老人ホームとは本来、公的な届出が必要な施設ですので、それが“無届け”となるとご家族としては不安ですよね。
そうした施設への入居を検討するに至った経緯も含めてお伺いしていきますが、それと同時に、そもそも“無届けの老人ホーム”とは一体、どういうことなのか?ということも含めて、ご説明していきますね。
平良さんは、どのようにしてその無届けの老人ホームを知ることになったんですか?
たまたま実家に帰ったときに、今まではなかった施設ができていて、気になってのぞいてみたら施設の人とお話しするようになって…なんだかとんとん拍子に話が進んじゃったんですよね。
施設の方のお話が上手で(苦笑)、父のこれからの生活に不安を感じていたので、そんな気持ちも聞いてもらいたい、と思ってしまったのかもしれません。
不安なお気持ち、よくわかります。その施設の方も良いですが、私たちのような“第三者的立場”でお話できる場所もあるので、ぜひ相談してくださいね(笑)。
さて、ご相談いただいた“無届け老人ホーム”ですが、そもそも“無届け”とはどういうことか、というところからご説明していきますね。
お願いします。正しく知った上で、今後のことを考えていきたいと思います!
まず、老人ホームといってもさまざまな種類がありますが、それぞれの名称を名乗るには、こんな
| 老人ホームの種類 | 届け出先 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 都道府県の認可が必要 |
| 有料老人ホーム | 都道府県に届出が必要 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 市区町村に指定申請が必要 |
| グループホーム | 都道府県や市に登録が必要 |
老人ホームの種類によって管轄している役所が違うんですね。
はい。老人ホームというのは法律に基づいて運用されていて、人員体制や設備基準などもすべて、法律に則っている必要があるんです。
逆に言うと、法律で定められた基準を満たしていないと、例えば「有料老人ホーム」とか「グループホーム」などとは名乗ることができないんです。
基準を満たしているということは、それが入居者にとっては安心につながる、ということですよね。だとしたらやっぱり、“無届け”というのは不安が大きいですね…。
その、届出を出しているかどうかというのは、どういうところで見分ければ良いのでしょう?
公的に認可を受けていれば、施設としてはそれを名乗ることができるわけですから、ホームページやパンフレットに表記していると思います。
また、有料老人ホームであれば所在地の市区町村のホームページに載っていますし、サービス付き高齢者向け住宅であれば「サービス付き高齢者向け住宅情報提供サービス」というサイトで、登録の有無を確認することができますよ。
安心には代えがたいですから、きちんと調べてみます!
ただ、とはいえ今、検討している施設もお話をしてしまっている手前、見学には行ってみようと思うのですが、そもそも“不安”という実態のない感情論ではなく、実害として発生しそうなことはあるんでしょうか?
そうですね、すべての施設に当てはまることでもありませんが、無届け老人ホームが故の問題点・デメリットについてもご説明しておきましょう。
届出をしていない老人ホームには、こんな問題点・デメリットが潜んでいる可能性があります。
これは…QOLの観点で厳しいですし、防災に関して言えば火事などが起こった際の不安は相当大きいですね……。
そうなんです。実際に、2009年には群馬県渋川市の「静養ホームたまゆら」という無届けの老人ホームで火災が発生して、10名の入居者が亡くなられた事故がありました。
防災のための設備を満たしていないだけでなく、スタッフの訓練もきちんとされていなかったのでしょう。痛ましいことです。
本人だけでなく、入居を決めたご家族がいらっしゃるなら、悔やんでも悔やみきれませんね…。
本当に、おっしゃる通りです。
またそうした設備の面だけでなく、“スタッフの質”という面でも問題点を抱えている施設も少なくないようです。
というと…?
例えばですが、入居者を部屋に閉じ込めるたりベッドに拘束したりといった虐待行為がおこなわれていたり、入居者の財産を施設が管理すると言っておいて勝手に使ってしまったりといったことも、話には聞いています。
きちんとした指導体制が整っていないと、野放しになってしまうんですね…。日常的なことなので、こちらの方が不安が大きいです。
ただ、こうしたスタッフの質については、届出をしていようがしていまいが関係ない、とも言えるかもしれません。実際に、届出のある老人ホームでの虐待が報道されていたりもしますからね。
確かに…。では、私たちはどうやって老人ホームやスタッフの質を見極めれば良いのでしょう?
良いご質問ですね。答えはずばり、「第三者機関による公平公正な視点での施設選びを頼ること」、そして「自分の目で確かめること」です。
ずばり!と言っておきながら2点になってしまいましたが(笑)。
ご家族やご本人が入居先を探されるのももちろん良いですが、優先順位のつけ方で迷いが生じたり、客観的に施設を見ることができなくなったりするものです。
だからこそ、我々のような第三者機関にご相談いただいて、ご希望や条件を整理しながら施設探しを進めて欲しいのです。
私たち「いい介護」にご相談いただければ、介護や老人ホーム事情を熟知した相談員がお話を伺いますので、安心してご相談ください。
頼もしいですね!
2点目の「自分の目で確かめる」というのは、施設の見学に行け、ということですよね?
はい、おっしゃる通りです。「行け」とは言いませんが(笑)。
届出のある施設でもない施設でも、ともあれ見学に行けば、居室や廊下の広さはひと目でわかるでしょうし、スタッフの応対や接遇も目の当たりにすることができるでしょう。
また、他の入居者の方の生活風景や表情を見ることで、お父さまの生活を重ね合わせてみて欲しいです。具体的にイメージできるようになると思いますよ。
わかりました!そういう観点でも施設を見学してみて、他の施設を検討するときは相談させてもらいますね!
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