大分県の高齢者支援の取り組み
大分県では、高齢者や介護をしている人を支援する取り組みをしています。その取り組みの一部を紹介します。
- 大分県版フレイルチェックシート
- しんけん元気プロジェクト
- お口元気体操
大分県版フレイルチェックシート
大分県では、県内に住む高齢者のフレイルを予防するために情報発信をしています。フレイルとは健康な状態と要介護の間の状態のこと。対策をすれば健康に戻りますが、そのままにしていると介護が必要になってしまう可能性のある状態です。
このフレイルについて、大分県ではフレイルになっているかどうかを簡易的に確認できる「大分県版フレイルチェックシート」を作成して公開しています。チェック項目には、日常生活で外出をしているか、運動機能が維持されているか、充実した生活をできているか、といった心身の状態を確認する内容が盛り込まれています。
また、フレイル・介護予防ができる体操や食事についても紹介。フレイルチェックと予防がひとつでできるリーフレットになっています。
参考:「フレイルを予防しましょう 【2月1日はフレイルの日です】」(大分県)
しんけん元気プロジェクト
「しんけん元気プロジェクト」は、新型コロナウイルスの重症化リスクが高い高齢者が外出を控えている状況が長引いていることを受けて始まったもの。感染対策が必要な一方で、活動の機会が減ることで心身の健康状態が悪化しやすいため、「運動」「栄養のある食事」「口の清潔」「支え合い」の4点が大切としています。
心身の健康を維持する方法として、「めじろん元気アップ体操」という大分県独自の健康体操や、栄養バランスの良い食事、家族や友人との電話といったものを紹介。気軽にできるものが多く、県民がすぐに取り入れられるようになっています。
参考:「しんけん元気プロジェクト ~高齢の方がこころとからだの健康を保つために ~」(大分県)
お口元気体操
口が健康でないと、食事をおいしく食べられません。食べられないせいで栄養状態が悪くなり、要介護状態になってしまうこともあります。そこで大分県は口の健康を維持するための「お口元気体操」の動画を県のホームページなどで公開しています。
また、パンフレットでも「お口元気体操」の方法を紹介。動画もパンフレットも大分県歯科衛生士会の協力によって作成されています。
参考:「毎日楽しくおいしく食べるために、お口元気体操!」(大分県)
大分県の老人ホーム事情
大分県には公的な老人ホームである特別養護老人ホームが82施設あり、定員の合計は4844人となっています。また、同じく公的な老人ホームのひとつである介護老人保健施設は69施設、定員の合計は4507人です。
特別養護老人ホームと介護老人保健施設は、どちらも公的な老人ホームですが、入居条件と入居可能期間が大きく異なります。例えば、特別養護老人ホームは要介護3以上でないと入れませんが、介護老人保健施設は要介護1以上であれば入所できます。しかし、特別養護老人ホームは終身利用できますが、介護老人保健施設は自宅での生活が可能な状態に回復したと判断されたら退所を求められることがあります。
特別養護老人ホームは費用が安いうえに終身利用ができるため人気が高いです。そのため、入所までに数ヵ月~数年かかることも。すぐにでも老人ホームに入りたい場合は、比較的に早く入れる民間の老人ホームも検討してみましょう。
民間老人ホームには、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの種類があります。施設ごとに提供サービスが異なるので、事前にしっかりとサービス内容を確認することが大切です。
参考:「介護保険指定事業所一覧」(大分県)