親の介護費用を誰が負担するのか?というのは、介護が必要になったご家族が必ず通る道、と言っても過言ではないくらい一般的な問題です。ご心配なく。
負担とは何を指すのか?兄弟間で話し合うべき議題は何なのか?などなど、ひとつひとつ紐解いていきましょう。
兄弟間のやり取りとしては、現状はどこで問題が発生しているのでしょう?
費用面の負担、ですね。入居金がいらない施設もあるとわかったので入居できることはできると思うんです。
でも、父は年金生活者なので月々の支払いが本人には難しそうで、「だったら兄弟で少しずつでも負担していこう」と話しているんですが、首を縦に振ってくれず…。
やはりお金の話、ですね。
まず大前提として、民法第877条によって「親の介護における扶養義務は子ども全員にある」と定められていることを理解してもらう必要がありそうですね。
そうなんですね。それは“平等に”ということなんでしょうか?
そうですね。基本的な考え方としては「平等に」ということになります。
ただし、そもそもこの義務には強制力はなく、介護者の経済的・生活的な余裕がある場合だけ、その余裕の範囲内で発生するものなんです。
それぞれの家計事情に合わせて…ということなんですね。
その通りです。ただ、自己申告では信憑性に欠けますし、一方で家族とはいえお互い正確に家計事情を共有するのもためらわれますよね。
それでも白黒はっきりつけたい、というようであれば家庭裁判所に判断を仰ぐ、という手段もあるのですが…。
兄弟間で裁判所というのもなんだか…という感じですね(汗)。
ですから大事なのは、「事前にきちんと話し合う」ということなんです。
話し合いを進めるうちに腹が立ったりすることもあるでしょう。でも、怒気を含んだ話し合いでは関係性が悪くなってしまいます。兄弟だとなおさら、感情が前面に出てしまうこともあり得ますしね。
あくまで冷静に、落ち着いて話し合いに臨むようにしましょう。
でも、話し合いといっても、どんなことを、どのように進めれば良いんでしょうか?
兄弟間で話し合いたいのは、以下のようなことです。
順番にご説明していきますね。まずは、「それぞれの“できること”“できないこと”を整理する」。
たとえ「兄弟が平等に」という前提があったとしても、すべてを平等に負担するのは現実的ではありません。
「お金は出せるけど日々の介護には協力できない」という方もいらっしゃるでしょうし、その逆も然り。だったら、それらを補完するような形で協力体制を築けば良いよね、ということです。
うちの場合、弟はお金の負担が厳しいということであれば、そのほかでできることはないか?を確認する、ということですね。
次に「主たる介護者を決める」です。
親の介護では、“主介護者”という言葉がしばしば出てきます。これは、その言葉の通りリーダーとして親の介護を担っていく人のことです。
それは私、ということになりそうです。
リーダーとはいえ、自分勝手に物事を進めないことが大事です。弟さんの意見もちゃんと聞いて、しっかり話し合った上で決めていきましょう。
普段、弟とはあまりコミュニケーションを取ったりしないのですが、これからは、何かあったらすぐに相談できるような関係を保っておきます。
すごく大切なことです!ぜひそうしてください!
次に、「主たる介護者以外の兄弟姉弟の役割を決めておく」です。
もちろんですが、リーダーだけに介護の負担を押し付けるのが良いわけではありません。
主介護者の方の介護負担が重くなり過ぎないように、それ以外の方にも役割を割り当てて、担っていただくようにしましょう。
経済的な負担が難しいというなら、定期的に面会に行ったり、介護施設とのやり取りの窓口になってもらう…とかでしょうか。
いいですね!やはり大事なのは、兄弟のうちのどちらかだけに負担が偏らないことなので、そのように分担していけると良いですね。
とはいえですね、金銭的な負担のすべてを柳田さんが背負うというのも大変でしょう。
そこで、話し合っておきたいことの最後が「金銭的負担の分担を決めておく」です。
確かに…老人ホームの月額費用を支払うのは、父の年金を差し引いたとしても結構な負担になりますよね。
弟には、5,000円でも1万円でも良いので、少しでも負担して欲しいというのは正直な気持ちです。
何度も繰り返しになってしまいますが、お金のことになると途端に感情がヒートアップしてしまうことも多いですからね。
だからこそ、普段から弟さんとコミュニケーションを取って、相談しやすい関係性を築いておくと良いですね。
おっしゃる通りですね!そうします!
介護は終わりが見えないのが難しい点で、いつまで費用負担が続くのかわからないのは、柳田さんも弟さんも不安になってしまいますよね。
だからこそ、介護の費用については「本人の財産で支払う」を基本的な考え方として欲しいのです。
でも、うちの父にはほとんど財産がないんですよね…。
柳田さんのようなご事情の方も、昨今は非常に多いです。
では、そういった方々のすべてのケースで子どもが費用負担を強いられているかというと、そうではありません。なぜなら、財産が少ない方でも入居が可能な、いわゆる“安い老人ホーム”も増えているからです。
昨今では入居時費用が0円という施設も多く選択肢が増えていますし、月額の利用料も低額な施設が増えてきています。
「いい介護」にご相談いただければ、ご希望の価格帯で入居・生活できる老人ホームをご紹介できますので…
わかりました!まずは父の財産を把握して、その上で弟ともう一度、きちんと話し合ってみます!
そうしてください(笑)。
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