名古屋市の高齢者支援の取り組み
名古屋市では、高齢者の生活を支援するための取り組みをおこなっています。ここでは主な取り組みについて紹介します。
- 家族介護者教室
- 在宅要介護高齢者等寝具貸与事業
- 高齢者排せつケアコールセンター
- はいかい高齢者おかえり支援事業
- 鯱城学園
- 日常生活用具の給付
- 生活援助軽サービス
家族介護者教室
家族の介護をしている方や介護に興味がある方を対象に、介護の知識や技術を学べる講座を開催しています。
内容や口腔ケアの方法や、身支度や車の乗り降りの介助といった具体的な知識を身につけられるものとなっています。また、介護をしている方同士の交流会も設けています。
参考:「家族の方への支援」(名古屋市)
在宅要介護高齢者等寝具貸与事業
「在宅要介護高齢者等寝具貸与事業」は、要介護4以上の家族を介護していて市町村民税非課税の世帯を対象に、寝具やねまきを貸与する制度です。
借りられるものは、敷布団またはベッドパット、掛け布団、毛布、枕、シーツ、カバー、ねまきもしくはパジャマです。シーツ、カバー、ねまき・パジャマは10日に1回交換してもらえます。
参考:「在宅要介護高齢者等寝具貸与事業」(名古屋市)
高齢者排せつケアコールセンター
「高齢者排せつケアコールセンター」は、排泄に関する悩み全般の相談に乗ってくれる窓口です。
具体的には、「尿が最後まですっきり出ない」「便が硬くて何日も出ていない」「介護のときにはどんなオムツを選べば良いのか」といった悩みにも対応してくれます。
相談は電話や対面、必要であれば自宅訪問によるアドバイスも可能。無料で具体的な助言がもらえます。
参考:「高齢者排せつケアコールセンター」(名古屋市)
はいかい高齢者おかえり支援事業
名古屋市では、認知症によって徘徊して帰宅できなくなる可能性のある高齢者を対象に、「はいかい高齢者おかえり支援事業」を実施。これは徘徊の危険性のある認知症高齢者を事前に登録しておくことで、万が一、行方不明になったときにスムーズに高齢者を捜索・保護ができる制度です。
この事業は認知症高齢者が行方不明となった場合、家族が「おかえり支援サポーター」や協力事業者にメールを配信し、情報提供を求める流れです。
警察が捜索するだけでなく、「おかえり支援サポーター」や協力事業者の情報も活用し、より早急に行方不明者を保護することを目的としています。
参考:「はいかい高齢者おかえり支援事業の概要」(名古屋市)
鯱城学園
名古屋市では、60歳以上の学ぶ意欲のある高齢者が入学できる「鯱城学園」という学校を設置しています。
この学園では、「暮らし」「国際」「健康と福祉」「音楽」「園芸」「陶芸」「美術」「歴史と文化」という8つの専攻に分かれて、関心のある分野を学べます。
加えて、クラブ活動の時間もあります。書道や社交ダンス、英会話などの多様な部活動で生徒同士の交流の機会も設けられています。
参考:「学習機会の提供」(名古屋市)
名古屋市では、60歳以上の学ぶ意欲のある高齢者が入学できる「鯱城学園」という学校を設置しています。
この学園では、「暮らし」「国際」「健康と福祉」「音楽」「園芸」「陶芸」「美術」「歴史と文化」という8つの専攻に分かれて、関心のある分野を学べます。
加えて、クラブ活動の時間もあります。書道や社交ダンス、英会話などの多様な部活動で生徒同士の交流の機会も設けられています。
参考:「学習機会の提供」(名古屋市)
日常生活用具の給付
一人暮らしなどの高齢者を支援するために、名古屋市では日常生活用具の給付をおこなっています。
具体的には、寝たきりや災害時にすぐに避難が難しい方を対象に、自動消化器や火災警報器を給付。また、寝たきりの方や高齢者のみの世帯を対象に、電磁調理器の給付をおこなっています。
用具費用の1割が自己負担として発生します。
参考:「ひとり暮らしの方などの支援」(名古屋市)
生活援助軽サービス
「生活援助軽サービス」は、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯を対象に、ちょっとした援助をおこなうサービスです。
依頼できる内容は、窓ガラス拭き、小さな家具の移動、除草、耐震留具や火災警報器の取り付けといったもの。一人暮らしの高齢者では難しい日常的な困りごとを、シルバー人材センターの会員が対応します。
利用料は1回あたり210円。1回2時間以内の援助を同一年度4回まで依頼できます。
参考:「ひとり暮らしの方などの支援」(名古屋市)
名古屋市の老人ホーム事情
名古屋市は愛知県の県庁所在地ということもあり、そこに暮らす高齢者も多く、県内のほかの市町村よりも多くの老人ホームが集まっている地域です。
しかし、老人ホームの入居希望者に対して施設数が足りていないのも実情です。2023年10月時点で、特別養護老人ホームの入居待機者数は名古屋市内だけでも9800人以上。市内すべての特別養護老人ホームの定員を合計しても9020人ですから、定員より多い高齢者が入居の順番待ちをしているのです。
そのため、「すぐにでも入居したい」という場合は、民間施設である有料老人ホームなども合わせて検討した方が良さそうです。特別養護老人ホームよりも有料老人ホームの方が高額になってしまう傾向はあるものの、家族が介護ができない状況になってしまったり、在宅介護に限界を感じている場合は民間施設も探してみましょう。
参考:「特別養護老人ホーム待機者数」(名古屋市)