老人ホームに入居したら認知症が進行するって聞いたんですが…本当ですか?

老人ホームに入居したら認知症が進行するって聞いたんですが…本当ですか?

更新日 2025/08/29
84歳で一人暮らしをしている母がアルツハイマー認知症で、要介護1と認定されています。そんな母のために老人ホームを探しているのですが、「施設に入ると認知症が進む」という話を耳にしました。本当なのでしょうか?

もしこれは本当だったり、可能性はあるというようなら、施設入居も考え直さないと…と思っています。

(山川さん・主婦・60歳)

誰がそんなことを言ってるんですかね(苦笑)。結論から申し上げると、「施設に入ったら認知症が進む」というのは誤解です。

確かに認知症は、病気の特性として徐々に進行するものですが、そのスピードや表れ方は人によってまったく異なります。そして、進行の度合いには「生活環境」「人との関わり」「心身の安心感」などが大きく関係しているんです。

では、認知症についてのご説明と、認知症の方が老人ホームでどんな過ごし方をされるか、詳しくご説明していきますね。

認知症の進行に関わる要因とは

認知症の進行に関わってくる要因というのは、概ね次の4つと言われているんです。

  1. 生活リズムの乱れ
  2. 社会的交流の減少
  3. 安心・安全の損失
  4. 医療・介護サポートの欠如

生活リズムなんかは、老人ホームの方がよっぽど整っているように思いますけどね。

おっしゃる通りですよ。このポイントだけ見ても、「老人ホームに入ると認知症が進行する」なんていうのが事実無根だとおわかりいただけますよね。

一人暮らしだと、昼夜逆転してしまったり食事の時間が不規則になったりすることがありますよね。こうした不安定な生活は体調に負担をかけ、結果的に認知症の進行を早めてしまうこともあるんです。

逆に施設に入れば、食事や就寝の時間が整い、規則正しい生活が送れるので、体調が安定する方が多いんです。

次の「社会的交流」も、老人ホームでスタッフさんや他の入居者さんと触れ合ったり、イベントなんかもしてくれてたら、それでOKって感じですね。

もうおっしゃる通りです(笑)!

認知症の方にとって、人と会話したり触れ合ったりすることは、とても良い脳への刺激になるんです。でも一人暮らしだと、日によって誰とも話さないまま終わってしまうこともありますよね。

老人ホームではスタッフや他の入居者と自然に関わる時間が増えるので、それが認知機能の維持につながるケースも多いんです。

母も最近は会話の機会が減ってきていて心配だったんですが、老人ホームの方がより安心ですね。

それから 安心・安全 の面も大きいです。

自宅だと「もし転んだらどうしよう」「火の元が心配」など、常に不安がつきまといます。こうした不安はストレスとなって、心身に悪影響を及ぼすことがあります。

老人ホームなら安全面がしっかり整っているので、その分気持ちが落ち着きやすいんです。

安心して過ごせるって、とても大事ですよね。

最後に 医療・介護のサポート です。

例えば、自宅ではお薬を飲み忘れてしまうこともありますが、施設ならスタッフがきちんと管理してくれるので安心ですし、日々の健康チェックもこまめにしてもらえます。これらは認知症の症状の安定につながる大切な要素です。

なるほど…生活リズム、交流、安全、介護・医療支援、全部つながっているんですね。

そうなんです。認知症は「環境次第で大きく変わる」ということを、まずは知っていただけて良かったです。

認知症の方に合う施設の選び方

ありがとうございます、少し安心しました。でも、じゃあ母にとってどんな施設が良いのか?と考えると、まだイメージができないですね…。

そうですよね。では、認知症の方に合った施設を選ぶうえで大切なポイントをお伝えしますね。

  1. 認知症ケアの体制の充実度
  2. 医療連携の有無
  3. 生活の雰囲気や自由度

まずは 認知症ケアの体制の充実度です。

スタッフが認知症について専門的な研修を受けているかどうか、そして日常生活でどのように対応してくれるのかを確認してみてください。

たとえば、急に不安になったときの声かけや、物忘れがあったときの接し方など、細かい部分で大きな差が出ます。

なるほど。表面的なサービスだけじゃなく、スタッフの理解や対応力が重要なんですね。

そうなんです。そして次に大切なのは「医療との連携」です。

認知症は進行に伴って合併症が起こることも少なくありません。だからこそ、近隣の病院ときちんと連携しているか、あるいは施設内に看護師が常駐しているかどうかを確認すると安心ですよ。

確かに、医療面のサポートがあるかどうかは心強いですね。

そして3つ目は「生活の雰囲気や自由度」です。

実は認知症の方というのは環境の変化に敏感なんです。ですから、施設が家庭的で落ち着いた雰囲気かどうか、レクリエーションや会話の場がちゃんと用意されているかを見学時に感じ取るのが大事ですね。

入居者同士が穏やかに過ごしているか、スタッフが自然に声をかけているかといった点もチェックするといいですよ。

認知症の方のための施設の種類と特徴

いろいろわかってきました!その上で、母はどんな施設に入るのが良さそうでしょうか?施設にはいろいろな種類があると聞きますが。

老人ホームの種類はたくさんあって、種類ごとの違いを理解するのも難しいですよね。

では、認知症の方が安心して過ごせる老人ホームを以下に挙げてみますね。

まずは グループホーム です。ご存知かもしれませんが、認知症の方だけが入居する、特化型の施設です。

認知症の方が5〜9人程度で共同生活を送る、小規模な施設なんです。家庭的な雰囲気のなかで少人数制のケアが受けられるので、認知症の方にはとても向いているといえます。

少人数で過ごせると、母も安心できそうですね。

次に 介護付き有料老人ホーム。

ここは介護職員が24時間常駐していて、生活全般をサポートしてくれる施設です。ただし、施設によって認知症対応の手厚さがかなり違うので、必ず確認が必要ですよ。

「介護付き」といっても、一律ではないんですね。では、サービス付き高齢者向け住宅は…。

こちらはある程度自立している方向けで、必要に応じて外部サービスを利用するスタイルになります。

認知症が軽度の段階なら選択肢に入りますが、要介護が進んでくると対応が難しい場合もありますね。

母は要介護1ですから、ぎりぎり対象になるくらいですかね。

そうですね。今回は、お母さまが要介護1という状況を考えると、まずはグループホームか介護付き有料老人ホームを優先的に検討されるのが現実的だと思いますよ。

  • 「施設に入ると認知症が進む」とは一概には言えない
  • 認知症ケアに強い施設を選ぶことが重要
  • グループホームや介護付き有料老人ホームが現実的な候補

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