light icon

老人ホームでの暮らし

【管理栄養士監修】糖質制限食とは|気になるメリット・デメリット

糖質の摂りすぎは、糖尿病をはじめとしたさまざまな生活習慣病を患ってしまう可能性があります。そのため、糖質制限食は高齢者にとって必要な食事のひとつと言えるでしょう。 この記事では、糖質制限のメリット・デメリット、制限をおこなうときのポイントに関して解説しています。 「病院で糖質を気にするように言われてしまった…」「親が生活習慣病を患わないように糖質制限食を試してみたい」など糖質制限食を検討している方は、是非、参考にしてみてください。 糖質制限とは何だろう? 糖質制限とは、食材に含まれる糖質の量をコントロールする食事を指します。主に気をつけたいもの、取り入れたいものを以下の表にまとめました。 △気をつけたいもの◎取り入れたいもの主食白米、食パン、うどんなど玄米、雑穀米、ライ麦パン、蕎麦など主菜加工肉(ソーセージ、ハム、ウィンナー)、加工食品(かまぼこ、ちくわ)など魚類、大豆製品、卵、鶏肉、豚肉、牛肉など野菜じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、里芋などほうれん草、小松菜、ブロッコリー、白菜、トマトなど果物バナナ、柿、ぶどうなどオレンジ、いちご、スイカ、りんごなど間食せんべい、饅頭、クッキー、チョコレート、アイスクリームなどナッツ類、ヨーグルト、チーズなど酒類ビール、ワイン、日本酒、梅酒、チューハイなど焼酎、ウイスキー、ブランデーなど飲み物果物ジュース、野菜ジュース、炭酸ジュース、砂糖入りコーヒー水、お茶、無糖コーヒーなど 出典:「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)」(文部科学省) 気をつけたいものは絶対に食べてはいけないものではありませんが、摂取頻度を調整することで、糖質の量を抑えることができます。 また、糖尿病などの疾患によって高齢者に糖質制限食を提供する際は、今まで食べていたものを極端に制限するのはやめましょう。厳しい制限は食べる楽しみを奪ってしまうため、緩やかにおこなうことが望ましいです。 糖質とは? 糖質は、3大栄養素である炭水化物から食物繊維を除いたものを指します。主に、主食と呼ばれるものに多く含まれており、白米や小麦粉を多く使用したパン、麺などが挙げられ、ビールやワインといった酒類にも含まれています。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/17

塩分には血圧を上げてしまう効果があるため、高血圧の人は注意が必要

【管理栄養士監修】減塩食とは|1日の塩分量の目安と調理時の5つのポイント

塩分の摂りすぎは、高血圧による血管への影響や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病といった生活習慣病を患ってしまう可能性があります。とはいえ、極端に塩分を減らしてしまうと薄味になってしまい、食事を楽しめなくなる可能性もあります。 そこで、この記事では、1日の塩分量の目安と減塩食をつくるときの5つのポイントに関して解説していきます。 「病院で高血圧と言われてしまった…」「親の身体を気遣って減塩食を試してみたい」など減塩食に関して検討している方は、是非、参考にしてみてください。 減塩食とは? 減塩食とは、その名の通り塩分を減らした食事を指します。塩分には血圧を上げてしまう効果があるため、高血圧の人にとっては減らさなくてはいけない成分のひとつです。 減塩食はなぜ必要? 塩分の摂取は、高血圧や腎臓病といった疾患と大きな因果関係があります。塩分を摂りすぎてしまうと、血液中の塩分濃度を下げるために血管内の水分が増加し、その後血量が多くなります。この状態を高血圧と言います。高血圧は、血管に負担がかかり心筋梗塞や動脈硬化を引き起こす可能性があります。 また、血液量が増加すると腎臓への負担も大きいです。腎機能の低下は放置しておくと、腎不全へと移行する可能性があり、透析が必要になるケースもあります。 透析とは? 透析とは、腎臓の働きの一部を人工的に補う治療法です。腎移植をおこなわない場合に、腎臓の重要な役割である「余分な水分・塩分や老廃物の排泄」を代行してくれる治療法が透析です。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/14

【管理栄養士監修】制限食は何種類ある?|食事に制限があるときは宅配サービスがおすすめ!

高齢になると、複数の生活習慣病により治療や服薬を受ける機会が増加し、食事に関して制限がかかる場合があります。 この記事では、制限食の種類や制限食が必要になる病気に関して解説しています。 また、制限食を用意する方法として宅配サービスにも触れているので、是非、参考にしてみてください。 制限食とは何だろう? 制限食は、健康状態や病気に合わせて塩分やカロリーなどを制限することを指します。また、医療機関で制限食が提供されるときは療養食や特別治療食と呼ばれたりします。 制限食の種類 制限食には主に6つの種類が挙げられ、食べる人の健康状態や病気に合ったものを選ぶ必要があります。 塩分制限食糖質制限食カロリー制限食脂質制限食カリウム制限食たんぱく質制限食 以下では、制限食の種類に関して特徴を見ていきましょう。 塩分制限食 塩分制限食とは、1日の塩分摂取量を6g未満に制限した食事です。塩分が少なくなると食事に関して物足りなさを感じることもあるでしょう。そんなときは、出汁の風味を活かしたり、薬味や香辛料を使用し、塩分以外の味を強くすると、塩分が少なくても満足感を得ることができます。 糖質制限食 糖質制限食とは、食材に含まれる糖質の量を制限して提供する食事です。米やパン、麺類などを制限して、たんぱく質などを多く摂取すると良いでしょう。また、適切な糖質の摂取量にすることで、血糖値のコントロールにもつながります。 カロリー制限食 カロリー制限食とは、性別や活動量などに合わせて1日の摂取カロリーを制限する食事です。極端に食べる量を減らすのではなく、健康を維持するために必要な栄養素をバランスよく取り入れることが重要です。 脂質制限食 脂質制限食とは、食材に含まれる脂質を制限する食事です。主に、脂身の少ない肉や魚、油を使っていない炭水化物などの低脂質の食品でメニューを組まれる場合が多いです。 カリウム制限食 カリウム制限食とは、1日のカリウム摂取量を1500mg以下に制限した食事です。カリウムは、肉類・魚介類・野菜類・果実類など多くの食材に含まれています。 カリウムは水溶性で水に溶けやすい性質のため、調理する際に、大量のお湯で茹でこぼすことや水にさらすことで、カリウムの量を少なくすることができます。 たんぱく質制限食 たんぱく質制限食とは、腎臓病などによりたんぱく質を多く摂取できない人に提供される食事です。たんぱく質はさまざまな食材に含まれるため、たんぱく質で摂取できないエネルギーに関しては、糖質や脂質で補うと良いでしょう。 制限食が必要な病気 制限食が必要となる病気は主に4種類です。 高血圧糖尿病腎臓病脂質異常症 以下では、制限食が必要な病気に関して詳細を見ていきましょう。 高血圧 高血圧とは、安静状態での血圧が正常値よりも慢性的に高い状態を指します。高血圧になると血管に負担がかかり、血管が破裂したり動脈硬化を起こす可能性があります。そのため、血圧を上げているひとつの要因でもある塩分を制限すると良いでしょう。 糖尿病 糖尿病とは、インスリンの作用が不十分なために、糖が上手に細胞に取り組めなくなり、血液中に糖が多くなってしまい、血糖値が高くなっている状態を指します。そのため、血糖値が増加しないように糖質制限食でコントロールする必要があります。 腎臓病 腎臓病とは、腎臓の働きが慢性的に低下していくことを指します。進行を抑えるためにはさまざまな方法がありますが、食事に関しては塩分制限、カリウム制限、たんぱく質制限をおこなうことで進行を緩やかにすることができます。 脂質異常症 脂質異常症とは、中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常がある状態を指します。脂質異常症を患うことによって動脈硬化が進行し、心疾患や脳血管疾患のリスクが高まります。そのため、食事から摂取する脂質などを制限する必要があります。 制限食は宅配サービスがおすすめ 制限食は自宅でもつくることはできますが、手間や時間がかかり毎日続けるのは難しいです。そんなときに利用したいのが制限食の宅配サービスです。宅配サービスでは、塩分制限食やカロリー制限食など、食べる人に適した食事を定期的に届けてくれます。 独居で生活している高齢の人や毎日制限食をつくるのに疲れてしまった人などは、一度、サービスを利用してみることをおすすめします。 制限食に関するよくある質問 自宅で制限食をつくることはできますか? 自宅で制限食をつくることはできます。レシピなどを参考にしたりミールキットを利用したりとさまざまな方法があります。しかし、食材の計量などの工程があるので時間と手間がかかります。 そのため、無理なく制限食を用意できて健康管理をおこなっていくためには、宅配サービスを利用する方が良いでしょう。 介護食との違いは何ですか? 介護食は、細かくきざんだり、ミキサーにかけてペースト状にしたりと料理そのものの原型を保っていない場合が多いです。 一方で、制限食の場合は、料理の原型は保たれていて塩分やカロリーなどを減らしたものが提供されます。そのため、介護食と比べて食欲の減退は防げると言えます。 老人ホームでも制限食は提供されていますか? 基本的に老人ホームでは、入居者の身体状況に合わせた制限食が提供されている場合が多いです。ただし、施設によっては対応していない制限食もあるので、入居を検討している際は確認しましょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "自宅で制限食をつくることはできますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/14

飲み込みやすく噛みやすいように、食材にとろみ剤を加えた食事形態を指します。

【管理栄養士監修】とろみ食とは|とろみ食のつくり方やとろみ剤を使うときの3つの注意点

「最近、親が料理を残すようになった…」「飲み込むときに咳き込むことが多くなった…」などの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。 この記事では、介護食のひとつでもある「とろみ食」に関して、つくり方やとろみ剤を使うときの注意点を解説しています。 「とろみ剤って何だろう?」「とろみ食はどのようにつくれば良いのかな?」といった悩みを持っている方は、是非、参考にしてみてください。 とろみ食とは何だろう? とろみ食は、飲み込みやすく噛みやすいように、食材にとろみ剤を加えた食事形態を指します。食材にとろみをつけたことで、口内でゆっくりと流れ、気管へ入ることを阻止する役割を持っています。 とろみ食に向いている人は? とろみ食は、飲み込む力や噛む力が低下している人や嚥下障害がある人に向いています。とろみをつけたことで比較的食べやすくなっていて、負担も少ないです。 とろみの種類 介護食で使われるとろみは3つの種類に分けることができます。以下では、とろみの種類に関して特徴をまとめました。 薄いとろみ 薄いとろみはポタージュ状を指し、口内で素早く広がります。細いストローでも容易に吸うことができ、違和感も少なく、食べる人が受け入れやすいのが特徴です。 中間のとろみ 中間のとろみは、口内でゆっくりと広がり、明らかにとろみであると実感できます。薄いとろみとは異なり、細いストローでは飲み込みづらいため、飲み物に中間のとろみをつける際は、太いストローを用意しましょう。 濃いとろみ 濃いとろみは、口内でまとまりやすく、しっかりとろみを感じられます。主に重度の嚥下障害を対象にしています。飲むという感覚よりは食べるに近い形状なので、ストローで吸うのは危険です。 とろみ食のつくり方 飲み込みがしづらい人や嚥下障害がある人へとろみ食を提供したいけど、つくり方がわからない人もいるでしょう。以下では、とろみ食のつくり方に関してまとめています。 市販のとろみ剤を使う 市販のとろみ剤は、ドラッグストアなどで比較的簡単に手に入れることができます。とろみ剤は、使用量の目安を守れば料理の味を変えることもなく、形状も安定します。とろみが初めてでも安心して使用できることがメリットと言えます。 片栗粉を使う とろみをつける方法のひとつとして挙げられるのが、片栗粉を使うことです。片栗粉は、加熱により簡単にとろみがつけられることで知られています。ただし、料理が冷めてしまったり唾液で分解されたりするととろみが薄くなり水っぽくなってしまい、誤嚥を起こす可能性があることを理解しておきましょう。 唾液対策として、カトラリーは取り分け用と、直接、口に運ぶ用と分けるなどで工夫ができます。 とろみ剤を使うときの3つの注意点 実際にとろみ剤を使うときにはどのような点に注意しなければいけないのでしょうか。以下では、とろみ剤を使うときの3つの注意点をまとめました。 とろみ剤がダマにならず溶けているか確認する とろみ剤が溶けきっていないと料理に完全にとろみがつきません。また、溶けきらずダマになってしまうと喉に詰まらせ、誤嚥につながる可能性もあります。とろみ剤を使うときには、使用量の目安を守り、とろみが完全に溶けきったかを確認する必要があります。 また、とろみ剤を使用した際は、とろみがつくまで数分かかることも理解しておきましょう。 濃すぎるとろみは危険 濃すぎるとろみは、喉にくっつきやすく、誤嚥につながる可能性があります。とろみを付ける際は、食べる人の身体状況に合わせて適度につけることが重要です。どのくらいとろみをつければ良いかわからないという人は、専門家に相談しましょう。 服薬時には使わない 服薬ゼリーのようにとろみ剤は使用できますが、対象者の嚥下機能によっては注意が必要です。できるだけ薄いとろみを使用し、長時間とろみ水に浸漬させないことが重要です。 とろみ食に関するよくある質問 料理にとろみをつける理由は何ですか? とろみが必要な理由は、誤嚥を防ぐためです。ただし、とろみの強さは食べる人の飲み込む力に合わせないといけないため、たくさんつけて良いものではありません。食事の際にとろみをつけるときは、食べる人の様子を見ながらおこないましょう。 飲み物にもとろみ剤は使えますか? 水やお茶、味噌汁にもとろみ剤を使うことは可能です。とろみ剤を使わない場合、水のような液体は、動きが早く、気管に入りやすく危険です。とろみ剤を使うことで、動きが遅くなり、液体もまとまりやすいため、スムーズに飲み込むことができます。 とろみ食は老人ホームでも提供されますか? 基本的に老人ホームでは、普通食・きざみ食・ミキサー食・ソフト食・とろみ食といった介護食が入居者の身体状況に合わせて提供されています。ただし、施設によっては対応していない食事形態もあるので、入居を検討している際は確認しましょう。 また、とろみ食に関してはどの程度の粘度をつければ良いのか施設スタッフに伝える必要があります。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "料理にとろみをつける理由は何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/13

ソフト食は、食材や料理を柔らかくし、ペースト状のものを元の形状に戻すなどの工夫を加えています。

【管理栄養士監修】ソフト食とは|メリットとデメリット、調理時の3つのポイント

「親が食事の際によく咳き込むようになった…」「普通の食事を食べづらそうにしている…」などの悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。加齢に伴い、徐々に飲み込む力や噛む力は低下していきます。 そんな不安な食生活を支えるのが介護食のひとつでもあるソフト食です。 この記事では、ソフト食の特徴やメリット・デメリット、調理をする際のポイントに関して解説しています。 「ソフト食を試してみたいけど親に合っているかわからない」「そもそもソフト食って何だろう?」といった疑問を持っている方は、是非、参考にしてみてください。 ソフト食とは何だろう? ソフト食は、食材や料理を柔らかくし、ペースト状のものを元の形状に戻すなどの工夫を加えています。介護食の中では、形を保ちつつ飲み込みやすい食事形態と言えるでしょう。 ソフト食に向いている人は? ソフト食は、主に飲み込む力や噛む力が低下している人に向いています。例として、歯が悪くなっていたり口が開けづらかったりする場合などが挙げられます。 ソフト食のメリット 介護食の中では、しっかりと形を保ちつつ飲み込みやすいソフト食ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。以下では、ソフト食のメリットをまとめました。 見た目が良く、香りも楽しめる ソフト食の最大のメリットは、形があり見た目が良く、香りを楽しめるところでしょう。ミキサー食の場合は、すべての食材を一度にミキサーにかけてしまうため、どんな料理が提供されているのか食べる人が理解できない場合が多いです。 一方で、ソフト食は、食材ごとにペースト状にし、その後形を整えています。そのため、見た目も良く、食材そのものの香りを楽しむことができます。 噛む力が低下しても食べられる ソフト食は、食べやすいように舌で押しつぶせる固さに調整してあります。飲み込む力が極端に低下していなければ比較的食べやすい形態と言えるでしょう。 塊になっているため飲み込みやすい ソフト食はきざみ食とは異なり、滑らかな塊になっているため、口内で食材がばらけることはありません。そのため、喉に詰まったり気管に入ったりすることは少なく、誤嚥を防ぐことができます。 ソフト食のデメリット 介護食の中でも比較的食べやすいソフト食にはどんなデメリットがあるのでしょうか。以下では、ソフト食のデメリットをまとめました。 調理に手間と時間がかかる たくさんのメリットがある反面、食材ごとにペースト状にしたり、元の料理の形を再現したりといった工程を踏むため、調理には手間と時間がかかります。 コストがかかる ソフト食では、食材を固めるためのゼラチンや寒天といったゲル化剤や必要に応じてとろみ剤を使用します。そのため、高価な商品ではないものの、費用面で負担が増えることが考えられます。 とろみ剤とは? とろみ剤は、水分にとろみを付けることが出来る粉末状の食品です。水分にとろみを付けると、食べ物や飲み物がゆっくり喉へ送られるため、誤嚥防止が期待出来ます。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/12

飲み込む力や噛む力が低下している場合はミキサー食がおすすめ

【管理栄養士監修】ミキサー食とは|メリット・デメリットや調理する際の注意点

加齢に伴い、徐々に飲み込む力や噛む力は低下していきます。これらの機能が弱くなると、気管に入って咳き込んでしまったり、最悪の場合は誤嚥を引き起こす可能性があります。 そんな状態にならないための食事形態としてミキサー食が挙げられます。 この記事では、ミキサー食のメリット・デメリット、調理する際の注意点を解説しています。 「親が食事の際によく咳き込んでいる…」「ご飯を食べづらそうにしている…」などの悩みを持っている人は、是非、参考にしてみてください。 ミキサー食とは何だろう? ミキサー食は、食材をミキサーにかけ、ペースト状にした食事形態を指します。主に飲み込む力や噛む力が低下した人向けの料理で、スムーズに栄養を補給することができます。 ミキサー食に向いている人は? ミキサー食は、飲み込む力や噛む力が低下した人に向いている食事形態です。例えば、歯がない人やあごの筋力が低下して口が開きづらい人、食事中にむせてしまう人などが挙げられます。 またミキサー食は、食道や胃腸といった消化器官が低下している人にとっても負担になりにくい食事形態と言えます。 ミキサー食のメリット 食事をするための機能が低下していても食べやすいミキサー食にはどんなメリットがあるのでしょうか。以下では、ミキサー食のメリットに関してまとめました。 飲み込む力や噛む力が低下していても食べやすい ミキサー食の最大のメリットは、やはり飲み込む力や噛む力が低下していても食べやすいというところでしょう。「上手く噛めないから食事をしたくない…」といった人に対してミキサー食は便利な食事形態と言えるでしょう。 栄養を早く吸収できる ミキサー食はペースト状になっているため、消化の際に必要なエネルギーが少なく、消化器官への負担が減ります。そのため、スムーズに栄養を摂取することができ、エネルギーとして役立てることができます。 ミキサー食のデメリット 飲み込む力や噛む力が低下した人にとってミキサー食は、比較的食べやすい食事形態だと言えます。一方で、ミキサー食にもデメリットは存在します。以下では、ミキサー食のデメリットに関してまとめました。 見た目が悪い ミキサー食は、食材をすべてミキサーにかけペースト状にした食事形態です。そのため、見た目が普通の料理より悪くなり、何を食べさせられているのかわからず、食欲減退につながるケースがあります。 水分量が多く、必要な栄養が摂取できない可能性がある ミキサー食をつくる際は、食材以外に水分を多く必要とし、水分を加えたことで食材の分量が増えます。高齢者にとって水分でかさ増しされたミキサー食では食べきれずに必要な栄養が摂取できない可能性があり、低栄養状態になるケースもあります。 粘度が強すぎると誤嚥の危険性がある ミキサー食の場合、粘度が強すぎると飲み込みの際に喉に張り付いてしまい、逆に飲み込みにくく、最悪の場合は誤嚥を引き起こす可能性があります。 ミキサー食を調理する際の注意点 ミキサー食は、食材をミキサーにかければ終わりというわけではありません。以下では、ミキサー食を調理する際の注意点をまとめました。 調理する際に不向きな食材がある ミキサー食には、調理する際に不向きな食材があります。主に、繊維が多いものや粒が残りやすいもの、弾力があるものに関しては誤嚥につながる可能性もあり、ミキサー食には不向きです。 ミキサーにかける前の料理を見せる ミキサーにかけてしまうとどんな食材が入っているかわからず、香りも飛んでしまい、食べる人は食欲を失ってしまうこともあります。 そんな状態にならないために、ミキサーにかける前の料理を見せてあげると良いでしょう。ミキサーにかける前の料理を見せることで、自分が何を食べているのかをイメージでき、食欲の減退を防ぐことにつながります。 粘度を付けて飲み込みやすくする ミキサー食は水分量が多いため、とろみ剤を使用し粘り気を出す工夫が必要です。目安はポタージュ状ですが、食べる人の飲み込む力に合った粘度に調整するのが良いでしょう。 ただし、とろみ剤を入れすぎると必要以上に粘り気が出てしまい、咳き込んでしまうことも。とろみ剤を使用する際は、様子を見ながら少しずつ足していくことが誤嚥防止につながります。 とろみ剤とは? とろみ剤は、水分にとろみを付けることが出来る粉末状の食品です。水分にとろみを付けると、食べ物や飲み物がゆっくり喉へ送られるため、誤嚥防止が期待出来ます。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/11

きざみ食は、食材を細かくきざみ食べやすくしたものを指します。一般的に、飲み込む力はあるが噛む力が低下している人に向けた食事形態と言えます。

【管理栄養士監修】きざみ食とは|メリットとデメリット、調理する際の注意点

「親が食べ物を噛みづらそうにしている…」などと日々の食事に関して悩んでいる家族の方は多いでしょう。そんな悩みを解決できる食事形態のひとつとして挙げられるのが、きざみ食です。 この記事では、きざみ食とはどんなものか、メリット・デメリットや調理する際の注意点に関して解説しています。 「きざみ食は親に合っているのかな?」「つくる際にどんなことに注意したら良いのかな?」などと悩んでいる方は、是非、参考にしてみてください。 きざみ食とは何だろう? きざみ食は、食材を細かくきざみ食べやすくしたものを指します。一般的に、飲み込む力はあるが噛む力が低下している人に向けた食事形態と言えます。 きざみ食は食べる人の身体状況によって、きざむ大きさを調整します。大きいものであれば1cm角から、小さいものはみじん切り状までさまざまです。 きざみ食に向いている人は? きざみ食は、飲み込む力に問題がなく噛む力が低下している人に向いています。例として、歯が悪くなっていたり口が開けづらかったりする場合などが挙げられます。 ただし飲み込む力も低下してきた場合、細かくきざんだ食材は気管に詰まる可能性もあるので、慎重に食事形態を選択する必要があります。 きざみ食のメリット さまざまな食事形態がある中で、介護食の第一段階と言えるのがきざみ食です。以下では、きざみ食のメリットに関してまとめています。 噛む力が低下していても食べやすい 細かくきざむことで噛む作業を省けるのが、きざみ食の最大のメリットです。飲み込みに問題がなければ比較的食べやすい食事形態と言えるでしょう。 ミキサー食と比べ、彩りがある きざみ食は、通常の食事を細かくきざんだものなので、ミキサー食と比べ元の見た目に近く、彩りもあり食感を楽しむことができます。食事における見た目は食欲にも影響してくるので、きざみ食を作ることで噛む力が低下している人の食欲不振と低栄養状態を回避できます。 ミキサー食とは? ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下した人向けに、食材をミキサーにかけてペースト状にした食事形態です。ペースト状になっているので、スプーンで簡単に食べることができるのが特徴です。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/10/06

介護食とは、噛む力や飲み込む力が弱くなった人が安全に食べられるように調理方法を工夫した食事形態を指します。

【動画解説】老人ホームで提供される介護食とは?種類・特徴・提供方法を解説

介護食とは、噛む力や飲み込む力が弱くなった人が安全に食べられるように調理方法を工夫した食事形態を指します。 「老人ホームではどんな介護食が出るの?」「それぞれどんな特徴があるの?」などと老人ホームに入居する本人や家族にとって、食事の内容は気になる点のひとつですよね。 この記事では、老人ホームで提供される介護食の種類や特徴、提供方法に関して解説しています。 「老人ホームで安全に食事が楽しめるのかな?」「原型を留めていない食事が出てきたらどうしよう」などと不安を感じている方は、是非、参考にしてみてください。 https://youtu.be/Qi6dNnZazQ0 介護食の4つの区分 噛む力・飲み込む力は人によってさまざまで、食べやすいものも異なります。以下では、食事形態の指標の一例を見ていきましょう。 区分区分1容易にかめる区分2歯ぐきでつぶせる区分3舌でつぶせる区分4かまなくてよい噛む力の目安固いものや大きいものはやや食べづらい固いものや大きいものは食べづらい細かくてやわらかければ食べられる固形物は小さくても食べづらい飲み込む力の目安普通に飲み込めるものによっては飲み込みづらいことがある水やお茶が飲み込みづらいことがある水やお茶が飲み込みづらい固さの目安ごはんごはん~やわらかごはんやわらかごはん~全がゆ全がゆペーストがゆさかな焼き魚煮魚魚のほぐし煮(とろみあんかけ)白身魚のうらごしたまご厚焼き卵だし巻き卵スクランブルエッグやわらかい茶わん蒸し(具なし) 出典:「ユニバーサルデザインフードとは」(日本介護食品協議会) 老人ホームで提供される介護食の種類と特徴 介護食と呼ばれるものには、いくつかの種類があります。 きざみ食ソフト食ミキサー食とろみ食*施設により名称は異なります 食べる人の身体状況、能力によってさまざまな食事形態が存在します。基本的にはどの老人ホームでも上記のような種類であれば対応可能ですが、老人ホームの設備、人員によっては対応できないケースもあります。そのため、老人ホームを検討する際は提供される介護食に関して念入りに確認しましょう。 きざみ食とは きざみ食は、食材を細かく刻んで食べやすくしたものです。飲み込む力はあるが噛む力が弱くなった方に適した食事形態と言えます。きざむ大きさは老人ホームによって異なり、1~2cmのものもあれば、みじん切りほどに細かい場合もあります。 きざみ食の特徴 細かくきざむことで噛む作業を省くことができるのが、きざみ食の大きな特徴と言えるでしょう。食べやすいように細かく刻んであるだけなので、視覚的に食事の楽しみを得やすいのもメリットです。 ただし、細かく刻んであるために口の中でまとめにくく、誤嚥につながる可能性もあると指摘されています。 ソフト食とは ソフト食は、食材を自力で噛み砕くことが難しい人向けに柔らかく調理された食事形態です。主に、食材を煮込んだり茹でたりする工程を長めにおこない、舌や歯茎で押すだけで潰れる程度のものを指します。 また、肉や魚など加熱だけでは柔らかくなりにくい食材をミキサーにかけて「つなぎ」などを加えて再形成したものや、ムース状にまとめたものをソフト食と呼ぶ施設もあります。 ソフト食の特徴 ソフト食もきざみ食と同様に見た目が通常食に近いため、食欲が湧きやすいことが特徴と言えます。また、食材が柔らかいため飲み込みやすい点もメリットと言えるでしょう。 ミキサー食とは ミキサー食は、噛む力や飲み込む力が低下した人向けに、食材をミキサーにかけてペースト状にした食事形態です。元々硬い食材でもミキサーにかけることでペースト状にできるため、きざみ食やミキサー食と比べ、食べられる食材の幅は広がります。 ミキサー食の特徴 ミキサー食は、ペースト状になっていることが大きな特徴として挙げられ、スプーンを使うことで簡単に食べることができます。 ただし、食材をすべてミキサーにかけてしまうので、見た目や食感が通常食よりも悪くなり、食欲が湧きにくくなる可能性があります。 とろみ食とは とろみ食は、ミキサー食と同様に噛む力や飲み込む力が低下した人向けにとろみ剤を使用して、より飲み込みやすくした食事形態を指します。 また、とろみ剤はお茶や味噌汁にも使用することができ、誤嚥を防ぐことに役立ちます。 とろみ食の特徴 ミキサーにかけペースト状にした食材に対してとろみをつけることで、極端に飲み込む力が弱い人や嚥下障害の人でも簡単に飲み込めることが大きな特徴と言えます。 ただし、ミキサー食と同様に食材の原型が残らないため、食欲が湧きづらい点がデメリットです。 老人ホームにおける介護食の提供方法 介護食の提供方法に関しては、各老人ホームで異なります。 老人ホーム内で調理する配食サービスを利用している 大きく分けて2つの提供方法があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。 以下では、老人ホームにおける介護食の提供方法に関してまとめています。 老人ホーム内で調理する 老人ホーム内で調理しているところでは、当然ながら出来立ての状態で提供されるので、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食べられるメリットがあります。 一方で、料理をつくるための人件費や材料費がかかってくるため、食事代が高くなるケースがデメリットとして挙げられます。 配食サービスを利用している 老人ホーム内に厨房がない場合や、入居者の費用負担を抑えている場合は、外部の業者につくってもらう配食サービスを利用している施設もあります。外部の業者に委託することで、入居者の費用負担が減るというのは大きなメリットと言えるでしょう。 ただし配食サービスの場合、冷凍のものが多く、味のクオリティや盛り付けが老人ホーム内で調理したものより劣ってしまうのがデメリットとして挙げられます。 介護食が重要とされている理由 何故、介護食が重要なのか、その理由を理解しておくことが大切です。以下では、介護食が重要とされている理由に関してまとめています。 栄養をつけるため 高齢になると身体機能の衰えから食欲が低下する傾向にあり、食べる量が減少し、十分な栄養を摂取できないということも珍しくありません。 そんなときにスムーズに必要な栄養素を確保できるのが介護食です。介護食は、噛む力や飲み込む力が衰えた人でも食べやすく、栄養バランスが充実していて低栄養状態を回避することにもつながります。 身体機能が衰えた高齢者にとって介護食は、必要なエネルギーを確保するとともに免疫力を向上させるための重要な食事形態と言えるでしょう。 食事の楽しみを得るため 食事をするということは、健康的な生活を送る上で重要なものですが、食事を楽しむということも大切です。食事の楽しみを得ることは身体的な健康だけでなく、精神的な健康にもつながります。 「噛めないから…」「飲み込めないから…」といった理由で食事に対して楽しみを得られないケースもあるでしょう。そんな気持ちにさせないために食べやすい、飲み込みやすい介護食は存在し、高齢者の介護に欠かせないものであると言えます。 介護食に関するよくある質問 老人ホームを見学する際に試食はできますか? 試食ができるかは見学する老人ホームによって異なります。また、試食ができたとしても介護食に関してはひと手間加えなければいけないので、予約の際に事前の確認が必要です。 老人ホームでは提供する食事が決まっていますか? ほとんどの老人ホームでは、ひと月単位で提供する食事のメニューが決まっているものです。献立表も用意されており、館内に掲示されている場合が多いです。見学時に可能であればその献立表をもらうと良いでしょう。 イベントのときの特別な食事も介護食として提供してもらえますか? イベント食に関しても、ペースト状にしたりとろみ剤を使用したりすることで、どの入居者の方でも食べられるようにしている老人ホームがほとんどです。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームを見学する際に試食はできますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/10/05

老人ホームでおこなう秋のレクリエーションを紹介

【11月】老人ホームでの秋のレクリエーション7選

11月は、ほかの月と比べ大きなイベントがなく、老人ホームのスタッフの方も「どんなレクリエーションをしたら良いかな?」などと悩んでいることでしょう。 そんなスタッフの方向けに、この記事では、11月に老人ホームでおこなう秋のレクリエーションを7つ紹介します。 入居者の方に、秋を感じてもらいたいと考えているスタッフの方は、是非、参考にしてみてください。 入居者が秋を感じられるレクリエーション7選 施設での生活は室温や湿度が管理され、快適に過ごしやすい反面、季節感を感じる機会が少なくなってしまうものです。以下では、入居者が秋を感じられるレクリエーションを7つ紹介しています。 スポーツの秋には「秋の曲に合わせてダンス」 ダンスは、身体を動かすことで、脳への刺激や運動不足の解消につながり効果的です。「ちいさい秋みつけた」「赤とんぼ」などの童謡に簡単な振り付けを加え踊ることで、入居者の方も秋を感じられることでしょう。 芸術の秋には「どんぐりや落ち葉で工作」 どんぐりや落ち葉を使って工作をするのも秋のレクリエーションにおすすめです。どんぐりでコマを作成したり、落ち葉を大きな模造紙に貼り付けて巨大なアートを創作したりするのも良いでしょう。 食欲の秋には「さつまいもを使ってスイートポテト作り」 秋の旬とも言えるさつまいもを使って、入居者の方と一緒にスイートポテト作りをするのはいかがでしょうか。入居者の方には、材料を混ぜるなどの簡単な作業を担ってもらうと良いでしょう。 文化の日には「書道」 文化の日には、書道をおこない完成した作品を展示して文化祭を開催するのも一案です。書道は、高齢者の方にとって馴染みのある文化です。そのため、レクリエーションとして喜ばれるのはもちろんのこと、集中力の向上やリハビリ効果も期待できます。 勤労感謝の日には「職業にまつわるクイズ大会」 勤労感謝の日には、職業にまつわるクイズ大会をおこなうのも良いでしょう。誰もが知っている簡単なクイズはもちろんのこと、少し難しい問題を出題するのも面白いかもしれません。 また、クイズは答えを導き出そうと脳が刺激を受けるため、脳トレに効果的です。 脳トレには「将棋」 11月17日が「将棋の日」であることにちなんで、将棋大会を開催すると良いでしょう。将棋はとにかく集中力が必要な競技です。集中することで脳に良い刺激を与えるのはもちろんのこと、他者との対戦でコミュニケーションの活性化にもつながります。 また、将棋が詳しくない人向けに解説者を設けるのも一案です。 見て楽しんでもらうには「紅葉狩り」 11月は紅葉の見頃を迎える場所が多いため、近くに紅葉のスポットがある場合は、紅葉狩りを楽しむのも秋を感じられる手段のひとつです。 また外出が難しい入居者の方のために、パソコンやタブレットなどで紅葉が有名な観光地を調べ、プロジェクターに映して楽しむことも良いでしょう。 地域住民との交流も喜ばれる 地域の子どもたちやボランティアの方を招待して合唱などの披露をおこなっている施設も多いです。特に元気な子どもたちとの交流は、入居者の方の笑顔が増えたり活動量が増加したりと、良い刺激となるでしょう。 ただし、団体を招待する際は「手洗い・うがい」「アルコール消毒」「換気の徹底」など念入りにおこない、感染症対策を怠らないようにしましょう。 レクリエーションをおこなうときの3つのポイント レクリエーションをおこなう際には、入居者の方の状態を考慮することが大切です。以下では、レクリエーションをおこなうときの3つのポイントをまとめました。 入居者全員が参加できるように配慮する 入居者の方の身体状況に合わせてさまざまな工夫をしましょう。耳が悪くなっている方には大きな声ではっきりと話すことを心がけたり、目が見えづらい方には文字を大きく書き遠くからでも見やすくすることが大切です。 また、レクリエーションに参加できていない入居者の方には「一緒にやってみませんか?」などと声かけも必要ですが、参加するもしないも本人の意思を尊重しましょう。 入居者の体調の変化に気をつける 入居者の方の体調の変化には常に気を配っておかなければいけません。空調調節や換気、こまめな水分補給などを忘れずにおこなうことで、入居者の方の異常を見逃さないようにしましょう。 入居者が楽しめる企画をおこなう レクリエーションは、入居者の方のためで、参加者全員が等しく楽しめる企画ではないといけません。「退屈だった」「内容がよくわからなかった」という気持ちにさせないように、一人ひとりの身体状況に合わせた企画をおこなうことが大切です。 11月のレクリエーションに関するよくある質問 レクリエーションをする目的は何ですか? レクリエーションは生活にメリハリをつけ、認知機能や身体機能を活性化する効果があります。また、ほかの入居者とレクリエーションを通して交流を深めることで、寂しさや孤独感を軽減させ生活の質を向上させます。 11月におこなわれるレクリエーションはどんなものがありますか? 「紅葉狩り」や「秋の食材を使ったおやつ作り」など施設によって内容はさまざまです。入居者の方が季節感を感じられるレクリエーションをおこなうことが大切です。 レクリエーションをおこなう際に気をつけることはありますか? 「入居者全員が参加できるように配慮する」「入居者の体調の変化に気をつける」「入居者が楽しめる企画をおこなう」といったことに気をつけながらレクリエーションをおこないましょう。3つのポイントを押さえることで、入居者の方も楽しい1日を過ごせることでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "レクリエーションをする目的は何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...

2022/09/22

面会をする際は、ルールとマナーが重要

老人ホームでの面会のルールとマナー|コロナ禍でんの面会方法について

「老人ホームの面会にはどんなルールやマナーがあるの?」「何時頃行くのが良いんだろう?」「コロナ禍だけど普通に面会はできるのかな?」などと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、面会に関するルールとマナーやコロナ禍における面会方法などを解説しています。 コロナウィルスを懸念して面会に行くか躊躇している方や老人ホームの面会に何時頃行けば良いかわからないという方は、是非、参考にしてみてください。 面会のルールとマナー 初めて老人ホームへ面会へ行くとき、どんなルールがあるのか家族としては気になるところですよね。以下では、老人ホームでの面会のルールと一般的なマナーをまとめています。 ①面会前に事前予約 各施設レクリエーションや入浴の時間の確保もあるため、面会時には事前の予約が必要です。 施設によっては面会時の予約が不要な場合もありますが、基本的には予約が必要だということを認識しておきましょう。 また最近では、介護施設に不審者が侵入する事件も発生しています。そのため、施設としてもセキュリティ面を強化する必要があり、基本的には家族であっても面会時の予約は必須としているようです。 ②訪問前の体調管理 老人ホームには、健康面で不安を抱える方が大勢います。そのため、面会者によるウィルスの持ち込みに対しては施設側も細心の注意を払っています。訪問前には自宅で事前に検温をして発熱がないかを確認し、体調不良がない状態で面会することがマナーです。 ③手洗い・うがい・アルコール消毒・マスク着用 面会のため老人ホームを訪れた際は感染症予防として、手洗いやうがいをするのが一般的です。 また新型コロナウィルスの影響により、各施設では手洗いやうがいのほかに、アルコール消毒やマスク着用も必須となりました。施設によっては、クラスターを防ぐためにマスクではなくフェイスシールドを用意している場所もあります。 また、施設によっては、面会時にワクチン接種が条件になっているところも多いです。 ④食べものを手土産にする際は確認が必須 老人ホームを訪問する際に、家族に好きな食べものを持参したいという方も多いでしょう。 しかし、入居後に身体状況が悪化し食事制限が設けられていることもあるため、どのような食べものであれば持参して良いのかを事前にスタッフへ確認する必要があります。 また、自宅で調理した料理を老人ホームへ持参することは食中毒の可能性があるとして基本的にはNGです。久々に自宅で調理した料理を食べて元気を出してほしいという気持ちはわかりますが、場合によっては調理した料理が身体状況を悪化させてしまう可能性があることを認識しておきましょう。 スタッフへの手土産は不要 老人ホームへ面会に行くなら日頃からお世話になっているスタッフにも手土産を渡したいと考える家族も少なくありません。しかし、基本的にスタッフへの手土産は不要です。もし、感謝の気持ちを伝えたいのであれば、「いつもありがとうございます」といった労いの言葉をかけることが良いでしょう。 .point { position: relative; border: 3px solid #f08d18; margin-top: 40px !important; } .point::before { background: #f08d18; content: "POINT"; color: ...

2022/07/15

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

article-image

特別養護老人ホーム(特養)とは|入所条件や費用・サービスを解説

ほかの老人ホームに比べて費用が安いことから人気の高い特別養護老人ホーム。しかし、「名前は聞いたことがあるけれど、ほかの介護施設との違いがわからない」という方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、特別養護老人ホームの特徴や費用、入所条件など、幅広く解説します。 https://youtu.be/rhM6injnk2I 特別養護老人ホームってどんな施設? 特別養護老人ホームは、在宅での生活が困難な高齢者に対し介護を提供する施設で、略して「特養(以下、特養)」とも呼ばれています。公的な介護施設で、次の3つの特徴があります。 老人ホームの中では比較的安価に入所できる看取りの対応が可能な施設も多く、終身で利用できる入所待機者が多く、地域によっては入所までに数年かかることもある 特養では、入浴や排泄・食事といった介護のほか、日常生活の介助・機能訓練・健康管理・療養上のお世話などが受けられます。終身での利用ができるため、「終の棲家(ついのすみか)」として選ぶ方の多い施設です。 特別養護老人ホーム3つの種類 特養は入所者の数やサービス内容から、「広域型特別養護老人ホーム」「地域密着型特別養護老人ホーム」「地域サポート型特別養護老人ホーム」の3つに分けられます。 それぞれの違いを見ていきましょう。 広域型特別養護老人ホーム 「広域型特別養護老人ホーム(以下、広域型特養)」は、定員が30人以上の特養です。所在地の市区町村に限らず、どこに住んでいる方でも入所の申し込みが可能です。 地域密着型特別養護老人ホーム 「地域密着型特別養護老人ホーム(以下、地域密着型特養)」は定員29名以下の小規模な特養で、「地域密着型介護老人福祉施設」とも呼ばれます。原則として、施設のある市区町村に住んでいる方のみ申し込めます。 地域密着型特養は、さらに「サテライト型」と「単独型」に分けられます。 単独型 「単独型」は広域型特養と同等の設備やサービスを単独で提供する地域密着型特養です。少人数で本体施設もない分、アットホームな雰囲気の中で介護が受けられます。 また、単独型はショートステイの実施や、小規模多機能型居宅介護、デイサービスの併設など、複数の介護サービスを提供している施設が多いのも特徴です。 サテライト型 広域型特養などを本体施設とし、その周辺で連携して運営をおこなう地域密着型特養を「サテライト型」と言います。本体施設から通常の交通手段で20分以内に設置され、通常の特養に比べて設備や人員配置の基準が緩和されています。 地域サポート型特別養護老人ホーム 在宅で介護を受けている高齢者に対して、安否確認や生活の相談支援をおこなう特養です。できるだけ長く在宅で生活ができるように、24時間体制でサポートをしています。 このサポートは対象区域が決まっているので、サービスを受けたい場合や事前の確認が必要です。 特別養護老人ホームの居室タイプの特徴 特養の居室は、以下の4種類のタイプに分けられ、このタイプにより賃料や施設介護サービス費も変わります。 多床室 従来型個室 ユニット型個室 ユニット型準個室 多床室 1室に対して複数のベッドが配置されているタイプで、現在の多床室は4人部屋となっているケースが多いようです。プライバシーなどの観点から、ユニット型個室に切り替える施設が増えてきています。 従来型個室 1室を1人で利用するタイプの居室。以前は単に「個室」と言われていましたが、ユニット型個室が登場したことによって「従来型個室」と言われるようになりました。 ユニット型個室 基本は1室1ベッドの個室。「ユニット」は、10人以下でロビー・ダイニング・簡易キッチン・浴室・トイレを共有して共同生活を送る小さなグループを指します。 1ユニットごとに専任の施設スタッフが担当することになっています。 ユニット型準個室 ユニット型個室と異なる点は、多床室を改装・分割して作られた個室という点。施設によっては完全な個室になっていない場合もあるため、入居前にしっかりと確認しておく必要があります。 特別養護老人ホームの費用 特養は民間の有料老人ホームとは異なり、一時金などの初期費用は不要です。特養の月額費用は以下のような内訳です。 賃料 食費 施設介護サービス費 日常生活費 介護サービス加算 賃料 「賃料」は通常の賃貸物件の家賃にあたり、施設に入所するために毎月必要な費用です。 特養の賃料は厚生労働省の定める「基準費用額」に基づいて設定。居室タイプによって金額が異なり、多床室が最も安く、従来型個室、ユニット型多床室、ユニット型個室の順に金額が高くなります。 従来型個室 多床室 ユニット型個室 ユニット型準個室 ※特養の入所条件は要介護3以上ですが、特例で要介護1、2の方の入所も認められているため要介護1から記載しています。 食費 「食費」も賃料と同じく基準費用額に基づいて決められています。1日3食分で計算されるため、外出などによって1食抜いたとしても1日分を請求されます。 ただし、入院や外泊で数日不在になる場合は食事を止めることができ、その間の食費は請求されません。 施設介護サービス費 「施設介護サービス費」は、介護サービスを受けるために必要な費用です。 要介護度が上がるほど高額になるほか、居室のタイプによっても異なります。民間施設の介護付き有料老人ホームなどとは異なり、おむつ代も施設介護サービス費に含まれます。 日常生活費 「日常生活費」は、理美容代や日用品代・お菓子など、日常生活で発生するさまざまな費用です。また、施設内のレクリエーションで利用する材料費なども日常生活費に含まれます。 介護サービス加算 「加算」とは、手厚い人員体制や入所者の状態に応じたサービスなどに対し、施設介護サービス費に上乗せされる費用です。 ここでは、主な加算を一部紹介します。 夜間職員配置加算 「夜間職員配置加算」は、夜間に基準よりも多くの介護・看護スタッフを配置することに対して加算されます。この加算の対象施設は夜間の見守り体制が手厚いだけでなく、24時間にわたって褥瘡(床ずれ)のケアなどにも対応してもらえます。 経口維持加算 「経口維持加算」は、嚥下機能や認知機能の低下などにより普通の食事が困難になった入所者が口から食べるための支援に対するものです。 具体的には、口から食べるための「経口維持計画書」を入所者ごとに作成し、医師または歯科医師の指示のもと、管理栄養士または栄養士が栄養管理をおこないます。 個別機能訓練加算 「個別機能訓練加算」は、看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などを常勤の機能訓練指導員として配置し、個別機能訓練計画書の作成と計画に基づく機能訓練が受けられる施設で加算されます。 専門的なスタッフがリハビリをサポートを受けられるため、日常生活に必要な機能維持に役立ちます。 夜間看護体制加算 「夜間看護体制加算」は、常勤看護師を1人以上配置し、看護師または病院・看護ステーションなどと連携して24時間連絡体制を確保している施設で加算されます。また適用される施設では、身体状況が悪化したときの対応について入所時に本人や家族に説明し、同意を得る必要があります。 医療サポートが充実した特養を希望する方は、夜間看護体制加算のある施設を選ぶと良いでしょう。 費用負担の軽減~特定入居者介護サービス~ 前述の月額利用料は、所得に応じて支払い額が決まる仕組みになっています。簡単に言うと、所得が少ない人ほど支払いの負担が軽くなる、ということです。 この分類は5段階に分かれているので、以下で入居者本人がどれに当てはまるのか確認しておきましょう。 第1段階:生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税 第2段階:世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円以下 第3段階(1):世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円より大きく120万円以下 第3段階(2):世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人 第4段階:上記以外の方 出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省) 段階ごとの負担限度額 各段階の1ヵ月の負担限度額を表で確認していきましょう。それぞれの金額は、1ヵ月を30日としたときのものです。 第1段階 生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税 居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室0円9000円従来型個室9600円ユニット型個室的多床室1万4700円ユニット型個室2万4600円 出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省) 第2段階 本人及び世帯全体が市民税非課税で合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下の方 居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円1万1700円従来型個室1万2600円ユニット型個室的多床室1万4700円ユニット型個室2万4600円 出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省) 第3段階(1) 世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額80万円を超え120万円以下の人 居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円1万9500円従来型個室2万4600円ユニット型個室的多床室3万9300円ユニット型個室3万9300円 出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省) 第3段階(2) 世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人 居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室1万1100円4万800円従来型個室2万4600円ユニット型個室的多床室3万9300円ユニット型個室3万9300円 出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省) 第4段階 上記以外の人 居住費の負担限度額食費の負担限度額多床室2万5200円4万3350円従来型個室3万4500円ユニット型個室的多床室4万9200円ユニット型個室5万9100円 出典:「サービスにかかる利用料」(厚生労働省) 「要介護3以上」が特別養護老人ホームの入所条件 特養は、常時介護が必要で在宅での介護が困難な高齢者を対象とした介護施設です。もともと要介護1~5の方が入所対象でしたが、2015年からは要介護3以上の認定が入所の条件となりました。 基本的には65歳以上の高齢者が対象ですが、特定疾病に罹患している場合は40~64歳までの希望者にも入所が認められます。 特例として要介護1、要介護2でも入所できるケースも 基本的には要介護3以上が特養への入所の条件です。しかし、次の条件に当てはまる要介護1や2の方も入所できる場合があります。 認知症による日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さなどが頻繁に起きていること 知的障害・精神障害などを伴い、日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さなどが頻繁に見られること 家族などによる深刻な虐待が疑われるなどにより、心身の安全・安心の確保が困難であること 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱などの理由により、家族などによる支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること 入所は申し込み順ではなく、要介護度や家庭の状況などを総合的に判断して緊急性を点数化し、点数の高い順に入所が決定する仕組みになっています。 以前に比べると待機人数は少なくなったものの、短くて1~2ヵ月、長い場合は数年の待機期間が発生することもあります。特養への入所を考える際には、まず近隣施設の入所待機者を把握することから始めましょう。 特別養護老人ホームではどのようなサービスが受けられるの? 特養で提供されている介護サービスはどんなものでしょうか?ここからは、特養で受けられるサービスを紹介します。 栄養を考えられた食事 特養では、栄養士が作成した献立をもとに食事が作られます。栄養バランスが整っているだけでなく、入所者の持病やそのときどきの健康状態、好みなどにも配慮されます。 また、咀嚼・嚥下能力に応じて、硬い食材をミキサーにかけたり、汁物にとろみをつけるなどの対応も可能です。 さらに、毎日同じ時間に食事をすることで、生活のリズムが整うというメリットもあります。 施設職員・委託業者による定期的な清掃・洗濯 特養では、共有スペースはもちろん居室内の掃除も、施設の職員や委託業者によっておこなわれます。洗濯物も、外部のクリーニングに出す必要のあるものを除き、施設内で洗濯します。 日常生活のための能力や身体機能の維持のため、スタッフの援助を受けながら自分で掃除や洗濯ができる場合もあります。このような「自立支援」を希望する場合は、施設担当者に相談してみましょう。 入浴は最低でも週2回以上 多くの特養では週2回の入浴機会が設けられ、スタッフの介助により安全に入浴できます。健康上の利用等で入浴できない場合は、清拭などで体を清潔に保ちます。 施設によっては寝たままの姿勢で入浴できる「機械浴槽」が設置され、寝たきりの入所者でも定期的な入浴が可能です。 介護職員による排泄介助 一人で排泄するのが難しい入所者は、介護職員による排泄介助が受けられます。排泄の介助を受けることで、清潔を保つとともに感染症の予防にもなります。 尿意や便意を感じにくくなっている場合は、排泄の間隔を考慮してトイレに誘導したり、寝たきりなどトイレでの排泄が困難な方には尿器やおむつで対応するなど、入所者ごとの状態に合わせた介助がおこなわれます。 豊富なレクリエーション 特養では、入所者に楽しんでもらうためだけでなく、身体機能や認知機能低下防止も目的として、手芸やゲーム・カラオケなどのさまざまなレクリエーションがおこなわれます。 また、誕生日会のほか、クリスマスやお花見・七夕といった季節のイベントが毎月のように開催されたり、美術館やショッピングなどで外出することも。 さらに、外部から演奏者を招いて音楽会を開いたり、近隣の幼稚園や小学校と提携して子どもと触れ合うイベントをおこなっている施設もあります。 筋力維持のリハビリテーション 特養では、食事や排泄などの日常的な動作が自分自身でできるよう「自立支援」を目的とした「生活リハビリ」を中心にリハビリメニューが組まれます。 集団での体操のほか、ゲームや運動などがレクリエーションの一環として提供されます。 医療ケア 特養には最低でも1人以上の看護師が配置され、日々の健康管理や服薬管理がおこなわれます。看護師は、介護職員とともに入所者の体調の変化をチェックし、医療機関での診察が必要な場合には受診のサポートをおこないます。 施設によっては、胃ろうなどの経管栄養法や、人工肛門、インスリン療法、人工透析、疼痛管理などの医療ケアが受けられることも。対応できる施設は限定されるため、これらのケアが必要な場合は施設の担当者に確認しましょう。 看取り体制を整えた施設も多い 従来、特養では、入所者の急変時は救急車を呼んで搬送するという対応が主流でした。しかし現在では、看取りに対応できる施設も多くなっています。 看取りに対応している施設では、医師や看護・介護職員が連携して終末期に適したケアが施されます。 ただし設備面での条件もあるなど、すべての施設が看取りに対応しているわけではありません。施設での看取りを希望する場合は、看取りの実施状況について事前に確認しましょう。 特別養護老人ホームの設備 特養では必要な設備やそれぞれの基準が決められています。ここでは、代表的な施設についてご紹介します。 居室 1人あたりの床面積は10.65㎡以上とすること。 浴室 介護を必要とするものが入浴するのに適したものとすること。 トイレ 居室のある階ごとに分けること。ブザーまたはそれにかわる設備を設けること。 廊下 1.8m以上の幅とすること。 廊下および階段 手すりを設けること。 特別養護老人ホームの一日の流れ 特養での生活について、イメージをつかめない方もいるかもしれません。そこで、ここからは特養の一日の流れをご紹介します。 一日の流れは施設によって多少異なることはありますが、概ね以下のような過ごし方をしています。 6:00起床7:00朝食9:00体操、レクリエーション9:00~16:00入浴12:00昼食13:00レクリエーション15:00おやつ18:00夕食21:00就寝 起床 声掛けなどによって起床します。1人で身支度が難しい場合は、着替えや洗顔などを介護職員が介助します。 朝食 食堂に集まって食事を摂ります。食事介助が必要な方には、介護職員がケアをします。 また、食後の服薬介助、口腔ケアの介助も必要に応じて提供されます。 体操、レクリエーション 身体機能や認知機能の低下を防止するために、体操やレクリエーションがおこなわれます。 作業療法士・理学療法士・言語聴覚士といったリハビリの専門家が常駐している施設では、本格的なリハビリを受けられることもあります。 入浴 週2回以上、入浴できます。複数の入所者が順番に入浴するので、入浴時間が午前と午後に分かれる場合もあります。 昼食 朝食と同様、食堂に集まって昼食を摂ります。 レクリエーション 食後に休憩をはさんだ後、レクリエーションをします。 カラオケや体操など施設内でできるレクリエーションの他にも、天気の良い日には近所にお散歩やドライブに出かけることもあります。 おやつ 多くの特養では、朝・昼・夕の食事のほかにおやつを提供しています。 楽しくティータイムをするだけではなく、おやつを通して四季を感じたり高齢者に不足しがちな水分を補給する機会でもあります。 夕食 夕食も朝食・昼食と同じように、栄養バランスを考えられた献立が提供されます。加えて、特養では飲み込みや噛む力が衰えた方のために、きざみ食やソフト食といった食べやすい形態の食事も提供可能です。 就寝 夕食後の服薬や口腔ケアが終わったら、着替えて就寝の準備。就寝する時間は基本的に自由です。 夜間帯は、スタッフが居室を巡回して見守りしたり、おむつやトイレ誘導などの排泄介助をおこないます。 特別養護老人ホームのメリット、デメリット 特養のメリットは、費用の安さ以外にもあります。また、一方で入所基準が厳しいなどのデメリットもあるため、施設を探す前にしっかり把握しておきましょう。 メリット 最大の魅力は費用の安さ 終身で利用できる 安心の24時間介護体制 最大の魅力は費用の安さ 特養は公共の介護施設のため、費用負担が比較的軽いのが魅力です。入所時の一時金は不要で、月額利用料も10万円前後と民間の介護付き有料老人ホームなどに比べて安い傾向にあります。 また、介護付き有料老人ホームでは介護サービス費・食費・居住費は医療費控除の対象外ですが、特養では2分の1に相当する額が対象となります。このため、確定申告により所得税や住民税が安くなるメリットもあります。 終身で利用できる 同じ公的介護施設でも、介護老人保健施設の入所は原則3ヵ月までと決められています。 一方特養では、入所期間に限度はなく終身での利用も可能です。費用負担も比較的軽いため、長期でも安心して利用できます。 安心の24時間介護体制 特養では、入所者3人に対し介護(看護)スタッフ1人以上の配置が義務づけられており、手厚い介護が受けられます。 日中に比べると少ないものの、夜間も最低1人以上が常駐するため24時間安心して過ごせます。 デメリット 入所条件が厳しい 医療ケアが整っていない場合も すぐに入所できない場合も 入所条件が厳しい 民間施設では要介護度を問わず入居できる施設も多いのに対し、特養では要介護3以上が入所の条件です。要介護1~2の方も特例として入所できるケースもありますが、基本的には要介護度が高い方が優先されます。 また、要介護度だけでなく家庭環境などを総合的に判断し、緊急性が高い方から入所が決まります。このため、自宅での介護が可能な場合はなかなか入所できないこともあるのです。 医療ケアが整っていない場合も 特養では、看護師の夜間の配置は義務付けられていません。このため多くの施設では、看護師による医療ケアは日中のみに限られます。 設備についても充実している施設は限られており、施設内で対応できない場合は退所を求められることもあります。 すぐに入所できない場合も 特養は費用の安さゆえに人気が高く、地域によっては入所まで数年待ちが必要な場合もあります。 入所の順番は、申し込み順ではなく入所予定者の入所の緊急度によって施設側が判断します。本人や家庭の事情を考慮して「すぐに入所しないといけない」と判断された場合は、比較的スムーズに入所できるでしょう。 特別養護老人ホームに入所する流れ 特養には、基本的には以下のステップを経て入所します。 情報収集をする 施設を見学する 申し込みをする 入所事前調査がおこなわれる 入所 情報収集をする まず、特養をインターネットで調べたり資料請求するなどして、情報を収集します。この段階でいくつかの施設に絞り込みをおこないます。 施設を見学する 入所を希望する施設の候補がいくつか絞り込めたら、実際の施設を見学します。施設全体の雰囲気や介護職員の対応など、現場を自分の目で確認しましょう。 申し込みをする 申し込みをする施設の申込書を取り寄せましょう。見学時に書類をもらうこともできますし、郵送やインターネットで手に入れられる施設もあります。 また、申込書以外にも介護保険証のコピーといった書類が必要な場合もあります。必要書類は市区町村によって異なるので、事前に確認しておきましょう。 入所事前調査がおこなわれる 入所の申し込みをすると、施設によって審査がおこなわれます。入所予定者の心身の状態や家庭の状況を考慮して入所の優先順位が決められます。 入所 空室が発生次第、優先順位に基づいて入所予定者に連絡されます。連絡が来たら、入所予定日や契約日の調整をして入所します。 特別養護老人ホームへ早く入所するには? 入所基準が要介護3以上になったことで以前と比べる待機期間は減少傾向ですが、それでも入所まで1年以上かかることもあります。 少しでも早期の入所を希望する場合は、次の方法を試してみてはいかがでしょうか。 同時に2ヵ所以上申し込む 人気の低い居室タイプに申し込む 探す地域を拡げてみる 家族が就職して介護の必要度を上げる 併設の福祉サービスを利用する 同時に2ヵ所以上申し込む 入所を申し込める施設の数に制限はありません。申し込み費用もかからないので第1希望だけでなく第2・第3希望の施設にも申し込んでおきましょう。複数申し込んでおけば、先に空きが出た施設に入所できます。 人気の低い居室タイプに申し込む 特養は居室のタイプで費用が変わるため、月額利用料が数万円高くなるユニット型個室とユニット型準個室は比較的人気がありません。そのため予算内であれば、ユニットタイプに絞って複数の施設に申し込むことで、早期に入所できる確率が高まります。 探す地域を拡げてみる 一般的に人気の高い特養ですが、入所待ちの人数は地域によって差があります。数年待ちが必要な激戦区もあれば、定員割れしていることもあるのです。広域型特養ならどこにお住まいの方でも申し込めるため、探す地域を広げるのも一案です。近隣地域まで範囲を広げることで、比較的早期に入れる施設が見つかるかもしれません。 家族が就職して介護の必要度を上げる 家族が就職することで、入所の優先順位を上げられることがあります。なぜなら、家族が介護ができない状況であれば、入所の必要性が高いと判断されるためです。 具体的には、専業主婦として在宅介護を担っていた人が就職した場合、施設側が入所の必要性が高いと判断します。 併設の福祉サービスを利用する 特養の中には、デイサービスやショートステイなどの在宅介護サービスも提供している施設があります。 こうした特養の在宅介護サービスを利用することで施設側が入所予定者の状況を把握できるため、入所前の審査を有利に進められるとされています。 ゆくゆくは介護施設への入所を検討している場合には、特養が運営しているデイサービスなどを利用するのも待機期間を短縮するのに有効な手段です。 特別養護老人ホームに関するよくある質問 特別養護老人ホームに入居する人はどんな人でしょうか? 特養は誰もが入居できるわけではなく、要介護3以上で65歳以上の高齢者を対象としています。ただし特例として、要介護1、要介護2の人が入居できるケースもあるので気になる施設がある場合、一度問い合わせてみましょう。 特別養護老人ホームと有料老人ホームの違いは何ですか? 両施設を比較すると「入居条件の違い」「費用の違い」「サービス内容の違い」「設備の違い」が挙げられます。 入居条件について、有料老人ホームが比較的自立の人から入居できるのに対し、特養は要介護3以上からが入居条件になります。 また、費用感も入居一時金が基本的に必要になってくる有料老人ホームに対し、特養は入居一時金は不要で月額利用料のみです。 サービス内容においては、レクリエーションなどが豊富な有料老人ホームに対し、特養では基本的に介護サービスが中心で、それに伴い有料老人ホームと比較すると居室面積も最低限に作られている施設が多いです。 特別養護老人ホームはなぜ安いのでしょうか? 特養は、国からの助成金や税金面で優遇されているため安価で運営できています。 入居者にとって初期費用がかからないことはメリットで、介護度が上がっても終身的に生活できるのは魅力的です。その反面、安価ということもありどの施設も満室の傾向が強いというのが現状です。 ▶「いい介護」で有料老人ホームを探してみる { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", ...

2021/11/22

article-image

【動画でわかる!】グループホームの費用はいくらかかる?月額利用料の内訳や初期費用を徹底解説!

認知症の方の入居先を探す際、選択肢に挙がるのが認知症の高齢者が共同生活を営む小規模介護施設「グループホーム」です。 この記事では、グループホームの入居一時金や月額利用料を詳しく解説。グループホームで使える助成制度についてもご紹介しています。 https://youtu.be/5Bec4lhyW4M グループホームにかかる費用の相場 グループホームの費用には、入居時に必要な「初期費用」と毎月発生する「月額利用料」があります。民間、社会福祉法人、医療法人、NPO法人とさまざまな団体がグループホームを運営していることから、施設ごとの費用やサービスには差があります。 初期費用は0円の施設から100万円程度の施設まであり、平均すると10~20万円程度。月額利用料は施設の立地やサービス内容によっても異なり、おおむね15~30万円程度です。 一般的な有料老人ホームに比べると、初期費用・月額利用料ともに費用を抑えて入居することが可能です。 項目 ...

2021/11/15

特集

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面など様々な方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト