介護は一人で抱え込まなくても良いんです!介護の相談窓口や在宅介護サービスにどんどん頼りましょう!
介護の相談窓口には、「地域包括支援センター」や市区町村の福祉相談窓口などがあります。そこで相談すれば、在宅介護サービスの利用手続きなどのアドバイスがもらえますよ。
もし在宅介護サービスを駆使しても在宅介護を続けるのが難しい状況になったら、介護施設に入居することも検討してみてください。有料老人ホームなどのさまざまな種類の施設があるので、きっとお母様にぴったりの施設がみつかりますよ。
実家の母が先日転倒して、ほとんど歩けなくなりました。母は父と二人暮らしですが、父が家事ができない人なので私が週に2回、実家に通って料理や洗濯をしています。
私は一人っ子なので、介護はすべて私一人でやらないといけません。でも、今は母も身の回りのことは最低限できているものの、これから先、もっと介護が必要になるかもしれません。それに父の介護も必要になるかも…。
そう考えると不安でいっぱいです。このままやっていけるでしょうか?
介護は一人でできるものではありませんよ!まずは誰かに頼りましょう!
すぐに頼れるご親族がいないのであれば、介護の相談窓口に頼るのはどうでしょうか?
介護の相談窓口、ですか?
そうです。以下のような相談窓口や相談先を持っておくことで、介護がかなり楽になりますし、これからの介護のアドバイスをもらえることもありますよ。
うちの地域の地域包括支援センターはどこにあるんだろう?調べてみなくちゃ。
医療機関って病院のことですよね?病院で介護の相談ができるんですか?
はい。特に認知症が疑われる場合は、かかりつけ医に診てもらうことになりますから、病院は介護と切っても切り離せない存在なんですよ。
また、怪我や病気がきっかけで介護が必要になることもあります。そういうときにも介護や治療の相談に乗ってくれますよ。
地域の民生委員さんも介護するうえでの強い味方。民生委員さんは介護に関わらず、暮らしで困ったことがあったときに行政サービスなどにつないでくれます。
地域のご高齢者の家を訪問して顔見知りになっていることもあるので、地域の民生委員さんに頼るのもひとつの手です。
もし、ご近所やお知り合いに介護の経験がある人がいれば、その人に相談してみるのも良いでしょう。自分の介護経験から具体的なアドバイスがもらえるかもしれませんし、何より、気軽に話ができます。
それに、誰かに話すだけでも気持ちが楽になることもありますよね。
そういえば、お母様は介護サービスを利用していますか?
いえ、利用していません。身の回りのことはなんとか一人でやっているみたいですし、まだ必要ないかなと思って。
いえいえ、在宅介護サービスでは掃除や料理などの家事の依頼もできますし、身体の衰えを防止するために介護施設に通って介護予防体操などをするサービスもあるんですよ。
そういったサービスを活用すれば、栗原さんの負担がもっと軽くなるんじゃないでしょうか?
へー!トイレや食事の介助をしてくれるだけかと思っていました。
在宅介護サービスってどんなものがあるんですか?詳しく教えてください。
もちろんです!在宅介護サービスにはたくさんの種類があります。具体的には以下のサービスです。
主なサービスについて紹介していきますね。
訪問サービスとは、介護の専門家が自宅まで来てくれてサービスを提供するものです。慣れた環境で介護を受けられるのが魅力です。
訪問介護は、訪問ヘルパーさんが自宅で介護サービスを提供するもの。入浴、排泄、食事などの身体介助や、料理、掃除、洗濯などの生活支援もおこないます。
訪問介護は聞いたことがあります!うちまで来てくれるなんて、助かりますよね。
訪問リハビリは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士というリハビリの専門家が訪問してくれるもの。自宅で一対一のリハビリが受けられ、自宅の設備に合わせた動作の方法や介助方法の指導もしてくれます。
また、身体状況に合わせた福祉用具や住宅改修のアドバイスももらえます。
そんなこともしてくれるんですね!母が脚を悪くしてから家の中の小さな段差を怖がって部屋から出ることが減ったんです。アドバイスをもらえたら、もう少し動いてくれることが増えるかも…。
通所サービスは、介護施設に通ってサービスを受けるものです。介護施設での本格的なリハビリが受けられたり、サービスを受けている間、介護している人の時間が作れるなどのメリットがあります。
デイサービスは、介護施設に行って食事や入浴などの介助を受けられるサービスです。レクリエーションで体操をしたり、機能訓練なども受けられます。
利用時間は、9~17時までのパターンが多いですね。
宿泊サービスは短期間の宿泊ができるサービス。ご家族が家を数日留守にするときや旅行などに行くときに利用されます。
つまり、ご家族がどうしても介護ができなかったりリフレッシュをしたいときに利用できるサービスですね。
家族のリフレッシュのためのサービスがあるんですね!知らなかったです。
ショートステイは、1日から介護施設に宿泊できます。宿泊している間は食事や入浴、排泄といった一通りの介助をしてもらえます。
最大30日まで連続で利用できるので、老人ホームに入居する前の待機期間中に利用されることもあります。
複合サービスは、訪問・通所・宿泊サービスをすべて提供するサービスのこと。複合サービスは小規模多機能型居宅介護の1種類だけです。
小規模多機能型居宅介護では、1つの同じ介護事業所が訪問・通所・宿泊の3つのサービスを提供します。それぞれのサービスを別々の事業所から受けることもできますが、一括して同一の事業所から受けることで、すべてのサービスを同じスタッフさんから受けられるのです。
自宅、デイサービス、ショートステイのそれぞれ場面での様子を把握している人にケアしてもらえる安心感があります。それに、ご家族としても信頼関係のできているスタッフさんからサービスを受けられるのは魅力ですよね。
在宅介護サービスについてお話ししましたが、今後、お母様の状況が変化していくと、在宅介護を続けるのが難しくなるかもしれません。
それは私も思っていました。今はトイレも入浴も自分でできますが、これからどうなるかわかりません。それに、父も高齢ですから介護が必要になるときが来ると思います。
二人とも同時に介護が必要になったら、一人っ子の私が介護をしていけるとは思えなくて…。
そうですよね。不安になりますよね…。
もし、「どうしても在宅介護が難しい」と感じたら、老人ホームなどの介護施設に入居することも考えてみてください。
老人ホームですか…。もしかしたら、近い将来、入ることになるかもしれません。
でも、老人ホームってどんなものがあるんでしょうか?いろんな種類があるということを以前聞いたことがあるのですが…。
おっしゃる通りです。介護施設には、以下のようにたくさんの種類があります。
今回は、「介護付き有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」「特別養護老人ホーム(特養)」について紹介しますね。
民間企業が運営する施設は、自由度が高いのが特徴です。ホームページや資料を見るだけでも、施設ごとの特徴がはっきりしていることがわかると思います。
それだけに、明確な希望の条件を定めてから施設探しをすることをおすすめします。
介護付き有料老人ホームは、「有料老人ホーム」と名の付く介護施設の中でも介護がより必要な人向けの施設。介護スタッフが24時間常勤しているので、夜間にトイレ介助やおむつ交換が必要な人も入居できます。
そうなんだ!だったら安心ですね。
サービス付き高齢者向け住宅は、比較的にお元気なご高齢者向けの施設。介護スタッフが常に常駐しているわけではなく、介護サービスが必要なときは外部の訪問介護やデイサービスと契約が必要です。
全館バリアフリーになっているので、「段差があるから自宅で暮らすのは不安だけど、そこまで介護が必要ではない」という人にはぴったりです。
なるほど。今の母には合いそうな施設ですね。
公的な介護施設は、社会福祉法人や医療法人が運営している施設です。民間施設よりも安いのが魅力ですが、入居の際の条件が多いのが特徴です。
特別養護老人ホームは、要介護3以上の人が入れる施設です。
要介護3というと、歩行がほぼできなかったり認知症が進んでいるために日常生活のほとんどで介護が必要な状態。ご自宅での介護が難しくなると、まず入居の候補に上がる介護施設です。
確かに、歩けないと自宅での介護は難しいですよね…。うちの両親がそうなったら、老人ホームに入ってもらわないといけなくなるかも。
ただ、一人っ子の栗原さんの場合、介護すること自体はもちろん、介護サービスの利用手続きや施設探しも一人ですることになると思います。
仕事や介護、諸々の手続きを並行するのはとても大変です。ご両親の介護に限界を感じてからではなく、余裕のあるうちから施設探しを始めてくださいね。
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