津市の高齢者支援の取り組み
津市では、高齢者や介護をしている人を支援する取り組みをしています。その取り組みの一部を紹介します。
- 高齢者等見守り事業
- 徘徊SOSネットワーク津
- 元気アップ運動
高齢者等見守り事業
高齢者の異変を迅速に発見することを目的に、津市では民間業者と連携して高齢者を見守る事業をおこなっています。
具体的には、「新聞が溜まったままになっている」「電気、ガス、水道の利用料が極端に増減した」「家の明かりが何日も消えたままになっている」といった状況に対して、民間の配達業者やインフラ業者のスタッフが気がついたら市の高齢福祉課に連携をおこなうという内容です。
市は協力業者から連絡を受けると地域の民生委員や地域包括支援センターなどに連絡。高齢者宅を訪問して迅速な安否確認につなげます。
参考:「高齢者等見守り事業」(津市)
徘徊SOSネットワーク津
「徘徊SOSネットワーク津」とは、認知症高齢者を事前に登録することで徘徊などで行方不明になった場合に警察と地域のネットワークによって迅速に捜索・保護ができるシステムです。
このネットワークでは、警察から事前登録者の行方不明の連絡を受けた認知症サポーターなどが地域の捜索に協力。発見時は登録情報をもとに本人確認をおこなって警察へ連絡します。
このネットワークに事前に登録しておくことで家族や警察による捜索だけでなく、地域の力も借りられるようになります。
参考:「徘徊SOSネットワーク津」(津市)
元気アップ運動
「元気アップ運動」は、自宅でできるストレッチと筋力トレーニングを組み合わせた運動のこと。津市オリジナルの運動で、三重大学の協力のもと作られました。
この運動では、高齢者の衰えやすい部分のストレッチや筋力トレーニングをおこないます。例えば、腕が上がりにくくなって高いところのものが取りにくくなることを予防するためには「肩のほぐし運動」、段差につまづきにくくなるために「太ももとお腹の筋力運動」などを盛り込んでいます。
津市では、いつでも気軽にできるように市のホームページで運動の方法を解説したリーフレットや動画を公開しています。
参考:「コロナ禍の外出自粛時でもできる!元気アップ運動等の紹介」(津市)
津市の老人ホーム事情
津市には公的な老人ホームである特別養護老人ホームが30施設あります。その定員数の合計は1701人です。2022年9月時点での入所待機者は251人となっています。
以前から特別養護老人ホームの入所待機者が多いことが課題になっている津市。その解決策として2022~2023年度に120人分の定員の増加を計画していましたが、既存施設の増床60人分に留まっています。
このように特別養護老人ホームが不足している問題は、多くの自治体の課題となっています。公的な老人ホームは特別養護老人ホーム以外にもありますが、特別養護老人ホームは費用が安いうえに終身利用ができるため、ほかの公的老人ホームの中でも人気が高いのです。
特別養護老人ホームに入所しようと思っても、申込みから入所までに数ヵ月~数年かかる可能性があります。そのため、すぐに老人ホームに入りたい場合は、特別養護老人ホームだけでなく民間の老人ホームも検討をしてみましょう。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった民間老人ホームは、特別養護老人ホームよりも待機者数が少ないため、比較的早く入居可能です。
参考:「第 10 次高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画(案)」(津市)