九州エリアの入居相談を担当する前田さん。実は、九州は全国的にも人口対比で老人ホームの数が多い地域なんだとか。では、施設探しがしやすいかと言うと…?九州の施設探し事情についても、詳しく聞きました!
―前田さんは、入居相談員を始めて何年目になるんですか?
前田
6年目ですね。入社当時は、介護業界についても施設の知識も全くなかったので、必死にいろんな施設さんを見に行って勉強した記憶があります(笑)。
―実際に施設見学をして、まさに「見て学んだ」という感じだったんですね。
前田
でも、初めのうちは施設さんの説明を聞いてもわからないことばかりでした。
サービス内容について、同じ施設種別の施設なのに別の施設に行くと全く違う説明を受けたりしますから。それだけ介護サービスが柔軟に対応できるということなのですが、最初は混乱しましたね。
―お客さまも、そういう混乱をしていらっしゃるかもしれないですね。
前田
そうなんです。介護サービスはややこしいところがあるので、それを一言とか二言でわかりやすくお伝えするのが私たちの役目ですね。
お客さまの頭の中で、点と点でバラバラだった情報を線で繋げるイメージというか。私たちがそういう説明ができると、お客さまの施設選びというハードルの高い買い物に不安がなくなると思うんです。
だから、私に相談していただいたからには納得して買い物していただきたい。
それに、老人ホームに入居することは、一生のうちにそう何回もないことですから、ほとんどのお客さまは初めての施設探しなんですね。
もちろん、ご自分で介護施設を探すこともできますが、私にご相談いただいたからこそ安心して買い物(=施設選び)できた、と感じてもらえると嬉しいですね。
―前田さんは、「いい介護 入居相談室」をどんな相談室だと思いますか?
前田
お客さまの状況をトータルに判断して、本当に合った施設をご案内できる相談室だと思っています。
例えば、資料請求などのお問い合わせいただいた施設だけのご説明をするのではなくて、お客さまの状況をトータルに判断して提案する。施設見学に行った後のお話も聞きながら、本当に求めていることをキャッチするようにしています。
あとは、万が一、お客さまが勘違いされていることがあったら、「それは違いますよ」とちゃんとお伝えして、理解していただけるように説明できるのが「いい介護 入居相談室」のメンバーですね。
―なるほど。老人ホームって1つひとつ違うから、しっかり理解するのが難しいですもんね。
前田
そうなんです。だから、それぞれの施設の細かい情報を頭に入れながら、お客さまに合っているところをご提案しています。
ただ「お客さまの要介護度に合っている施設の資料を送付する」とか「施設を提案する」というように機械的に仕事をすることもできるんですが、それはやっぱり違いますよね。
せっかく相談していただいているので、私が持っている知識はすべてお渡ししたいですし、納得して施設に入居していただきたいですから。
―前田さんは、九州エリアを一手に引き受けていますが、九州ならではの特徴はありますか?
前田
関東・関西と比べると、大手の運営会社さんが少ないことですかね。大きな企業さんがたくさんの施設を展開しているというよりは、地場の企業さんや1つだけ施設を運営している企業さんが多いです。
…でも、実は九州って人口あたりの施設数は全国でダントツなんですよ。
―えっ!そうなんですか!そんなイメージはありませんでした…。
前田
私も意外でした(笑)。例えば、人口10万人あたりの介護施設数の1位は宮崎県ですし、4位には佐賀県、6位には大分県…と、10位以内に九州の6つの県がランクインしています。
ただ、施設がたくさんあるから良いかと思えばそうではなくて、たくさんあるからこそ施設探しのときに迷ってしまうというか…。
ただでさえ老人ホームはいろんな情報が飛び交っていたり、施設ごとの特徴も異なっているので、施設数が多いとお客さまも情報の整理が大変だと思います。
―施設が多いと「結局、どの施設が良いの?」と迷いそうですね。
前田
それに、今は本やネットで介護施設についての勉強をしてから施設探しされる方も多いんです。それは素晴らしいことなんですが、実際の施設はそういう”教科書通り”ではないケースが多くて。
―というと?
前田
例えば、「福岡で『介護付き有料老人ホーム』に限定して探したい」というご相談をよく受けるのですが、実は福岡では、この15年くらい新しい介護付き有料老人ホームができていないんです。
―知りませんでした!それは、どうしてですか?
前田
国の規制がかかっているんです。「介護付き」は「住宅型有料老人ホーム」などの他の形の施設よりも国の介護費の補助が多い。だから、国の負担を抑えるために、福岡では新しく「介護付き」は作れないようになっているんです。
でも、ほとんどのお客さまはそれを知りません。なので、ネットで「介護付き」に絞って調べてしまうと古い施設しかありませんし、なにより選択肢がかなり狭まります。
そういうときに、私たち相談員が国の規制のことをかみ砕いてお伝えするわけです。
―「国の規制」なんて、介護施設に詳しくないとわからないですもんね。でも、どうして「介護付き」を希望するお客さまが多いんでしょう?
前田
大抵のお客さまは、「『介護付き』は手厚いケアをしてもらえるから」と希望されます。ネットや本にそう書いてあるんですね。でも、実は同様のサービスを提供できる「住宅型」や医療ケアに特化した「サービス付き高齢者向け住宅」もあるんですよ。
「住宅型」や「サービス付き高齢者向け住宅」は、介護サービスを自分に合わせて組み合わせられる施設なので、ご希望があればお看取りまでしてくれる施設もあります。
そうした介護業界の事情も含めてお客さまにご提案するので、私にご相談いただければ1人で探すよりもずっと効率的に施設探しができます、と胸を張って言いたいですね。
【プロフィール】
前田 和子 /入居相談員歴:2017年~
福岡県大野城市生まれのB型。生粋のジャズ好き。世界中のいろんなビッグバンドの音楽を聴くのが趣味。自身もドラマーとして活躍しており、休日はジャズドラマーとして演奏しているそう。愛犬はチワワとパピヨンのミックス犬の女の子。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。