胃ろうとは

胃ろうは、胃の内容物を体外に排出するために使用される医療的な処置です。胃ろうは、通常、胃ろうチューブと呼ばれる柔軟なチューブを経口または経鼻的に挿入し、胃に到達させます。

胃ろうの主な目的は、以下のような状況で胃の内容物を排出することです。


1. 胃の排液:重度の嘔吐や胃液の蓄積を制御するために、胃内の液体を体外に排出します。これは、消化管の手術後や消化管の機能障害、胃癌などの疾患の治療や緩和ケアにおいて頻繁に行われます。


2. 栄養補給:胃ろうチューブを介して栄養補給を行うことができます。この方法は、経口摂取が困難な状態(嚥下障害、意識障害、食道狭窄など)や、栄養摂取が不十分な状況(栄養不良、食欲不振、激しい嘔吐)の患者に使用されます。


胃ろうのチューブは、経口的な挿入(口からの挿入)または経鼻的な挿入(鼻からの挿入)の方法で胃に配置されます。挿入後は、胃ろうチューブは外部に接続されたバッグやポンプなどの装置を介して内容物を排出または栄養補給します。

胃ろうは、特定の状況で必要とされる重要な医療的な処置ですが、2012年に「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」が施行されたことで、「喀痰(かくたん)吸引等研修」を受けた介護福祉士も、胃ろうを含めた特定の医療行為がおこなえるようになりました。


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老人ホームでの胃ろうに関するよくある質問

胃ろうが必要な人は老人ホームへ入居できますか?

胃ろうが必要な人でも看護師が常駐している施設であれば入居できます。

看護師が24時間常駐する老人ホームが増えたことや、2012年の介護保険法改正により研修を受けた介護福祉士も対応できるようになったことで、受け入れの幅も広がりました。

胃ろうが必要な人はどんな老人ホームに入居すべきですか?

「対応できる職員体制が整っているか」「口腔ケアにしっかりと対応してくれるか」「その人にあった栄養剤を選んでくれるか」などが挙げられます。

特に職員体制の部分では、看護師がどの時間帯に勤務しているか、嚥下機能維持のためのリハビリ専門職がいるのかなど施設へ確認する必要があります。

看護師以外が胃ろうをおこなうことはありますか?

2012年に「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」が施行されたことで、「喀痰(かくたん)吸引等研修」を受けた介護福祉士も、胃ろうを含めた特定の医療行為がおこなえるように認められました。

ただし、研修を受けた介護福祉士が特定の医療行為をおこなうには、所属する事業所が「登録特定行為事業者」として各都道府県に登録している必要があります。

看護師に胃ろうをしてもらいたい希望があれば、24時間看護師が常駐している施設を選ぶのもひとつの手段です。