特集
VRやメタバース技術の医療分野への転用などをおこなっている株式会社アルファコードと静岡大学は、メタバースと呼ばれる仮想空間内で、認知症の人に見えている世界観を再現するPX体験プラットフォームを開発したことを明らかにしました。 また、2023年3月15日にはこのプラットフォームの体験会も開催したそうです。 プラットフォームの体験会を実施 今回のPX(患者体験:Pacient eXperience)体験プラットフォームでは、体験者がVRゴーグルを装着することで、メタバース内で認知症の人の世界観を体験できるとのこと。具体的には、「スープに虫がいる」「いろいろなものが人の顔に見える」などの、脳の機能が低下することで見えてしまう幻視・錯視症状を体験できるそうです。 2023年3月15日には、実際に介護・医療従事者を招いてプラットフォームの体験会を実施。24人の医療職・介護職の人が参加しました。 この体験会に参加した人からは「言葉では認知症の人の症状は知っていても実際に体験したことはなかった。これは人材育成にも役立ちそうだ」など好評の声が聞かれたそうです。 また、このプラットフォームの開発を手がけた静岡大学情報学部に所属する石川翔吾氏は「認知症の方の症状を実際に体験することで、認知症の人をより深く知ることにつながるだろう」とコメントしました。 幻視、錯視について 今回のプラットフォームで体験できるのは、認知症の人が体験する「幻視」や「錯視」といった症状です。 では、「幻視」や「錯視」はどのようなものなのでしょうか? まず「幻視」とは、「自分のベッドで子どもが寝ている」など、実際にはそこに存在しないはずのものが見える症状のこと。幻視は、特にレビー小体型認知症を患っている人によく見られる症状です。 一方、「錯視」は「スープに入っている海苔がアリに見える」「壁のシミが人の顔に見える」など、あるものがほかのものに見えてしまう症状のこと。こちらもレビー小体型認知症の人がよく経験する症状だと言われています。 幻視や錯視は幻のようなものですが、本人にとっては「実際にそこにある」と思わざるをえないくらいリアルに見えるのだそうです。介護者はそれをむやみに否定せず、「危険のないものだから大丈夫」と幻視や錯視が見えている人を安心させることが大切です。 今回のプラットフォームが普及していけば、より親身に認知症の人のケアができるようになるかもしれませんね。
2023/03/31
2023年3月30日、愛知県稲沢市の交差点で介護事業所の送迎者と一般乗用車が衝突して、高齢の利用者など10人が怪我をするという事故が起きました。 またこの事故によって、80歳のパート職員の死亡が確認されました。 デイサービス送迎車による事故 3月30日の午前9時ごろ、愛知県稲沢市の信号のない交差点で、デイサービスの送迎車と乗用車が衝突する事故が起きました。 警察の調べなどによると、70代と80代のパート職員が送迎車で事務所を出発し、5人の利用者を乗せたあと最後の1人を向かいに行く途中で事故に遭ったそうです。 また衝突の衝撃により、送迎車は横転。送迎車には60~90代の利用者5人と事業所のパート職員2人の計7人が乗っていました。 この事故で、送迎車に乗っていた7人と衝突した乗用車に乗っていた夫婦2人、それから救助に駆けつけた際に怪我をした男性1人の計10人が病院に運ばれ、治療を受けました。このうち、80歳のパート職員の男性が死亡しました。 ほかの人は、命に別状はないそうです。 警察が事故現場の状況などを調査したところ、送迎車は西向きに、乗用車は北向きにほとんど減速せずに交差点に入って、出会いがしらに衝突したと見られています。 事故現場となった交差点は田んぼに囲まれ、見晴らしの良い場所だったそうです。警察はさらに詳しい調査を進めるとしています。 コリジョンコース現象に要注意 どうして見晴らしの良い交差点だったのにもかかわらず、今回のような事故が起こってしまったのでしょうか? 専門家によると、交差点に入る際は「コリジョンコース現象」に注意が必要だと言います。 コリジョンコース現象とは、実際は近づいているのに対向車が動いていないように見える現象のこと。自分と相手が同じくらいの角度かつ同じくらいのスピードで走行しているときに起こるそうです。 相手の車が本当に止まっているかしっかり確認する必要があり、周りから急に車が飛び出してくるかもしれないという意識を常に持って運転してほしい、と注意を呼びかけています。 車の往来が少ない通りでは、スピードも出しやすくなります。重大な事故につながる前に、一層の警戒感を持って運転する必要がありそうですね。
2023/03/31
新たな研究で、「うま味」を料理に有効活用すれば、成人の1日あたりの食塩摂取量を大幅に減らせる可能性が示されました。 この研究は、東京大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「BMC Public Health」という学術誌に掲載されています。 日本食と食塩 食塩の摂りすぎは高血圧などの慢性疾患を引き起こすと言われています。そのため、塩分過多な食事は控える必要があります。 ただ、日本人の塩分摂取量は世界的に見ても特に高いのが現状。日本政府による国民健康づくり運動「健康日本21」の目標塩分摂取量は1日8g、WHOの推奨値は1日5gとされていますが、日本人の平均塩分摂取量は1日10g以上と、目標値を大幅に上回っています。 そこで研究グループは、和食で用いられる「うま味」に着目。うま味を有効活用することで、塩分摂取量をどれだけ削減できるかを調べることにしたのです。 うま味の有効活用で食塩摂取量が減少 東京大学の研究グループは、おいしさを損なわない程度にうま味成分を塩分の代わりにした場合において、1日の塩分摂取量がどう変化するかを国民健康・栄養調査のデータを用いて検証しました。 その結果、成人の1日あたりの塩分摂取量が7.7~8.7gほどに抑えられる可能性が示されたのです。これは、現状と比較して12.8~22.3%の減塩に相当します。 研究グループは「うま味成分は、減塩食品の開発と普及のために必要な技術革新となりえる。食品科学者や政策立案者、一般消費者が協力して、食塩摂取量を減らしていく努力をする必要がある」としています。 和食には健康的なイメージがありますが、しょうゆや塩など塩味に頼った味付けが多いのも事実。毎日の健康を保つためにも、減塩食品を活用してみてはいかがでしょうか。
2023/03/31
ノボ・ノルディスク・ファーマ株式会社と公益社団法人日本糖尿病協会は、2023年4月から、糖尿病啓発を目的とした「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」を開催することを明らかにしました。 対面での開催は4年ぶり。1年間に40地域以上で開催する予定としています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」とは そもそも「糖尿病ウォークラリー」とはどのようなものなのでしょうか? 「糖尿病ウォークラリー」とは、糖尿病とともに健康的に暮らすことの重要性を広めるために、ノボ・ノルディスク・ファーマと日本糖尿病学会が1992年から共同で開催しているイベントのこと。このイベントに参加すると、糖尿病に関する講演やゲームなどを通じて、血糖値をうまくコントロールする方法や効果的な運動療法などを学べるのだそうです。 また、今回のイベントでは、糖尿病を患っている人向けのウォーキングアプリ「外に出ることから始めよう(通称:そとでる)」を活用した「日本一周1万2000kmチャレンジ」という新しい試みもおこなう予定。4~11月にかけて、「そとでる」を使って歩いた人の合計距離で、日本一周分となる1万2000kmを目指すとしています。 「歩いて学ぶ糖尿病ウォークラリー」の開催概要 今回の「糖尿病ウォークラリー」の概要は以下のとおりです。 開催時期:2023年4月~2023年11月 場所:全国40ヵ所以上の地域 内容:糖尿病に関するクイズ、糖尿病専門医による勉強会など ウォーキングは血糖値を良好に保つのに効果的であることはわかっていても、一人だとなかなか続かないという人も少なくありません。しかし、このイベントに参加すれば多くの仲間とともに楽しみながらウォーキングを継続できる可能性があります。 気になった人は参加してみてはいかがですか。
2023/03/30
新たな研究で、アルツハイマー型認知症による視覚障がいを抑制する、新たな脂肪酸が開発されたことが明らかになりました。 この研究は、イリノイ大学の研究グループによっておこなわれたものです。 認知症にともなう視覚障がいについて ミシシッピ州立大学に所属するケンドラ・ファロー氏によると、アルツハイマー型認知症にかかると、視力はまだ残っている状態でも周辺の視野が失われるなどの視覚障がいをともなうことが多いと言います。脳が侵されることで、視覚情報を処理できなくなるのだそうです。 また米国眼科学会によれば、アルツハイマー型認知症にともなう視覚障がいには以下の症状がよく現れると言います。 奥行きが知覚しにくくなる 文章が読みにくくなる 色の判別が難しくなる 新たな脂肪酸で視覚障がいの症状が軽減 研究グループは実験の中で、オメガ脂肪酸の一種であるドコサヘキサエン酸(DHA)の新しい型を発見したことを明かしました。 ところで、DHAというと魚やそれに由来するサプリメントに含まれるイメージがあるのではないでしょうか。ただ、それらに含まれている従来型のDHAでは、網膜まで届かないことがわかっています。 一方、今回研究グループが発見したDHAは網膜まで作用することが判明。研究グループがおこなったマウスを使った実験によると、マウスにこの脂肪酸を接種することで、網膜に存在する脂肪酸の量が増加し、視覚障がいの症状が軽減したことが明らかになったのです。 研究グループは今後、さらなる調査をおこなっていくとしています。 この研究がさらに発展し、人間にまで応用できればアルツハイマー型認知症にともなう視覚障がいの症状を緩和できるようになる可能性があります。今後の研究に注目ですね。
2023/03/30
新たな研究で、糖尿病の人が歯を失うと認知機能の低下速度が早まる可能性が示されました。 この研究はアメリカのニューヨーク大学によっておこなわれ、その研究結果は「Journal of Dental Research」という学術誌に掲載されています。 約1万人に上る高齢者の医療データを分析 研究グループは、ニューヨーク大学がおこなっている「就労や定年退職と健康に関する研究(HRS)」で蓄積された医療データを分析。対象となったのは、2006~2018年にHRSに登録された65歳以上の高齢者9948人です。 また研究グループは、研究開始時とそれから2年ごとに対象者の認知機能を評価。糖尿病の有無と歯の有無によって対象者をグループ分けして、認知機能の変化を追いました。 歯を失った糖尿病患者は認知機能の低下速度が早まる 研究の結果、糖尿病を患い歯も失った65~84歳の高齢者は、健康な同じ年齢層の高齢者に比べて、認知機能がより低下していたことが判明。また、糖尿病を患っていて歯が健康な高齢者と、糖尿病は患っていないが歯を失った高齢者についても、認知機能の急速な低下が見られたことが明らかになりました。 一方、85歳以上の高齢者は、糖尿病や歯を失った状態と認知機能の相関性は見られませんでした。この理由について研究グループは、糖尿病と歯を失った状態が併存している人はすでに死亡していたり、認知機能が大きく低下していたりする人が多いからではないかと推測しました。 なぜ、歯を失った状態にある人は認知機能がより低下しやすくなるのでしょうか? 研究グループによると、歯周病を起こす一部の細菌が認知機能に影響を及ぼす可能性があるとのこと。また、歯を失って十分な量の食事が取れなくなり、栄養状態が悪くなりやすいことも認知機能の低下を招く原因だと考えられるそうです。 今回の研究を主導したニューヨーク大学看護学部に所属するベイ・ウー氏は「米国糖尿病学会も糖尿病患者の歯科治療を推奨しているように、高齢者、特に糖尿病患者の歯科治療は非常に重要だ」と述べました。 もし、すでに多くの歯を失っている高齢者でも、入れ歯や口腔内を常に清潔に保つことで認知機能の低下を防げる可能性があります。入れ歯を洗ったりうがいを小まめにしたりして、健康な毎日を送りましょう。
2023/03/30
セコム株式会社は、ロボットを使った高齢者向けのコミュニケーションサービス「あのね」をDeNA、ユカイ工学株式会社と共同開発。2023年4月3日に販売開始することを明らかにしました。 「あのね」は雪だるまのような形をしたコミュニケーションロボット。高齢者の孤立感を緩和し、認知機能などの維持と向上を図るとしています。 「あのね」を開発した背景 セコム株式会社などの開発チームが、「あのね」を開発した背景には高齢化があると言います。 内閣府が2017年に実施した「高齢者の健康に関する調査」によると、一人暮らしの高齢者の約半数は2~3日に1回くらいしか会話をしていないそうです。このような孤立状態が続くと、認知機能や身体機能が大きく衰えてしまうリスクがあります。 そこで、こういった状況を打破するために「あのね」を開発することにしたのだそうです。 「あのね」の特徴 コミュニケーションロボット「あのね」には以下のような特徴があります。 24時間365日リアルな会話が楽しめる ユーザーの生活パターンに合わせた声かけを実施 高齢者でも使いやすい設計 「あのね」は、ユーザーの生活パターンに合わせて、1日10回程度、定期的なメッセージを配信。配信メッセージの内容は、服薬の声かけ、朝・昼・夜の時刻のあいさつ、雑学情報など多岐に渡ります。 また、配信は24時間コミュニケーターがシステムを活用しながら作成し、返信するため自然なおしゃべりが可能だそうです。 さらに、初期設定は不要。電源を入れるだけで使用できるので、高齢者でも使いやすいものとなっています。 年を重ねるにつれて家族との死別など喪失体験が増えるため、気分がふさぎがちになる高齢者は少なくありません。こういったとき、「あのね」のようなコミュニケーションロボットがいれば、少し前向きになれるかもしれませんね。
2023/03/28
新たな研究で、30分座るごとに5分ほどの短時間の運動をおこなうと、健康増進につながることが示されました。 この研究は、アメリカのコロンビア大学医療センターの研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Medicine & Science in Sports & Exercise」という学術誌に掲載されています。 座る時間が長いと健康リスクが上昇 デスクワークやテレビ鑑賞など、現代生活では座っている時間が以前の生活様式に比べ長くなっています。しかし、長時間座ったまま過ごすようなライフスタイルを続けていると、運動を毎日おこなっていたとしても健康に悪影響を及ぼすことがさまざまな研究で明らかになっています。 そこで有効だとされているのが、座ったままの時間を減らして身体をより多く動かすこと。しかし、どのくらいの頻度で立ち上がり、どの程度運動をすれば良いのでしょうか?その具体的な数値は明らかになっていませんでした。 そこで研究グループは、その具体的な数値を探るために今回の実験をおこなうことにしたのです。 短時間の「スナック運動」で健康増進 今回の研究は、40~60代の11人の男女を対象に実施されました。対象者は、研究の前後に血圧値や血糖値を測定し、研究中は椅子に8時間着席。ウォーキングやトイレ休憩以外での立ち上がりは制限されました。 研究の結果、30分ごとに立ち上がり、5分間のウォーキングをおこなうと血糖値と血圧値の両方が大幅に低下したことが明らかになったのです。また、立ち上がって運動することで、食後の血糖値の急上昇が58%抑えられたこともわかりました。 一方、30分ごとの1分間のウォーキングや60分ごとのウォーキングではほとんど効果は見られないことも判明しました。 研究グループは、座ったままの時間を中断しておこなう、簡単なウォーキングや体操などのことを「スナック運動」と呼んでいます。 短時間でおこなう「スナック運動」は誰もが手軽にできるもの。毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
2023/03/28
アメリカでおこなわれた大規模研究で、ジュースやエナジードリンク、加糖コーヒーなど、高カロリーの清涼飲料を飲みすぎると、糖尿病や肥満のリスクが高まることが示されました。 この研究は、アメリカのトロント大学とハーバード大学の研究グループによって実施され、その研究結果は「American Journal of Clinical Nutrition」という学術誌に掲載されています。 高カロリー飲料が体重増加を引き起こす 研究グループは、高カロリー飲料と体重増加の関連などを調べた85件の先行研究を分析。対象者は50万人以上に上りました。 先行研究を分析した結果、ジュースやエナジードリンクなどの高カロリー飲料を1日1回340g飲むだけで、体重が1年間で平均して0.83kg増加することが明らかになったのです。また、10年以上飲み続けると、体重は2.3kgほど増加することもわかりました。 一方、高カロリー飲料を飲まないようにすると、体重が年間0.49kg減少することも示されました。 以上の結果を受けて、トロント大学栄養学科に所属するヴァサンティ・マリク氏は「高カロリー飲料を飲むのをやめれば、加齢にともなう体重増加を防げる可能性がある。もちろん、大人だけでなく子どもにも高カロリー飲料を飲むことを制限すれば、より健康的な生活スタイルを実現できるだろう」と述べました。 運動不足が重なるとインスリンの働きも低下 アメリカのミズーリ大学がおこなった別の研究では、糖質の取りすぎに加え、運動不足が重なると糖の代謝を促すインスリンの働きも低下することが示されました。 研究グループは、36人の健康な男女を対象に10日にわたり調査を実施。1日の歩数を1万歩から5000歩に減らし、 糖質が多く含まれる高カロリー飲料を1日6缶飲む生活をしてもらいました。 その結果、特に男性で糖の代謝を促すインスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まる可能性が示されたのです。さらに、脚の血流量や心血管疾患の重要な指標である「アドロピン」と呼ばれるタンパク質の値も低下したことがわかりました。 高齢者は水分補給のために、スポーツ飲料を飲むことが少なくありません。しかし、スポーツ飲料も多くの糖質が含まれているため、飲みすぎると身体に悪影響を及ぼす可能性があります。 スポーツ飲料を飲む場合は、水で少し薄めてから飲むと良いかもしれませんね。
2023/03/27
2023年3月15日、長野県の6市町村からなる北信広域連合は、同連合が運営する特別養護老人ホームで、介護放棄(ネグレクト)があったことを明らかにしました。 4人の介護職員が、入所者1人が使っていた職員を呼び出すためのナースコールを鳴らないように設定していたと見られています。 ナースコールを夜間に鳴らないものに 北信広域連合の発表によると、4人の介護職員が入所者1人のナースコールを、夜間に鳴らないよう電池を抜いた機器と取り替えていたことが判明。その入所者は頻繁にナースコールを押すものの、押していたことを覚えていなかったり理由がないのに押していたりしていたそうです。 介護者4人の一連の行為は2022年8月19日、この入所者が事務室に「ナースコールを押しても鳴らない」と申し出たことから発覚。内部調査後、北信広域連合は中野市に通報しました。 その後、中野市はナースコールを鳴らないものと取り替えた行為を虐待に認定。施設を運営する北信広域連合は改善計画書を市に提出し、虐待を防ぐ研修を実施したそうです。 また、虐待をしたとする職員4人は戒告の懲戒処分としたことも判明。上司の職員2人も訓告の処分を受けています。 人員配置の見直しを このニュースについて、介護・医療従事者からは「現場の状況をよく調査してから処分を下してほしい」といった声が相次ぎました。 ある介護従事者からは「ナースコールを使えないようにする行為が良くないのはわかっている。しかし、必要性の低いコールを連打されると、ほかの入所者のコールが拾えず、転倒事故や急変への対処が遅れる危険性がある」と特定の人が必要性の低いナースコールを押し続けることによる危険性を指摘する意見が寄せられました。 また、別の介護従事者からは「特に夜勤は職員の人数が足りない。人手が足りない状況下で何人もの入所者の対応をしなければならないため、どうしたって対応が遅れるケースが出てくる」と人員配置の見直しを迫る声が挙がりました。 夜勤職員は、多いところでも3人、少ないところでは1人しかいません。そもそも、職員が余裕を持って業務をおこなえる体制を整えることが、今回のような事態を防ぐことにもつながるのではないでしょうか。
2023/03/24
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面など様々な方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。