人でも職員さんに伝えないと外出ができないわけです。
特別養護老人ホームは、在宅での生活が困難な高齢者に対し介護を提供する施設で、略して「特養(以下、特養)」とも呼ばれています。公的な介護施設で、次の3つの特徴があります。
特養では、入浴や排泄・食事といった介護のほか、日常生活の介助・機能訓練・健康管理・療養上のお世話などが受けられます。終身での利用ができるため、「終の棲家(ついのすみか)」として選ぶ方の多い施設です。
介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。
主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。
看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。
そういうことなんですね。ちょっとした手間ですけど、母はこれまで一人暮らしで誰にも気を使わずに生活してきたので面倒に思うかも…。
また、施設によっては長期間の外泊はNGにしていることがあります。1週間を超える外泊をNGとしている施設が多いですが、期間については施設ごとに定めているので確認が必要ですね。
むしろ、外泊は短期間であればOKなんですね!たまには旅行にも連れて行ってあげたいので、外泊ができるのはうれしいです。
ちなみに、コロナ禍で外出や外泊はできるんですか?感染対策のためにできないのかと思っていたのですが…。
うーん、そこも施設によって対応が異なるのが実情なんです。「コロナ禍が完全に収まるまで外出・外泊禁止」にしている施設もありますし、「新規感染者が増えてきたら一時的に禁止」と柔軟な対応をとっている施設もあります。
コロナ禍が長期化していることもあり、施設側もご入居者の楽しみと安全の確保のためにより良い対策を模索している状況なんです。
老人ホームの感染対策については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。
ほとんどの施設で外出や外泊をOKとしていることはお話ししましたよね。ただ、注意していただきたいのが、「外出・外泊が決まったら早めに施設に連絡すること」です。
ご入居者が1名いないだけでも介護職員さんのケアに影響が出ますし、何より大きな影響が出るのが食事。外出や外泊をして施設で食事をしない人がいる場合、その分、施設は食事の数を調整しないといけませんから。
食事数の調整には時間がかかることがあるので、「外出・外泊は○日前までに連絡する」などのルールを設けている施設もあります。
そうなんですね!外出や外泊する場合には、職員さんに伝えれば良いんですよね?
はい、口頭で伝えるだけでOKな施設もあります。中には「外出・外泊届」などの書類に書かないといけないこともあるんです。
一方で、サ高住などの自立の人向け施設であれば、施設への連絡や外出許可が必要ないことも。どうしたら外出許可が出るのかは施設ごとに対応が異なりますね。
そういえば、外泊したときの老人ホームの費用ってどうなるんですか?施設にいない間も料金も発生するんでしょうか?
多くの施設では、家賃と管理費は外泊していても通常通り発生します。もし入居中に入院することになったら、入院費と施設の費用が両方とも発生するので頭に入れておいてくださいね。
えぇ!そうなんですね。注意しておかないと…。
ただ、食費は発生しないことが多いです。早めに施設に連絡して食事を止めておけば、外出・外泊で食べなかった分は請求されずに済みますよ。
なるほど。食べてない分まで請求されるのはもったいないですもんね。
…北野室長の話を聞いて、介護施設に入っても外出ができそうなことがよくわかりました!できるだけ、自由に外出させてくれる施設を探そうと思います。
それはよかったです!
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