八尾市の高齢者支援の取り組み
八尾市では、高齢者や介護をしている人を支援する取り組みをしています。その取り組みの一部を紹介します。
- 訪問理美容
- 高齢者ふれあい農園
- 高齢者見守りサポーターやお
- 家族介護用品支給
訪問理美容
八尾市では要介護3以上の高齢者を対象に、訪問理美容サービスに費用助成をおこなっています。訪問理美容サービス利用1回につき1500円を市が負担します。
訪問理美容サービスは、理髪店に出向くのが難しい方を対象にしたサービス。この助成を受けるには担当ケアマネジャーもしくは地域包括支援センターにて訪問理美容の必要性があると認められることが必要です。
この助成は年度内に最大4回受けられます。利用券が交付されるので、それを訪問理美容の事業者に渡すことで費用が軽減されます。
参考:「訪問理美容」(八尾市)
高齢者ふれあい農園
高齢者ふれあい農園とは、農作物の栽培を通して参加者同士の交流の機会や高齢者の生きがいをつくることを目的とした事業です。八尾市内の所有者から市が農地の貸与を受けて運営しています。
農園では農作物の栽培や、参加者同士の交流、近隣の保育所との交流などがおこなわれています。利用料は、会費や水道代など年2000円程度が必要です。
参加するには、毎年3月と9月におこなわれる定期募集か、毎月1~19日におこなわれる月次募集に応募する必要があります。農園の区画に限りがあるので、応募者多数の場合は抽選で参加者が決定されます。
参考:「高齢者ふれあい農園」(八尾市)
高齢者見守りサポーターやお
地域の高齢者を見守るために八尾市では「高齢者見守りサポーターやお」という仕組みを構築しています。この仕組みは、地域の民間企業や病院、介護施設などが地域包括支援センターなどと連携して高齢者を見守るもの。協力事業者が高齢者に異変があると感じたら、地域包括支援センターなどに情報提供する体制になっています。
具体的に高齢者の異変というと、新聞や郵便物がポストにたくさん溜まっている、しばらく洗濯物が干されていない、庭の手入れがされていない、顔色が悪くてやせてきた気がする、といったようなものです。
「高齢者見守りサポーターやお」に協力しているのは、電気・ガスなどのインフラ事業者や、新聞販売店、宅配便業者といった高齢者と関わる機会の多い事業者。普段から高齢者宅を訪れるため、ちょっとした異変にも気が付きやすいためです。
異変を感じた事業者が情報提供すると、地域包括支援センターなどのスタッフが高齢者宅を訪問し、状況確認をおこなって必要な支援につなげられるようになっています。
参考:「高齢者見守りサポーターやお」(八尾市)
家族介護用品支給
要介護3以上でおむつなどを必要としている高齢者を対象に、八尾市では介護用品の支給をおこなっています。
支給を受けられるのは、要介護3の場合は最大月5000円、要介護4~5の場合は最大月6000円。紙おむつや尿取りパッド、ドライシャンプーなどが対象となります。
支給を受けるには専用の申請書に記入のうえ、市役所の高齢介護課か地域包括支援センターに提出が必要です。
参考:「家族介護用品支給」(八尾市)
八尾市の老人ホーム事情
2020年3月時点で八尾市内の特別養護老人ホームは22施設あり、合計の定員数は1070人となっています。特別養護老人ホームは公的な介護施設のなかでも需要が高く、入所待機者が多い傾向にあります。こうした状況が今後も続くことを見込んで、八尾市では2022年度に30人の定員の増加を予定しています。
なぜ特別養護老人ホームの需要が高いかというと、特別養護老人ホームは費用が安いうえに終身利用ができるから。身体的な介助に加えて認知症対応も可能なので、人気が高くて申込みから入所までに時間がかかり、数年待つケースもあります。
もし、すぐに老人ホームに入りたい場合は民間老人ホームも合わせて検討しましょう。民間老人ホームは特別養護老人ホームよりも費用が上がってしまう傾向がありますが、待機者が少なくて空室がある場合も多いので、比較的早く入居が可能です。
参考:「第8期 八尾市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画 第5章 施設整備の方向性」(八尾市)