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老人ホームでの感染症対策|集団感染をしないためには?

老人ホームでの感染症対策

2022年1月25日2022年8月15日良い老人ホームの見分け方

老人ホームでの新型コロナウイルス集団感染に、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。老人ホームは多くの人が暮らす施設だけに、感染予防対策は重要です。この記事では、老人ホームでの集団感染対策を徹底解説。安心して入居できる老人ホーム探しに役立てください。

この記事を監修する専門家

入居相談室室長 北野 優

2009年に入居相談員のキャリアをスタートしてから、延べ1万人以上の相談を受ける。入居相談員としてのスキル・知見は群を抜いており、「人生100年時代 失敗しない介護施設選びと介護費用の目安」「相談事例から学ぶ!失敗しない有料老人ホーム探しのポイント」など老人ホーム選びに関する数々のセミナーにも登壇。7000施設以上の紹介数を誇る、いい介護入居相談室の室長。

目次
  • 1. 高齢者に重要な感染予防対策
  • 2. 感染症対策ガイドライン
  • 3. 老人ホームでおこなう感染予防対策事例
  • 4. 老人ホームで多い感染症は
  • 5. 老人ホームで感染症が発生する経路は?
  • 6. 面会に行く家族が気を付けることは?
  • 7. オンライン面会を活用する
  • 8. 感染対策委員会の設置
  • 9. 老人ホームでの感染症予防に関するよくある質問

高齢者に重要な感染予防対策

老人ホームには、免疫力の弱い高齢者が多く入居しています。感染症が持ち込まれると施設内で拡がりやすいため、安全な日々の暮らしを守るために感染予防対策が欠かせません。

施設によっては、認知機能の低下した高齢者が入居している場合もあります。認知症になると自分自身で感染予防対策を徹底するのが難しくなるため、施設のスタッフが中心となって対策をおこなう必要があります。

また、老人ホームに感染症を持ち込まないためには、面会する家族も感染予防対策を理解し、実行することも大切です。

感染症対策ガイドライン

感染症対策ガイドラインは、医療・介護関係者が感染症に対する知識を身につけたうえで業務に取り組むため、厚生労働省により制定されました。

老人ホームは施設ごとに入居者数や設備などが異なります。このため、ガイドラインではそれぞれの施設に適した感染症対策がおこなえるよう基本的な対策方法を定めています。

新型コロナウイルスの影響で、施設内の集団感染対策が一段と重要になりました。安心して過ごせるよう、入居を希望する施設がどんな対策をおこなっているか知っておきましょう。

老人ホームでおこなう感染予防対策事例

老人ホームでは、具体的にどのような感染予防対策を講じているのでしょうか。どの施設でもおこなわれている基本的な対策を紹介します。

  • うがい、手洗いの徹底
  • 換気
  • 湿度管理
  • 予防接種
  • 接触場所の消毒
  • 排泄物と嘔吐物の適切な処理
  • 入居者の健康状態についての情報共有

うがい、手洗いの徹底

多くの老人ホームでは感染症を持ち込んだり拡大するのを防ぐため、入居者やスタッフはもちろん、面会に来た家族や納入業者など、施設に出入りするすべての人に対してうがいや手洗いをするよう徹底しています。

換気

新型コロナウイルスが流行したことで、感染症予防に対する換気の重要性が改めて見直されました。しかし、高齢者にとって急な温度変化は体調不良を引き起こす危険性もあります。このため換気は入居者の意見を聞いたり、体調を観察しながらおこないます。

湿度管理

加湿器により湿度を一定に保つことで、空気感染や飛沫感染のリスクを下げます。ただし、タンク内にレジオネラ菌が繁殖し、室内に噴霧されたことによる感染死亡例もあります。このため定期的に加湿器を清掃し、清潔に使用することも大切です。

予防接種

インフルエンザなどへの感染を防ぐため、定期的に予防接種をおこないます。現在では、新型コロナウイルスの予防接種も進んでいます。

接触場所の消毒

複数人が接触する場所は定期的にアルコール消毒をする

老人ホーム内は、ドアノブやエレベーターのボタン、手すり、照明のスイッチなど、複数の人が接触する場所が数多くあります。このような場所では、1日に数回アルコール消毒をおこないます。

排泄物と嘔吐物の適切な処理

大腸菌などは、人の排泄物を介して感染が拡がります。このためおむつの交換などは、適切でスピーディーな処理が必要です。

入居者だけでなく介護スタッフが感染する可能性もあるため、処理する際は使い捨て手袋やビニールエプロンを使用します。また、汚物が服やシーツに付着した場合は速やかに交換し、適切な方法で洗濯します。

入居者の健康状態についての情報共有

発熱や嘔吐、下痢、咳、頭痛、発疹など入居者の体調に異変を感じた場合は、申し送り時に次の時間帯のスタッフに報告するなど情報を共有します。

老人ホームで多い感染症は

老人ホームで集団感染の恐れがあるのは新型コロナウイルスのほか、インフルエンザ、ノロウイルス(感染性胃腸炎)

入居者・スタッフ共にかかりやすく集団感染の恐れがある感染症には、新型コロナウイルスのほか、インフルエンザ、ノロウイルス(感染性胃腸炎)などがあります。特に、冬場は空気が乾燥しやすくウイルスや細菌が飛散しやすいため、感染予防対策が一段と重要です。

また、免疫力の低下した高齢者は「MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)」に感染しやすくなります。MRSAは抗生物質が効きにくく院内感染を起こしやすいため、注意が必要です。

老人ホームで感染症が発生する経路は?

老人ホームで感染症が発生する主な経路には、以下の4つがあります。

  • 接触感染
  • 飛沫感染
  • 空気感染
  • 血液媒介感染

それぞれの経路で感染する代表的な感染症や、その予防対策について見ていきましょう。

接触感染

接触感染は、感染者から排出された病原体に直接触れたり、それらが付着したものに接触することで起こります。代表的な感染症に水虫や尿路感染症があり、多くの人が触れる場所や汚物が付着しやすい場所では特に注意が必要です。

複数の人でタオルなどを使いまわしたり、ほかの人が使ったものを消毒せずに使用することで感染が拡がるため、不用意にものに触れないことや使用後の消毒を徹底することが大切です。

飛沫感染

飛沫感染は、ウイルスや細菌が感染者の「咳」「くしゃみ」などで飛び、ほかの人の体内に入ることで起こります。

代表的な感染症にはインフルエンザがあり、発症すると「咳」「くしゃみ」が増えます。目に見えない細かい飛沫は遠くまで飛散するため、マスクをするとともに適度な距離を取ることを意識します。

また、多くの入居者が集まる食事やレクリエーションなどは、気をつけていても飛沫を浴びる危険性が高まるため、特に注意が必要です。

空気感染

ウイルスや細菌を含んだ飛沫の水分が蒸発すると、微粒子となって空気中に漂います。これを吸い込むことで感染するのが空気感染で、代表的なものに麻しんや水痘があります。

病原体が広い範囲を漂うため、接触したり感染者に近づかなくても感染します。また、粒子が非常に細かいため、一般的なマスクで完全に防ぐのは困難です。

締め切った空間ではリスクが高まりますが、換気をすることで病原体は外に出ます。このため、居室などを長時間締め切った状態にしないことが大切です。

血液媒介感染 

血液媒介感染は、病原体を含む感染者の血液などが他者の体内に入ることで起こります。輸血や針刺し事故などが原因になることが多く、代用的な感染症にB型肝炎やC型肝炎、HIVがあります。

老人ホームでの発生頻度は高くありませんが、採血や血糖測定など血液を扱うことも多々あります。このような場面では使い捨て手袋を着用するとともに、しっかり消毒された機材を使うことも重要です。

また、ほかの人への感染を防ぐため、血液媒介感染で起こる疾患を持っている場合は必ず施設に申告します。

面会に行く家族が気を付けることは?

老人ホームで生活する親や友人に面会へ行く際は、次の点に注意しましょう。

  • 建物や居室に入る際は、手洗いやアルコール消毒剤などで手指の消毒をおこなう
  • せきが出ていなくても、マスクを着用する
  • 体調不良のときや発熱している場合は面会を控える
  • 感染症が流行する時期は、予防接種を受けるなど感染防止対策をおこなう
  • 食品を持ち込む場合は事前に職員に確認し、内容などを伝えておく
  • 小さな子どもは幼稚園や保育園などを経由してウィルスを持ち込む可能性があるため、連れて行く場合は事前に確認する

オンライン面会を活用する

新型コロナウィルスによりオンライン面会ができる老人ホームが増えている

新型コロナウイルスの流行により、オンライン面会が可能な老人ホームも増えています。

パソコンやタブレットなどの通信機器とWi-Fiが使える環境を用意する必要はありますが、遠方に住んでいても気軽に面会できたり、対面での面会制限がかかっている場合でもオンラインなら面会できるなどのメリットもあります。対面での面会と使い分け、うまく活用していきましょう。

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感染対策委員会の設置

老人ホームは入居者の安全を確保する責任があることから、感染症対策は非常に重要です。

施設内での感染症(食中毒を含む)の発生や感染拡大を防止するため、令和3年度介護報酬改定からすべての介護サービスで感染対策委員会の設置が義務化されました。

感染対策委員会は、運営委員会などのほかの委員会とは独立して設置・運営されます。ただし、事故防止検討委員会は関係職種や取り扱う内容が近いことから一体的に設置・運営することも認められています。

感染対策委員会の構成

感染対策委員会は、組織全体をカバーできるよう幅広い職種で構成されます。感染症対策の知識を持った人を入れる必要があるため、外部の医師などに参加してもらうなど施設の実態に合わせてメンバーが決定されます。

例として、次のような職種で構成されます。

施設長施設全体の管理責任者
事務長事務関連、会計関連を担当
医師検査・診断・治療等、専門的知識の提供を担当
看護職員看護ケアなど、専門的知識の提供と同時に生活場面への展開を担当可能であれば複数名で構成
介護職員介護場面における専門的知識の提供を担当
各フロアやユニットから1名
デイサービス等の各併設サービスの代表者1名ずつなど
栄養士栄養管理、抵抗力や基礎体力維持・向上
生活相談員入所者からの相談対応、入所者への援助
入所者の生活支援全般にわたる専門的知識の提供を担当

出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省)

感染対策委員会の開催頻度

感染対策委員会は定期的に開催されるとともに、感染症が発生しやすい時期や感染症の疑いがある場合などには、必要に応じて随時開催されます。

参加メンバーの負担を減らすため、ほかの委員会と続けておこなうなど時間を無駄なく使えるよう工夫しながら実施されています。

感染対策委員会の活動内容

感染対策委員会の主な役割は「感染症の予防」と「感染症発生時の対応」で、具体的には下記の内容を実施します。

  • 施設内の具体的な感染対策の計画を立てる。
  • 施設の指針・マニュアルなどを作成・見直しをし、あらかじめ見直す時期や担当者を決めておく。
  • 感染対策に関する職員などへの研修を企画、実施する。
  • 感染症発生時を想定した訓練(シミュレーション)を実施する。
  • 新規入居者の感染症の既往等を把握し、適切なケアプランを検討するとともに、必要な配慮事項(むやみに隔離するのではなく、何がリスクであるかを理解して対応することが重要)などがあれば現場関係者等に周知する。
  • 入居者・職員などの健康状態の把握に努め、状態に応じた対応・行動などを事前に明確にしておく。
  • 感染症の発生時には、あらかじめ作成したルールや職場で定めた連絡系統図に沿って、適切な対応をおこなうとともに、必要な部署や行政などと情報共有をする。終息の判断は、保健所と相談のうえ、感染対策委員会で最終的に判断をする。
  • 各部署での感染対策の実施状況を把握、評価し、改善すべき点などを検討する。

出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省)

感染対策委員会の活動例

実際に老人ホームでおこなわれた活動例を紹介します。

  • 教育・啓発(研修の計画・運営、感染に関する職員の意識調査など)
  • マニュアルの見直し(現在の手順書の問題点の検討と見直し)
  • 食事に関する衛生管理(厨房、食堂、食事介助における衛生管理)
  • 口腔ケアの検討 ※歯科医が口腔ケアを行うことで発熱がなくなった事例あり
  • 排泄介助の検討(感染管理の観点から望ましい排泄介助手順の検討など)

出典:「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚生労働省)

老人ホームでの感染症予防に関するよくある質問

新型コロナウィルスに対する対策は何をしていますか?

主に入居者、介護スタッフ、面会に来る家族、その他業者へのうがい・手洗い・消毒・検温の徹底、館内の換気、共用部分の消毒、飛沫感染防止のアクリル板の設置などが挙げられます。

また家族の面会については時間の制限を設けたり、通信機器でのオンライン面会を実施している施設もあります。施設によっては、面会時にワクチン接種証明を求められる場合もあるので事前に施設へ確認しましょう。

老人ホームで多い感染症は何ですか?

老人ホームで集団感染の恐れのある感染症には、新型コロナウイルスのほか、インフルエンザ、ノロウイルス(感染性胃腸炎)などが挙げられます。特に、冬場は空気が乾燥しやすくウイルスや細菌が飛散しやすいため、うがい・手洗い・消毒が必須です。

老人ホームで感染症が発生する主な経路は何ですか?

主に感染経路として挙げられるのが「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」「血液媒介感染」です。

特に、現在流行中の新型コロナウィルスについては「空気感染」する事例も多くみられます。「空気感染」の場合、粒子が非常に細かいため、一般的なマスクで完全に防ぐのは難しいので定期的に部屋の換気をすることが求められます。

この記事の執筆者

いい介護 編集部

「いい介護」の記事を編集・執筆する専門チームです。介護コンテンツのベテラン編集者や介護施設職員の経験者など、専門知識をもったスタッフが、皆さまの介護生活に役立つ情報をお届けします!

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老人ホームにかかる費用は、施設によって大きく違います。家賃設定や提供されるサービスの内容にもよりますが、もっとも大きく異なるのは、運営会社の違いによるものです。 比較的費用の安い老人ホームは、NPO法人に運営されているものが多く、補助金などの優遇措置を受けることができます。利用料の支払いも、月額定額制をとっている施設が多くあります。 一方で利用料の高い高級老人ホームでは、ほかと比べて施設や設備が充実しています。最新型の介護器具や娯楽設備などを完備することによって、入居者が充実した毎日をおくるためのサポートをしています。 良い老人ホームを探すためには優先順位が重要 良い老人ホームの見分け方を説明してきました。すべてのポイントに満足できる老人ホームを探すことは、難しいかもしれません。 大切なのは、なにを重視して老人ホームを選ぶのかということです。それぞれの希望条件やポイントに優先順位をつけて考えてみることをおすすめします。そうすることで最優先にすべきポイントやゆずれないポイント、妥協できるポイントが見えてくるはず。 最善の老人ホームに入居できるよう、事前に家族みんなで話し合いをしておくことが大切です。 [post_banner] 良い老人ホームに関するよくある質問 良い老人ホームとはどんな所ですか? 良い老人ホームとは入居者と介護スタッフの関係性が良く、施設の雰囲気や家族も含め人と人との交流を大切にしている施設を指します。 また、スタッフの定着率や入居率を見ることで良い老人ホームかどうかを判断することもできます。スタッフの状況は『重要事項説明書』で確認することができるので確認しましょう。 良い老人ホームはイベントが多いですか? 良い老人ホームではイベントやレクリエーションに力を入れていることが多いです。年中行事はもちろんのこと、さまざまなレクリエーションが用意され入居者を日々楽しませてくれます。またサークル活動をおこなっている施設もあり、入居前におこなっていた趣味を継続することもできます。 高級老人ホームは良い老人ホームですか? 高級老人ホームは提供されるサービスや共用設備などが充実しており、質の高い生活を送ることができます。ただし、入居者によっては高級老人ホームが必ずしも良い老人ホームであるとは限りません。見学や体験入居などを通して最適な老人ホームを探しましょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "良い老人ホームとはどんな所ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "良い老人ホームとは入居者と介護スタッフの関係性が良く、施設の雰囲気や家族も含め人と人との交流を大切にしている施設を指します。また、スタッフの定着率や入居率を見ることで良い老人ホームかどうかを判断することもできます。スタッフの状況は『重要事項説明書』で確認することができるので確認しましょう。" } },{ "@type": "Question", "name": "良い老人ホームはイベントが多いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "良い老人ホームではイベントやレクリエーションに力を入れていることが多いです。年中行事はもちろんのこと、さまざまなレクリエーションが用意され入居者を日々楽しませてくれます。またサークル活動をおこなっている施設もあり、入居前におこなっていた趣味を継続することもできます。" } },{ "@type": "Question", "name": "高級老人ホームは良い老人ホームですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "高級老人ホームは提供されるサービスや共用設備などが充実しており、質の高い生活を送ることができます。ただし、入居者によっては高級老人ホームが必ずしも良い老人ホームであるとは限りません。見学や体験入居などを通して最適な老人ホームを探しましょう。" } }] }

老人ホームの選び方は?良い施設を見分けるための7つのポイント

老人ホームの選び方は?良い施設を見分けるための7つのポイント

老人ホーム選びはその後の生活の質を左右するため、たくさんの情報を集めてしっかり吟味しましょう。 この記事では、老人ホーム入居までの流れや選ぶ際に確認したい点を徹底解説。これから老人ホームを探す方は、ぜひ参考にしてください! 老人ホーム入居までの7つのステップ 老人ホームは、申し込んだら即入居というわけにはいきません。施設ごとに費用やサービス内容が異なるため、入居後に後悔しないためにはじっくりと選ぶ必要があります。 まずは、老人ホーム探しから入居までの流れを把握しておきましょう。 希望条件を決める 老人ホームを探すにあたり、まずは自分が希望する条件を洗い出しましょう。 第一の条件は予算です。老人ホームは月額利用料のほかに初期費用が必要です。それぞれ無理なく支払える価格帯を設定しましょう。 また、面会に通う負担を軽くするため、家族の家からの距離や立地も重要な条件です。 そのほか居室の広さや食事など、自分なりに重視するポイントをまとめて希望条件を決定します。 老人ホームの情報を収集する 老人ホームの情報収集はインターネットが便利です。比較サイトを利用すると、希望する条件からおすすめの老人ホームが探せます。 希望の条件に合う老人ホームを見つけたら、詳しい資料を取り寄せます。なるべくたくさんの施設の資料を集め、比較してみましょう。 老人ホームを見学する 気に入った施設をいくつか絞り込めたら、施設見学を申し込みましょう。 見学できる時間帯や内容については施設ごとに異なります。食事の試食やレクリエーションの見学が可能か、問い合わせの際確認しましょう。 確認したい点はあらかじめリストアップしておくと良いでしょう。 見学にはメモやノートを持参し、施設内の撮影は職員に許可をとってからにしましょう。自分だけでは気づかないこともあるため、家族も一緒に見学すると良いでしょう。 仮申し込みをする 見学して気に入れば、その場ですぐ仮申し込みします。仮申し込みなので正式な入居決定ではなく、あくまで仮押さえの状態です。 仮申し込み期間は一般的に1ヵ月程度で、その間に必要書類を揃えます。 各種の書類を提出する 老人ホームに入居するためには、「診療情報提供書」や「健康診断書」の提出が必要です。 診療情報提供書は一般的に「紹介状」とも呼ばれ、かかりつけ医に書いてもらいます。健康診断書は一般的に老人ホーム側が書面を準備し、かかりつけ医に記入してもらいます。有効期間は3ヵ月なので期限には注意しましょう。 なお、診断情報提供書と健康診断書の作成はいずれも有料です。また検査が必要な項目もあり、取得までに3週間程度かかります。 本人との面談をおこなう 最後に本人との面談があります。面談では施設側が入居希望者の健康状態を確認するほか、入居するうえで気になる点を直接、施設の担当者に聞くこともできます。 要介護認定を受けた方であれば、ケアマネジャーの同席も可能です。入居予定者が施設に行けない場合は、自宅や病院など入居希望者がいる場所まで施設担当者が出向いてくれます。 契約・入居 書類の提出と面談の後に、施設側の入居審査があります。入居希望者の健康状態や経済状態を確認し、問題がなければ本契約を結び、晴れて入居となります。 このように、老人ホームを探し始めてから実際に入居するまでは、多くの工程と時間が必要です。 老人ホームを選ぶ際に重要な7つの確認ポイント ここからは、老人ホームを選ぶ際に確認すべきポイントを解説します。まず、必ず確認したいのは次の7つです。 施設全体・スタッフの雰囲気費用の内訳介護・医療体制食事内容立地・周辺環境設備入居後に思い描く生活ができるか それぞれ詳しく見ていきましょう。 施設全体・スタッフの雰囲気 パンフレットを見ただけでは実際の雰囲気はわかりません。候補となる老人ホームを見つけたら、実際に見学や体験入居してみましょう。また、1つの施設で判断するのは難しいため、複数の施設を見学して比較するのも大切です。 見学時にチェックしたいポイントは次の通りです。 突然の訪問にも笑顔で対応できるかプライバシーが守られている場所で話を聞いてくれるかダラダラとした行動はないか、無駄話をしている職員はいないか忙しく走り回っている、表情が疲れ切っているスタッフはいないか入居者や家族が望まない呼び方をしていないか(「ちゃん付け」や「ニックネーム」など)乱雑な言葉遣いや怒鳴り声は聞こえていないか。 費用の内訳 入居費用は大きく分けて入居時にかかる初期費用と、入居後に毎月支払う月額利用料があります。それぞれの内訳や、介護保険の適用範囲と自己負担額について確認しましょう。 また、医療費や日用品などの実費負担の目安や有料サービスも確認し、合計金額を無理なく支払い続けられるか見極めましょう。 介護・医療体制 老人ホームを選ぶ際は、人員体制や提供可能な医療的サービスについてもしっかり確認しましょう。 例えば、老人ホームにおける介護スタッフの配置基準は、入居者3人に対して1名以上です。この基準より介護スタッフが多い施設では、より手厚い介護が受けられます。 そのほか、次の項目についてもチェックしましょう。 看護職員や機能訓練指導員が常勤しているか提携する医療機関とその内容緊急時の対応看取り体制看護スタッフが勤務している時間帯 食事内容の確認 食事は栄養補給に必要なだけでなく、大きな楽しみでもあります。だからこそ、提供される食事も重視して選びましょう。 月間の献立表でメニューの傾向を知るとともに、バリエーションに富んでいるか、季節感を取り入れているかなどチェックしましょう。また、糖尿病食や塩分制限食などの療養食が提供可能か、個人の好みに対応してもらえるかなども確認します。 さらに、体調不良や外泊などで食事が不要な際の料金についても聞いておきましょう。 施設によっては、事前に予約すると食事の試食ができることも。実際に食べてみると美味しさがわかるだけでなく、盛りつけの仕方や食器の使いやすさも確認できます。 立地・周辺環境を確認 家族が面会に通い通いやすいことも、老人ホーム選びの重要なポイントです。電車を使う場合は駅からの距離、自家用車なら周辺の駐車場などもチェックしましょう。 また、老人ホームは第二の我が家となるため、本人が落ち着く環境がベストです。慣れ親しんだ自宅近くのほか、海沿いで育った方なら部屋から海が見えたり、花や緑が好きな方なら近くに公園があるなども良いでしょう。 さらに、自分で外出できる方なら、近くに商店街などがあると便利です。 設備について確認 設備の充実度は生活の質を左右します。 例えば、共有スペースの居心地の良さや寝たきりでも入れる入浴設備の有無などを確認しておきましょう。また、施設によっては温泉やカラオケルーム、ジムなどが備わっていることもあります。 居室内は、トイレやベッド・収納設備などの付帯設備の使いやすさをチェックするとともに、タンスやテレビなどを入れるスペースも確認します。 入居後に思い描く生活ができるかを確認 老人ホーム選びは、望んでいる生活が実現できるかも重要です。見学の際に必要なケアや希望するサービスをスタッフに詳細に伝え、実現可能か確認しましょう。 その際のスタッフの返答も大きな判断材料となります。希望に対して可能・不可能を答えるだけでなく、施設内での生活について例を示しながら提案してくれる施設であれば、信頼して入居できるでしょう。 その他のチェックポイント 老人ホームでの生活を豊かなものにするため、次のポイントも確認しておきましょう。 イベント・レクリエーション イベントやレクリエーションは、入居者の運動機能や認知機能の維持・向上を目的におこなわれます。また、楽しみながら身体や手先を動かすことで意欲を向上し、生きがいにもつながります。 施設により、イベントやレクリエーションの頻度や内容は異なります。自分が楽しめそうな活動のある施設を選べば、楽しく活動的に過ごすことができるでしょう。 私物の持ち込み 長年使い慣れた家具や家電を持ち込むことで、施設でも自宅にいるような安心感が得られます。しかし、大型家具などは施設により規定が異なるため確認が必要です。 多額の現金や貴金属類は、トラブルに発展する可能性があることから持ち込みを禁止している施設も少なくありません。また、貴重品は施設側で預かってもらえることもあります。 このほか、何が持ち込めて何が持ち込めないのかしっかり確認しておきましょう。 ペットとの入居 特に一人暮らしでペットを飼っている方にとって、ペットと一緒に入居できるかは重要です。 近年「アニマルセラピー」の研究が進み、ペットとの生活が高齢者の心身状態に良い影響を与えることから、ペットと同居できる施設も増えつつあります。 ただし、入居可能な動物の種類やペット向けのサービスは、施設ごとに異なります。ペットと一緒の入居を希望する方は、事前に確認しましょう。 老人ホーム選びの手助け 自分で老人ホームを探すのが困難だったり、どの施設が良いか決められない場合は、プロの意見を参考にしてはいかがでしょうか。 豊富な経験や知識をもとに、老人ホーム選びを助けてくれる3つの窓口を紹介します。 民間の紹介センター 民間のセンターでは全国の情報を網羅しているため、広範囲の老人ホームを探すのに便利です。 不動産会社のように施設を紹介してくれる民間企業も多く、紹介だけでなく見学や契約のサポートまでしてくれることも。 なお、民間の紹介センターは老人ホームからの手数料で運営されているため、利用者側は無料で紹介してもらえます。 [staff_banner] ケアマネジャー 自宅などで介護サービスを利用している場合は、担当ケアマネジャーに相談するのがおすすめです。ケアマネジャーは介護現場のプロで、地域の施設について多くの情報を持っています。 また、自分の健康状態を正確に把握していることから、的確なアドバイスがもらえるのも大きなメリットです。 地域包括支援センター 介護認定を受けていない方は、地域包括支援センターを利用すると良いでしょう。 地域包括支援センターは保健医療の向上や福祉の増進を包括的に支援する施設で、市区町村からの委託により社会福祉法人や社会福祉協議会などが運営していることもあります。 地域の介護施設に詳しいだけでなく、介護認定の申請も可能です。また、介護のほか医療や成年後見制度など、高齢者の困りごとを幅広く相談できます。 老人ホーム選びは慎重に 老人ホームは施設ごとに設備やサービスが異なるため、施設選びがその後の生活の質を決めるといっても過言ではありません。質の良いサービスを提供する施設を選べば、快適で健康的な毎日を送れます。 老人ホームを選ぶ際は、資料を見るだけでなく実際に見学や体験入居し、複数の施設を比較してより自分に合った施設を見つけましょう。しかし、予算を見誤ると途中で資金が尽き、転院が必要になることも。余裕を持った資金計画も大切です。 入居後に後悔しないため、老人ホームはしっかり比較検討して選びましょう。 老人ホームの選び方に関するよくある質問 老人ホームを選ぶときのポイントは何ですか? 必ず確認したいのは、「施設全体・スタッフの雰囲気」「費用の内訳」「介護・医療体制」「食事内容」「立地・周辺環境」「設備」です。 特に「施設全体・スタッフの雰囲気」は実際に見学や体験入居をしてみないとわからないので、気になる施設がある場合、まずは施設の見学からおこないましょう。 すぐに入居できる施設はありますか? 入居者の年齢や身体状況、予算によってすぐに入居できるかが決まります。ただし即日入居というのは現実的に難しく、書類の準備や入居の審査などが必要となるため約1カ月程度が最短です。 事前に入居に必要な書類を揃えておくことで早めの入居が可能となる場合もあるので、見学の際などは施設側にどんな書類が必要なのかを聞きましょう。 老人ホーム選びを助けてくれる窓口はありますか? 主に「民間の紹介センター」「ケアマネジャー」「地域包括支援センター」などが挙げられます。 特に民間の紹介センターは、老人ホームからの手数料で運営されているため、利用者側は無料で老人ホームを紹介してもらえるメリットがあります。また民間の紹介センターは、老人ホームの情報に関して網羅しているので広範囲の老人ホームを探すのにも便利です。 ▶「いい介護」で有料老人ホームを探してみる { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームを選ぶときのポイントは何ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "必ず確認したいのは、「施設全体・スタッフの雰囲気」「費用の内訳」「介護・医療体制」「食事内容」「立地・周辺環境」「設備」です。特に「施設全体・スタッフの雰囲気」は実際に見学や体験入居をしてみないとわからないので、気になる施設がある場合、まずは施設の見学からおこないましょう。" } },{ "@type": "Question", "name": "すぐに入居できる施設はありますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "入居者の年齢や身体状況、予算によってすぐに入居できるかが決まります。ただし即日入居というのは現実的に難しく、書類の準備や入居の審査などが必要となるため約1カ月程度が最短です。事前に入居に必要な書類を揃えておくことで早めの入居が可能となる場合もあるので、見学の際などは施設側にどんな書類が必要なのかを聞きましょう。" } },{ "@type": "Question", "name": "老人ホーム選びを助けてくれる窓口はありますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "主に「民間の紹介センター」「ケアマネジャー」「地域包括支援センター」などが挙げられます。特に民間の紹介センターは、老人ホームからの手数料で運営されているため、利用者側は無料で老人ホームを紹介してもらえるメリットがあります。また民間の紹介センターは、老人ホームの情報に関して網羅しているので広範囲の老人ホームを探すのにも便利です。" } }] }

老人ホームの選び方|7つの条件を整理しよう

老人ホームの選び方|7つの条件を整理しよう

「老人ホームを選ぶ」とひとことで言っても、ほとんどの方は初めての経験でしょう。そんな方々にとって、種類も多く、特徴もそれぞれ、費用もまちまち…となると、何から手を付けていいのかわからず不安になる方も多いでしょう。 そこでこの記事では、老人ホーム選びのひとつの基準となる「条件」について詳しく解説していきます。ぜひ入居先検討の参考にしてください! 入居先に何を求めるかで施設は変わる 老人ホームの種類もいろいろあり、入居条件も異なります。入居者本人が介護や医療をどの程度求めたいのかによって選ぶ施設も変わってきます。また、施設によっては設備やレクリエーションなどの特徴もさまざまです。 老人ホームを選ぶためには、まず本人が施設でどのように過ごすことを希望しているかを確認することが重要です。本人が望む生活を考えて、ご本人にあった施設選びをしましょう。 費用面での条件 有料老人ホームの利用には多くの場合、入居一時金などの「初期費用」と毎月支払う「月額利用料」という2種類の費用が必要になります。 施設の地域や設備、利用するサービスの内容によって金額が大きく異なることを考えると、無理のない支払い計画を立てることが大切です。 生活保護の方は自治体により入居先の条件が異なるので、担当ケースワーカーに相談しましょう。 払える費用を確認する まずは資産を計算し、どのくらいの費用が老人ホームに支払えるのか確認します。 年金額を確認する預貯金を確認する資産を確認する(不動産・保険など)家族の支援の有無を確認するローン借入金などの有無を確認する 支払える金額に応じて、入居できる老人ホームも変わります。初期費用等一括で支払う場合には現在の預貯金から支払うことになるでしょう。 土地、マンション、車などの資産を持っている場合には、売却もしくは賃貸に出すことで老人ホームの費用に充てることも可能です。 かかる費用を確認する 有料老人ホームの入居にかかる費用は、「入居一時金」と「毎月の利用料」です。またそれ以外に、交際費や医療費、紙おむつ代などの「日常生活費」がかかります。 施設の種類(住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など)によっては、介護サービスの利用が増えるとその分費用も増えます。 老人ホームの入居時費用、月額費用を確認する日常でかかる費用(日用品や水光熱費など)の目安を確認する介護費用を確認する(介護保険自己負担額など)医療費を確認する(毎月の薬代など) 現在は100歳も珍しくない時代となっており、厚生労働省の調べでは、1990年の3,298人と比較すると2020年では85,610人と約25倍となっています。余裕をもった試算を心がけましょう。 立地面での条件 立地条件は本人の希望のほかに、家族が通いやすいということも大切。本人が元気で外出できる場合は、本人が住みやすい環境であることも重視しましょう。 立地の条件例 施設の周辺環境を確認し、入居者本人が安心して暮らせる場所であるかを調べておきましょう。家族が通う交通手段の確認も大切です。 散歩を日課にしているので、周辺は交通量の少ない環境ベッド上での生活となるので、窓からの景色が良いところ通院先が決まっているので、タクシーで通える距離最寄り駅から徒歩圏内車移動のアクセスや距離家族の家からの移動時間 介護サービスにおける条件 施設によって介護体制が異なります。介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設は施設内で施設スタッフから介護サービスを受けます。住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅などは基本的に外部の事業者と契約することになります。 要介護度の高い人にとっては、介護サービスがついてる施設が安心です。外部の介護サービスを利用する場合は、利用した分だけ支払うことになるので費用を抑えることができます。今後介護度が変わることもあるので、介護サービスをどこまで求めるのか見極める必要があります。 介護サービスの条件例 基本的に介護サービスの内容には違いはありませんが、施設により個人に合った介護サービス体制に対応できるかは異なります。介護サービスに希望がある場合は確認をしましょう。 介護サービス条件例 老人ホームで規定される入浴回数を超えての入浴が対応可能か、追加費用がかかるのか在宅で受けていた介護サービスを継続できるかスタッフの人員体制(日中や夜間の最少人数を確認する) 医療体制における条件 年齢を重ねるごとに認知症や持病がある方も多くなります。高齢者は、病気や疾患とうまく付き合っていくことが重要になり、老人ホーム選びでは持病や必要な医療的処置の内容から条件を考えていくことも必要です。 医療体制の条件例 どのような医療面のケアが必要か、今後必要になるのかを考えて必要な対応をおこなえる老人ホームを探しましょう。 看護師が勤務しているか、または時間帯など提携医療機関との連携、緊急時の対応などリハビリの提供が可能か必要な医療ケアの対応が可能か看取り対応が可能か 居室設備における条件 居室は自分の家であり、心地よく過ごせるかがとても重要です。 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅であれば、居室は「個室」であることがほとんどですが、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、個室だけではなく多床室という数人で使用する大部屋の場合もあります。 個室は広いことが良いとは限りません。足が悪くなったときには移動をせずに身の回りのものに手が届くコンパクトな空間が便利になることもあります。家族が考える満足度が本人にとって最適な環境とは限りません。本人の生活のしやすさを優先しましょう。 居室設備の条件例 本人にとって過ごしやすい設備の備わった施設を選びましょう。 居室の広さや間取り居室内にキッチンや浴室があるかベッドからトイレまでの距離 共用設備における条件 共用設備にはトイレ・浴室・食堂・機能訓練スペースなどの基本的な設備と、施設によって談話室・娯楽室・理美容院などの設備があります。高級な有料老人ホームなどではレストラン、サウナ、温泉、プール、売店などホテルのような豪華な設備があるところもあります. 個室の浴室がある場合や大浴場のケース、浴室や食堂の利用時間が決まっている施設、個人に合わせて自由に使える施設など、施設によって異なるので確認しましょう。 共用設備の条件例 自分の希望のライフスタイルが実現できる設備があるかを確認しましょう。 陶芸などの趣味を継続できる設備があるか温泉やプールがあるか庭や、屋上庭園など緑を感じられるか その他の条件 身体状況や疾患、これまでの生活習慣で本人や家族によっては譲れない条件もあります。本人の希望をすべて満たすのは難しいかもしれません。絶対に譲れない「必須条件」と、「希望条件」に分けると施設選びのひとつの基準になります。 持ち込み可能な私物 老人ホームの個人スペースは限られているので、自宅に合ったものをすべて持ち込むことはできません。 認知症の方は環境変化をおさえるためにも在宅で使用していた家具を持ち込むと良いとされていますが、大きな家具や危険性のある家具には条件や制限が設けられている場合がほとんどです。 多額の現金やアクセサリーも禁止の場合があります。持ち込みたい私物がある場合は、事前に確認しましょう。 ペットと一緒に入居できるか 家族の一員としてペットを飼っている方にとって、ペットと一緒に入居できるかどうかは重要な条件のひとつです。ペットの世話を頼める相手がいない方、ペットと離れることで精神的に落ち込みが大きくなる方は、ペットと一緒に入居できる施設を検討しましょう。 まだペットと一緒に入居できる施設は多くはありませんが、徐々に増えてきてはいます。ペット可の施設でも、種類や条件が施設ごとに異なるので事前に確認しましょう。 レクリエーション・イベント・サークル活動 老人ホームで行われるレクリエーションやイベント、サークル活動は、入居者の身体機能や脳機能を活性化させる目的があります。また、入居者同士や地域の人々とコミュニケーションをとることにより意欲を向上させたり、認知機能の維持にもつながります。 施設によりレクリエーションやイベントの内容や頻度は異なります。自分の趣味ややりたいことがおこなわれている施設を選ぶことで健康的に過ごすことができます。 身元保証人・身元引受人を忘れずに 老人ホームの9割以上で、身元保証人・身元引受人が入居時に必要になります。 保証人の主な役割は「緊急時の連絡窓口」「治療方針の確認や判断・入院手続き」「費用が滞った際の金銭面の保証」「入居者が亡くなった時の手続きや身柄引き取り」など。身元保証人の人数は1名から、施設によっては数名必要な場合もあります。 施設により条件が異なるので、施設見学の際に確認をしましょう。 大切なのは本人に合った施設を選ぶこと 老人ホームは施設によりサービス内容が異なり、施設の特徴もさまざまです。老人ホームを選ぶためには入居する本人の優先したい条件を決めて、本人に合った施設を選ぶことです。  老人ホームはこの先長く生活をする場所になります。施設の条件をよく確認し、実際に施設を訪れて、入居する本人が納得した施設に入居できるようにしましょう。 [staff_banner] 老人ホームの条件整理に関するよくある質問 認知症の人は入居できますか? 認知症があっても身体的に元気な人はグループホームへの入居条件を満たしています。グループホームは専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。 また昨今では、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などでも認知症の人の対応ができる施設が増えてきています。 入居の際はすべての条件が叶いますか? 入居者本人、家族の希望をすべて満たすのは難しいかもしれません。絶対に譲れない「必須条件」と、「希望条件」にわけ施設側と良く話し合うことが大切です。入居の際に家族間で妥協できる点とできない点を話し合っておくとよりスムーズに入居できます。 医療行為が必要な人は入居できますか? 老人ホームなどの介護施設の多くは、医療行為を目的としておらず介護が主体です。しかし、24時間看護師が常駐している施設や病院が隣接している施設などは介護だけではなく医療的ケアにも力を入れています。 また、日中だけ看護師がいる場合は勤務時間帯の確認をしておくと良いでしょう。 ▶「いい介護」で有料老人ホームを探してみる { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "認知症の人は入居できますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "認知症があっても身体的に元気な人はグループホームへの入居条件を満たしています。グループホームは専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活を送ります。また昨今では、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などでも認知症の人の対応ができる施設が増えてきています。" } },{ "@type": "Question", "name": "入居の際はすべての条件が叶いますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "入居者本人、家族の希望をすべて満たすのは難しいかもしれません。絶対に譲れない「必須条件」と、「希望条件」にわけ施設側と良く話し合うことが大切です。入居の際に家族間で妥協できる点とできない点を話し合っておくとよりスムーズに入居できます。" } },{ "@type": "Question", "name": "医療行為が必要な人は入居できますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "老人ホームなどの介護施設の多くは、医療行為を目的としておらず介護が主体です。しかし、24時間看護師が常駐している施設や病院が隣接している施設などは介護だけではなく医療的ケアにも力を入れています。また、日中だけ看護師がいる場合は勤務時間帯の確認をしておくと良いでしょう。" } }] }

老人ホームの医療体制|どんな医療的ケアを受けられる?

老人ホームの医療体制|どんな医療的ケアを受けられる?

医療ケアが必要な方の入居先として老人ホームを選ぶ際は、医療体制を重視する必要があります。 この記事では、老人ホームで受けられる医療行為や医療機関との連携について解説。さらに医療的ケアが必要な人の施設選びのポイントも紹介しています。 老人ホームの医療体制 老人ホームでは、医師の指導のもと介護・看護職員が一定の医療的ケアをおこなうことが認められています。しかし、専門性が必要な医療行為は施設内で対応できないため、提携する医療機関などで受ける必要があります。 このため、入居希望者が医療的ケアを必要とする場合、施設の医療体制によっては受け入れを拒否されることがあります。老人ホームを探す際は、まず必要な医療的ケアに対応できるか確認しましょう。 特別職員配置基準 老人ホームでは、厚生労働省の定める「特別職員配置基準」により医師・看護師の配置義務や医療行為の可否が決められています。 特別職員配置基準は施設の種類により次のように異なります。 施設の種類医師の配置義務看護師の配置義務医療体制の充実度有料老人ホームなしあり施設によるグループホームなしなし(任意)充実していない老人保健施設ありあり充実している特別養護老人ホームあり(非常勤可)あり施設による 老人ホームで受けられる医療的ケア 老人ホームでの医療的ケアは、主に介護・看護職員により提供されます。それぞれの職種が具体的にどのような医療的ケアを提供できるのか見ていきましょう。 介護職員でもできること 介護職員は、基本的に医療行為はできません。ただし、下記については厚生労働省が医療行為に含まれない行為としているため、介護職員による提供が可能です。 体温測定血圧測定(自動血圧計のみ可能)軽傷の治療(ガーゼ交換や絆創膏を貼るなど)湿布を貼る(麻薬は不可)点眼薬の点眼内包薬の内服介助(一包化された内服薬のみ可能)座薬の挿入爪切り(爪に異常があると不可)耳垢の除去(耳垢塞栓の除去は不可)鼻腔粘膜への薬剤噴射の介助自己導尿の介助 看護師ができること 介護付き有料老人ホームには必ず看護師が配置されており、専門性を必要としない医療行為を受けられます。また、訪問看護などのサービスを利用すれば、施設だけでなく在宅でも看護師による医療行為を受けることができます。 看護師が提供可能な医療行為には次のようなものがあります。 インスリン注射痰の吸引※胃ろうなどの経管栄養※褥瘡の処置在宅酸素や人工呼吸器の管理導尿、バルーンカテーテルの管理 ※登録特定行為事業者として登録された事業所に登録する喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士にも、実施が認められています。 老人ホームと医療機関の連携 老人ホームで提供可能な医療サービスは人員面でも設備面でも限界があるため、高度な医療行為や治療が必要な場合には提携する医療機関を利用します。このため介護付き有料老人ホームでは、医療機関と提携することが施設運営基準に定められています。 提携医療機関は、医療行為のほか看護職員を介しての定期健診や健康相談、健康管理上のアドバイスなどさまざまなサービスを提供します。また、提携医療機関が救急対応可能なら緊急時にも対応してもらえます。 さらに、施設によっては必要時に提携医療機関へ優先的に入院できたり、医師による往診が受けられることも。老人ホームを選ぶ際は、提携医療機関とそのサービス内容にも注目してみましょう。 提携医療機関での医療行為 老人ホーム入居中に専門的な医療行為が必要になったときは、提携医療機関に通院したり医師の往診を受けます。提携医療機関で受けられる医療行為は内科や整形外科、脳神経外科などが中心ですが、それ以外にも必要に応じてさまざまな医療行為を受けられます。 施設入居中に入院したら 提携医療機関に入院した場合、入居中の老人ホームから洗濯物の交換や日用品を届けてもらうなどのさまざまな生活支援が受けられます。入院期間中は病院の入院費用と施設の月額利用料の一部を二重で支払うことになりますが、治療が終わって退院する際は施設に戻ることができます。 ただし、退院後に施設で対応できない医療行為が必要な場合は、施設に戻れず住み替えが必要になることもあります。 医療体制を強化した老人ホームもある 老人ホームには医師の配置基準がありません。医師による医療行為は訪問診察がメインとなるため、施設内の医療行為は主に看護師により提供されます。 しかし一部の老人ホームでは、次のような医療体制の強化によって医療ニーズに対応しています。 病院・クリニックの併設看護師が24時間常駐運営母体が医療法人 医療体制強化のための取り組みや体制はほかにもありますが、ここでは上記の3つについてそれぞれの特徴を説明していきます。 病院・クリニックの併設 同じ建物や敷地内に病院やクリニックが併設していれば、急な体調変化にも迅速対応してもらえます。いざというときも普段から診察してくれている医師に診てもらえるため、すぐに適切な処置が受けられます。 また、入院設備のある病院が併設している場合は、入院が必要になった際も連携がスムーズで、優先的にベッドを確保してもらいやすいのもメリットです。 看護師が24時間常駐 介護付き有料老人ホームでは、看護師の常駐が義務づけられています。しかし、夜間の配置義務はないため、看護師による医療行為は日中のみというのが一般的です。 しかし、中には看護師が24時間常駐する老人ホームもあり、夜間や早朝でも胃ろうや痰の吸引、インシュリン投与や点滴などの医療行為を受けることが可能です。しかし、医療行為が必要な方でも安心して入居できる反面、費用は高くなります。 運営母体が医療法人 医療法人が運営している老人ホームでは、関連病院から医師が往診に来てくれるため夜間に体調が急変したときなども安心です。 また、職員は病院でおこなうような研修を受けている場合が多く、一般的な介護施設の職員よりも医療の知識や技術を身につけている可能性が高いです。 運営母体が医療法人の老人ホームを見学する際は、病院との連携や職員の研修についても質問してみましょう。 医療的ケアが必要な人の施設選びのポイント 医療的ケアが必要な方が入居施設を探す場合、まずはケアを実施できる職種とケアが必要な時間帯を確認しましょう。介護付き有料老人ホームであっても夜間は看護師が不在の施設が多いため、昼夜を問わず医療的ケアが必要な方は注意が必要です。 また、医療行為が必要な人をどこまで受け入れるかは施設の方針により異なります。資料請求の際に必要なケアや時間帯を伝え、対応可能か確認しましょう。 ここからは、必要な医療的ケアの種類ごとに施設選びのポイントを紹介します。 喀痰(かくたん)吸引 喀痰吸引が必要な方の受け入れ可否は、吸引の回数と必要な時間帯により決まります。日中に数回程度であれば看護師が日勤で常駐する一般的な老人ホームで受け入れ可能な場合もあります。 ただし、吸引が増加すると住み替えを余儀なくされる場合もあるため、1日3回以上必要な方は看護師または喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士が24時間常駐する施設を選ぶと良いでしょう。 経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養) 経管栄養は、注入速度の調整や皮膚トラブルへの対応など、専門的な知識や技術が求められます。 また、経管栄養の方は痰の吸引を必要とする場合も多いため、看護師または喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士が24時間常駐する老人ホームが良いでしょう。 インスリン注射 インスリン注射を打てるのは医師または看護師のみです。このため、インスリン注射が必要な方は看護師が24時間常駐しているか、インスリン注射が必要な食事の時間に看護師が勤務している老人ホームを選びましょう。 在宅酸素 多くの老人ホームでは、在宅酸素に対応しています。しかし、労作時の酸素投与量が3L/分以上必要な方は、施設に対応できるか確認しましょう。 老人ホームでの酸素ボンベの交換・補充は看護師がおこないます。24時間看護師が常駐している施設なら、必要な酸素量が増えたときもすぐに対応してもらえて安心です。 人工透析 人工透析が必要な場合は、透析設備のある病院やクリニックに通院するのが一般的です。通院には無料の送迎がある場合とタクシーなどを自腹で利用する場合があるため、移動手段も確認しましょう。 また、人工透析をしている方は食事などの管理も大切です。病院やクリニックと連携し、塩分などの食事制限や水分量の管理が可能かも確かめておきましょう。 末期がん 末期がんの痛みを抑えるためには、多くの場合医療用麻薬を使用します。また、老人ホームでの医療用麻薬の管理は看護師がおこないます。痛みの出る時間帯は昼夜を問わないため、末期がんの方の入居先には看護師が24時間体制の施設を選びましょう。 老人ホームでの看取り 終の棲家として老人ホームを選ぶ方も多いですが、施設の設備や人員体制などの都合によりすべての老人ホームが看取りに対応しているわけではありません。延命治療を放棄し個人の意志で最後を迎えることを望む場合は、老人ホームの看取り体制も確認しましょう。 看取り体制の整った施設では、職員に対し看取りに関する研修を実施しています。また、入居時には本人や家族と施設側が話し合い、延命治療の是非や急変時の病院への搬送などについて確認し、老人ホームで最後を迎えることなどへの同意書を交わします。 さらに、回復が見込めないと判断された場合は、医師や看護・介護職員、ケアマネジャーなど多くの職種が連携し、穏やかに死を迎えられるよう看取りケアがおこなわれます。 [staff_banner] 老人ホームの医療体制に関するよくある質問 老人ホームに医師はいますか? 老人ホームでは、厚生労働省の定める「特別職員配置基準」により医師・看護師の配置義務や医療行為の可否が決められています。 医師の配置ついては、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった公的施設には義務付けられています。ただ昨今では、有料老人ホームの中に医師が常駐しており医療体制が比較的充実している施設もあります。常時、医療行為が必要であれば医師が常駐している施設も検討しましょう。 どんな老人ホームが医療に強いですか? 主に「病院・クリニックが併設」「看護師が24時間常駐」「運営母体が医療法人」といった老人ホームが医療に強い施設と言えるでしょう。 特に、同じ建物や敷地内に病院やクリニックが併設していれば、急な体調変化にも迅速に対応してもらえるため安心です。 また、老人ホームの中には看護師が24時間常駐する施設もあり、夜間や早朝でも胃ろうや痰の吸引、インシュリン投与や点滴などの医療行為を受けることが可能です。入居の際は、該当の医療行為が受けられるかどうか確認しましょう。 施設入居中に入院してしまったらどうすれば良いですか? 治療を終え退院する際は施設に戻ることができます。ただし、退院後に施設で対応できない医療行為が必要な場合は、施設に戻れず医療的ケアに特化した老人ホームに住み替えをしなくてはいけません。 また入院期間中は病院の入院費用と施設の月額利用料の一部を二重で支払うこともデメリットとして挙げられます。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "老人ホームに医師はいますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "老人ホームでは、厚生労働省の定める「特別職員配置基準」により医師・看護師の配置義務や医療行為の可否が決められています。医師の配置ついては、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった公的施設には義務付けられています。ただ昨今では、有料老人ホームの中に医師が常駐しており医療体制が比較的充実している施設もあります。常時、医療行為が必要であれば医師が常駐している施設も検討しましょう。" } },{ "@type": "Question", "name": "どんな老人ホームが医療に強いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "主に「病院・クリニックが併設」「看護師が24時間常駐」「運営母体が医療法人」といった老人ホームが医療に強い施設と言えるでしょう。特に、同じ建物や敷地内に病院やクリニックが併設していれば、急な体調変化にも迅速に対応してもらえるため安心です。また、老人ホームの中には看護師が24時間常駐する施設もあり、夜間や早朝でも胃ろうや痰の吸引、インシュリン投与や点滴などの医療行為を受けることが可能です。入居の際は、該当の医療行為が受けられるかどうか確認しましょう。" } },{ "@type": "Question", "name": "施設入居中に入院してしまったらどうすれば良いですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", "text": "治療を終え退院する際は施設に戻ることができます。ただし、退院後に施設で対応できない医療行為が必要な場合は、施設に戻れず医療的ケアに特化した老人ホームに住み替えをしなくてはいけません。また入院期間中は病院の入院費用と施設の月額利用料の一部を二重で支払うこともデメリットとして挙げられます。" } }] }

老人ホームで受けられる医療的ケア|看護師・介護士ができることを解説

老人ホームで受けられる医療的ケア|看護師・介護士ができることを解説

老人ホームでは、日常生活を送るための生活支援としてさまざまな医療的ケアがおこなわれます。 この記事では、老人ホームでおこなわれる医療的ケアや実施できる職種のほか、医療的ケアが必要な方の施設選びのポイントを解説。また、老人ホームでおこなわれるリハビリについても紹介しています。 医療行為(医療的ケア)とは? 「医療行為」とは、医学的な知識や技術がなければ相手に危害を与えかねない行為で、本来は医師や医師の指示を受けた看護師などにしか実施が認められていません。 しかし、たんの吸引などを病院以外の場所で受けながら日常生活を送る方が増えてきたことから、看護師のほか「認定特定行為業務従事者」の認定をもつ介護福祉士も一定の医療行為を実施できるようになりました。 このような、日常生活を送るための生活支援としておこなわれる医療行為は「医療的ケア」と呼ばれてます。なお理学療法士などがおこなうリハビリも医療行為に含まれます。 認定特定行為業務従事者 2012年4月から、認定特定行為業務従事者の認定を受けた介護福祉士は、以下の医療行為をおこなえるようになりました。 喀痰(かくたん)吸引経管栄養 ただし現状では、すべての老人ホームに認定を受けた介護福祉士が配置されているわけではありません。上記の医療行為を必要とする方は、入居を希望する施設に対応可能か確認しましょう。 入居前に医療体制を確認 老人ホームを探す前に、まずは自分に必要な医療的ケアを確認しましょう。施設選びでは、必要なケアを提供してもらえるかを重視することが大切です。 施設の種類医師の配置義務看護師の配置義務医療体制の充実度有料老人ホームなしあり施設によるグループホームなしなし(任意)充実していない老人保健施設ありあり充実している特別養護老人ホームあり(非常勤可)あり施設による 例えば、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)には医師の配置義務がありますが、有料老人ホームにはありません。また、有料老人ホームは看護師の配置義務はありますが、対応できる医療的ケアは施設により異なります。 このため、入居者本人の持病や必要な医療的ケアとその頻度を施設側に説明し、対応可能か確認しましょう。また、同じ医療的ケアが必要な人の受け入れ実績についても聞いておくと良いでしょう。 看護師でおこなえる医療行為 ここからは、老人ホームでおこなわれている医療行為について説明します。看護師が提供を認められている医療行為は、次の8種類です。 インスリン注射在宅酸素喀痰(かくたん)吸引経管栄養(胃ろうなど)ストーマの張り替え床ずれ・褥瘡(じょくそう)への処置中心静脈栄養人工呼吸器の管理 それぞれの医療行為の内容と、必要とする方について説明していきます。 インスリン注射 インスリン注射は糖尿病治療に用いられ、血糖値を下げるホルモン「インスリン」を1日に数回注射します。注射後の食事量などによっては必要以上に血糖値が下がりすぎ、放置すると命に関わる場合もあるため、看護師による観察や副作用発生時の対応が必要です。 インスリン注射が必要な方の老人ホーム選び インスリン注射が必要な方は、看護師が24時間常駐しているかインスリン注射が必要な食事の時間に看護師が勤務している老人ホームを選びましょう。 在宅酸素 在宅酸素は自宅などで酸素を吸入する医療行為で、慢性呼吸不全や慢性心不全の方が利用します。鼻に装着したチューブを酸素供給装置につないで酸素を吸入することで、息切れなどの症状が改善されます。 多くの老人ホームは在宅酸素に対応していますが、労作時の酸素投与量が3L/分以上必要な方は、対応可能かあらかじめ施設に確認しましょう。 在宅酸素が必要な方の老人ホーム選び 酸素ボンベの交換・補充は看護師がおこなうため、在宅酸素が必要な方は24時間看護師常駐の老人ホームを選ぶと良いでしょう。 喀痰(かくたん)吸引 窒息を防ぐため、専用の機械を使って気管などのたんを取り除きます。吸引中は息ができず酸素不足になることもあるため、看護師または認定特定行為業務従事者の認定を受けた一部の介護福祉士のみがおこなえる医療行為です。 喀痰吸引が必要な方の受け入れ可否は吸引の回数と必要な時間帯により決まります。このため、日中に数回程度であれば看護師が日勤で常駐する一般的な老人ホームで対応できる場合もあります。 喀痰吸引が必要な方の老人ホーム選び 吸引の頻度が増えると退居を求められる場合もあるため、1日3回以上必要な方は看護師または認定特定行為業務従事者の介護福祉士が24時間常駐する施設を選ぶと良いでしょう。 経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養) 病気により食事を口からとるのが難しい方や誤嚥性肺炎を繰り返している方は、チューブやカテーテルなどで胃や腸に栄養を直接注入する経管栄養を用いることがあります。 経管栄養は、注入速度の調整や皮膚トラブルへの対応など専門的な知識や技術が求められることから、看護師または認定特定行為業務従事者の認定を受けた一部の介護福祉士のみがおこなえます。 経管栄養が必要な方の老人ホーム選び 経管栄養を利用する方は痰の吸引も必要な場合が多いため、看護師または認定特定行為業務従事者の介護福祉士が24時間常駐する老人ホームを選ぶと良いでしょう。 ストーマの張り替え ストーマとは手術により腹部に作られた便や尿の排泄口で、人工肛門や人工膀胱があります。排泄物は装着したストーマ袋(パウチ)に溜まり、定期的に交換する必要があります。 ストーマは、テープや装具によるかぶれ、感染症などのトラブルが起きることがあります。このため、看護師は交換時に観察やケアをおこないます。 床ずれ・褥瘡(じょくそう)への処置 褥瘡は、体の一部に圧力がかかることで血流が悪化し、酸素や栄養が行き届かなくなって起きた皮膚や皮下組織などの損傷です。床ずれとも呼ばれ、寝たきりなど同じ姿勢を取り続けることで発生します。 対応を誤ると皮膚の壊死や傷口からの感染にもつながるため、看護師による処置が必要です。 中心静脈栄養(IVH) 心臓近くの太い静脈に栄養剤を点滴して栄養補給することを中心静脈栄養(IVH)といい、病気により口からの栄養摂取が困難な方や消化器官が低下している方などに対しておこなわれます。 IVHは、輸液製剤の混合や輸液バッグの交換など専門的な技術が必要です。また、感染症や自分でカテーテルを抜いてしまうなどのトラブルが起きることもあり、看護師による管理が求められます。 IVHが必要な場合は、入居希望する施設が病院と医療連携ができているかや往診医のIVH取り扱いの可否、看護スタッフがIVHの対応に慣れているかについて入居前に確認しましょう。 人工呼吸器の管理 人工呼吸器は、呼吸器や神経・筋肉の病気がある方に機械を使って呼吸を助けます。このうち自宅や施設で扱う呼吸器を「在宅人工呼吸器(HMV)」といいます。 操作を間違うと命に関わることもあるため、看護師による専門的な管理が必要です。人工呼吸器が必要な場合はその種類にもよりますが、一般的に看護師が24時間常駐する老人ホームへの入居がおすすめです。 人工透析が必要な人は 人工透析が必要な場合は、透析設備のある病院やクリニックに通院するのが一般的です。通院には無料の送迎がある場合とタクシーなどを自腹で利用する場合があるため、移動手段も確認しましょう。 また、人工透析をしている方は食事などの管理も大切です。病院やクリニックと連携し、塩分などの食事制限や水分量の管理が可能かも確かめておきましょう。 介護福祉士でもできること 介護職員でもできること 介護職員は、基本的に医療行為はできません。ただし、下記については厚生労働省が医療行為に含まれない行為としているため、介護職員による提供が可能です。 体温測定血圧測定(自動血圧計のみ可能)軽傷の治療(ガーゼ交換や絆創膏を貼るなど)湿布を貼る(麻薬は不可)点眼薬の点眼内包薬の内服介助(一包化された内服薬のみ可能)座薬の挿入爪切り(爪に異常があると不可)耳垢の除去(耳垢塞栓の除去は不可)鼻腔粘膜への薬剤噴射の介助自己導尿の介助 老人ホームでのリハビリ 介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなどでは、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士といった資格を持つ機能訓練指導員が配置されており、入居者に対しリハビリをおこないます。 リハビリは入居者ごとに作成される「リハビリプログラム」に基づき実施され、「個別リハビリ」と「集団リハビリ」のほか、日常生活のなかでおこなわれる「生活リハビリ」があります。 個別リハビリ 個別リハビリは作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などの機能訓練指導員によりおこなわれ、専門職ごとにリハビリの内容が異なります。それぞれの専門職が実施するリハビリ内容をご紹介します。 作業療法士が実施するリハビリ 作業療法士は、食事やトイレでの排泄などの日常生活に必要な機能を回復させるためのリハビリを主に実施します。 また、運動機能の完全な回復が見込めなくなった場合も、現在の身体機能をできるだけ維持し、日常生活を送れるよう訓練をおこないます。 理学療法士が実施するリハビリ 理学療法士は、病気やケガ、加齢などにより低下した運動機能を回復するためのリハビリをおこないます。リハビリの内容は、立つ、座る、歩くなどの基本的な動作の訓練が中心で、車いすや歩行器、つえなどを使ったリハビリも含まれます。 言語聴覚士が実施するリハビリ 言語療法士は、言葉によるコミュニケーション訓練のほか、摂食や嚥下(えんげ)機能の回復・維持に関するリハビリもおこないます。また、必要に応じて補聴器や点字器を用いることもあります。 集団リハビリ 老人ホームでは個別に実施するリハビリのほかに、入居者が共有スペースに集まっておこなう「集団リハビリ」も実施されます。 体操やゲームなどで足腰を鍛えるとともに脳を活性化したり、歌をうたうことで嚥下機能の維持・回復を図るなど、レクリエーションを兼ねておこなわれています。 生活リハビリ 生活リハビリとは、日常生活動作そのものをリハビリととらえ、できるだけ自分の力で日常生活を送れるよう適切な介助を受けながら生活することを指します。例えば、「介護ベッドから自室にあるトイレに自分で移動できるよう介護士が支援する」などがあてはまります。 生活リハビリは専門職でなくても可能なため、介護付き有料老人ホームでは日常生活のさまざまな場面において一般的に実施されてます。 医療体制を強化した老人ホームもある 老人ホームには医師の配置基準がありません。医師による医療行為は訪問診察がメインとなるため、施設内の医療行為は主に看護師により提供されます。 しかし一部の老人ホームでは、次のような医療体制の強化によって医療ニーズに対応しています。 病院・クリニックの併設看護師が24時間常駐運営母体が医療法人 医療体制強化のための取り組みや体制はほかにもありますが、ここでは上記の3つについてそれぞれの特徴を説明していきます。 病院・クリニックの併設 同じ建物や敷地内に病院やクリニックが併設していれば、急な体調変化にも迅速対応してもらえます。いざというときも普段から診察してくれている医師に診てもらえるため、すぐに適切な処置が受けられます。 また、入院設備のある病院が併設している場合は、入院が必要になった際も連携がスムーズで、優先的にベッドを確保してもらいやすいのもメリットです。 看護師が24時間常駐 介護付き有料老人ホームでは、看護師の常駐が義務づけられています。しかし、夜間の配置義務はないため、看護師による医療行為は日中のみというのが一般的です。 しかし、中には看護師が24時間常駐する老人ホームもあり、夜間や早朝でも胃ろうや痰の吸引、インシュリン投与や点滴などの医療行為を受けることが可能です。しかし、医療行為が必要な方でも安心して入居できる反面、費用は高くなります。 運営母体が医療法人 医療法人が運営している老人ホームでは、関連病院から医師が往診に来てくれるため夜間に体調が急変したときなども安心です。 また、職員は病院でおこなうような研修を受けている場合が多く、一般的な介護施設の職員よりも医療の知識や技術を身につけている可能性が高いです。 運営母体が医療法人の老人ホームを見学する際は、病院との連携や職員の研修についても質問してみましょう。 老人ホームと医療機関の連携 老人ホームで提供可能な医療サービスは人員面でも設備面でも限界があるため、高度な医療行為や治療が必要な場合には提携する医療機関を利用します。このため介護付き有料老人ホームでは、医療機関と提携することが施設運営基準に定められています。 提携医療機関は、医療行為のほか看護職員を介しての定期健診や健康相談、健康管理上のアドバイスなどさまざまなサービスを提供します。また、提携医療機関が救急対応可能なら緊急時にも対応してもらえます。 さらに、施設によっては必要時に提携医療機関へ優先的に入院できたり、医師による往診が受けられることも。老人ホームを選ぶ際は、提携医療機関とそのサービス内容にも注目してみましょう。 提携医療機関での医療行為 老人ホーム入居中に専門的な医療行為が必要になったときは、提携医療機関に通院したり医師の往診を受けます。提携医療機関で受けられる医療行為は内科や整形外科、脳神経外科などが中心ですが、それ以外にも必要に応じてさまざまな医療行為を受けられます。 施設入居中に入院したら 提携医療機関に入院した場合、入居中の老人ホームから洗濯物の交換や日用品を届けてもらうなどのさまざまな生活支援が受けられます。入院期間中は病院の入院費用と施設の月額利用料の一部を二重で支払うことになりますが、治療が終わって退院する際は施設に戻ることができます。 ただし、退院後に施設で対応できない医療行為が必要な場合は、施設に戻れず住み替えが必要になることもあります。 老人ホームでの看取り 終の棲家として老人ホームを選ぶ方も多いですが、施設の設備や人員体制などの都合によりすべての老人ホームが看取りに対応しているわけではありません。延命治療を放棄し個人の意志で最後を迎えることを望む場合は、老人ホームの看取り体制も確認しましょう。 看取り体制の整った施設では、職員に対し看取りに関する研修を実施しています。また、入居時には本人や家族と施設側が話し合い、延命治療の是非や急変時の病院への搬送などについて確認し、老人ホームで最後を迎えることなどへの同意書を交わします。 さらに、回復が見込めないと判断された場合は、医師や看護・介護職員、ケアマネジャーなど多くの職種が連携し、穏やかに死を迎えられるよう看取りケアがおこなわれます。 [staff_banner] 老人ホームでの医療的ケアに関するよくある質問 痰の吸引が必要な人はどんな施設に入居すべきですか? 1日3回以上必要な人は看護師または認定特定行為業務従事者の介護福祉士が24時間常駐する施設を選ぶと良いでしょう。日中に数回程度であれば看護師が日勤で常駐する老人ホームで対応できる場合もあるので、看護師が勤務している時間も確認しましょう。 人工透析が必要な人は老人ホームへ入居できますか? 人工透析が必要な人でも老人ホームへの入居はできます。ただし透析設備が整った老人ホームは少ないため、病院やクリニックに通院するのが一般的です。 通院は施設による無料の送迎か自腹でタクシーなどを利用するか、家族による送迎が挙げられます。人工透析をしている人は食事の管理も重要なので食事制限や水分管理についても確認しましょう。 介護スタッフが医療行為をすることはありますか? 「医療行為」は本来、医師や医師の指示を受けた看護師などにしか実施が認められていません。 しかし、痰の吸引などを病院以外の場所で受けながら日常生活を送る人が増加したことから、看護師のほか「認定特定行為業務従事者」の認定をもつ介護福祉士も一定の医療行為を実施できるように認められました。 ただあくまで痰の吸引や経管栄養といった医療行為のみで、すべての医療行為が可能になったわけではありません。 { "@context": 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